[3月29日14:50.天候:晴 東京都練馬区練馬 ユナイテッド・シネマとしまえん]
都営大江戸線の豊島園駅で降りた私達は、そこからすぐの所にあるシネマコンプレックスに向かった。
閉園したとしまえん遊園地に近接した施設である。
元々は豊島園駅前のバス折り返し場であった所らしい。
リサ:「バイオハザード!?」
愛原:「そう。あのラクーンシティ崩壊の様子をモチーフにした映画だ。しかも何とそこに、あのリサ・トレヴァーが登場するらしいぞ?」
リサ:「オリジナルの大先輩!?何それスゴイ!映画に出るの!?」
愛原:「もちろん本物じゃなくて、役者さんだがな。だけど、フィクションとはいえ映画に出るなんて凄いだろうな」
リサ:「でもBSAAから見れば、敵なんだよね?イヤだなぁ、ボコボコにされるの……」
愛原:「いや、ラクーンシティがあった頃はBSAAなんて影も形も無いよ。あれは、アンブレラが潰れた時にできた組織だから」
リサ:「そうなんだ」
愛原:「BSAAの重鎮であるクリス・レッドフィールド氏や、アメリカ大統領直轄エージェントのレオン・ケネディ氏がまだヒラ警官だった頃の話だ」
上野凛:「先輩!あそこで予告編やってますよ!?もしかしたら、先輩の大先輩が出てくるかも!?」
リサ:「いや、わたしは予告編は観ない。何の先入観もナシで、大先輩の活躍を見てみたい」
ネタバレは大嫌いなリサである。
ところが……。
高橋:「先生!さっきそこで予告編ガン観しまして、ついでにパンフレット買っちゃいましたー!見てくださーい!」
高橋のヤツ、嬉々としてパンフレットを開きながら走って来た。
リサ:「この外道ッ!!」
高橋:「わあっ!?」
リサ、何といきなり背中から触手を出して、高橋の両手を閉じさせる。
愛原:「リサ、やめろ!」
リサ:「あ……」
リサ、シュルッと触手を引っ込める。
幸い、一瞬のことだったので、見られてない……か?
愛原:「オマエ、正体がバレたら大変なことになるぞ!?」
リサ:「ご、ゴメンナサイ……」
愛原:「高橋もオマエ、パンフって、そんなもん先に買うもんじゃないだろう?それってネタバレの宝庫だろうが!」
高橋:「いや、俺、ネタバレ全然オッケーなんで。これから観る映画も、早速ウィキに上がってたんで、それで予習しました」
そういえばこいつ、絶対にまとめサイトを見てから映画を観るタイプなんだった。
リサ:「ぶー……」
愛原:「まあまあ、機嫌直せって。ほら、これでポップコーンや飲み物買ってきていいから」
リサ:「おー!」
それにしても、こういう映画館で売ってるポップコーンって、やたらカップがデカいような……。
しかもこいつら、お昼に寿司食べ放題したくせに、まだデカいサイズのポップコーンを食おうとしやがる。
Tウィルス感染者が、平気で人食いするのも分かるような気がする。
だからこそ容赦なく、射殺して良いことになっているのだが。
そして私達は、座席に座る。
定刻通りに上映が開始された。
[同日17:00.天候:曇 同地区内 同施設]
それから約2時間の上映時間を経て……。
高橋:「アンブレラ……ぶっ潰す!」
愛原:「いや、もう潰れてるって」
リサ:「オリジナル先輩、カッコイイ……」
凛:「凄いですね!あの化け物を手枷が着いたままで、首を捩じり切るなんて!」
ゲームではボスキャラのリサ・トレヴァーが、まさかの味方サイド!
だが、たまたまクレアが幼少期に一瞬でも交流を持ってくれたおかげで、リサ・トレヴァー的には友達扱いになり、それが味方サイドになった理由でもあったのだろう。
あれが敵サイドだったら、素手でリッカーの首を捩じり切るような相手だ。
更に死人が出ていたことだろう。
高橋:「俺ちょっとトイレっス」
愛原:「俺も行こう」
私と高橋で退場前にトイレに行く。
高橋:「先生、さっきの映画、ガチバナなんスかね?」
愛原:「いや、あれはガチバナをモチーフにしたフィクションだろう。実際のリサ・トレヴァーは、洋館の自爆に巻き込まれて死亡したことになってるし」
高橋:「最後にまさかのエイダ・ウォン。一瞬、アネゴが映画に出てると思いましたよ」
愛原:「アジア系女優だからな、そりゃあ……」
トイレから出ると、まだ同じくトイレに行っている少女3人は戻って来ていなかった。
愛原:「女の子はトイレの時間が掛かるからなぁ……」
高橋:「まあ、そうっスね。夕飯はどうしますか?」
愛原:「このまま都営大江戸線に乗るから……。そうだ。月島でもんじゃでも食べるか」
高橋:「いいっスね!」
都営大江戸線なら、月島にも行けることを思い出した私だった。
[同日17:20.天候:晴 同地区内 都営地下鉄豊島園駅→大江戸線1710A電車先頭車内]
〔まもなく1番線に、六本木、大門経由、都庁前行き電車が到着します。ドアから離れて、お待ちください〕
リサ:「夕食はもんじゃ!?」
愛原:「そうだよ。せっかくこのコ達が栃木から来たんだからな。そういう東京名物を食べておきたいじゃないか」
リサ:「もんじゃだけで、お腹いっぱいになるかなぁ……」
愛原:「お好み焼きもあるぞ」
リサ:「おー!」
そこへ電車がやってくる。
夕方ラッシュの始まっている時間帯であるが、逆に都心に向かう方は空いていた。
〔としまえん、豊島園。西武線は、お乗り換えです〕
私達は空いている先頭車に乗り込み、再び硬い座席へ腰かけた。
短い発車メロディの後で、ホームドアと電車のドアが閉まる。
大江戸線は8両編成であるが、ワンマン運転である。
1両辺りが15~16メートルくらいしか無いので、フル規格だと実質的に6両編成くらいになるだろうか。
いわゆる、都市型ワンマンというヤツである。
〔次は練馬、練馬。西武池袋線は、お乗り換えです。お出口は、右側です〕
この辺りは西部豊島園線との並走区間である。
もっとも、池袋に行くのなら、豊島園駅始発の池袋行きに乗った方が便利かもしれない。
ただ、本線系統の池袋線よりは本数が少ないので、タイミングを合わせる必要があるが。
愛原:「さーて、今からどの店にするか決めるか」
私は早速、車内のWi-Fiに繋いで、ネットで店探しを始めた。
都営大江戸線の豊島園駅で降りた私達は、そこからすぐの所にあるシネマコンプレックスに向かった。
閉園したとしまえん遊園地に近接した施設である。
元々は豊島園駅前のバス折り返し場であった所らしい。
リサ:「バイオハザード!?」
愛原:「そう。あのラクーンシティ崩壊の様子をモチーフにした映画だ。しかも何とそこに、あのリサ・トレヴァーが登場するらしいぞ?」
リサ:「オリジナルの大先輩!?何それスゴイ!映画に出るの!?」
愛原:「もちろん本物じゃなくて、役者さんだがな。だけど、フィクションとはいえ映画に出るなんて凄いだろうな」
リサ:「でもBSAAから見れば、敵なんだよね?イヤだなぁ、ボコボコにされるの……」
愛原:「いや、ラクーンシティがあった頃はBSAAなんて影も形も無いよ。あれは、アンブレラが潰れた時にできた組織だから」
リサ:「そうなんだ」
愛原:「BSAAの重鎮であるクリス・レッドフィールド氏や、アメリカ大統領直轄エージェントのレオン・ケネディ氏がまだヒラ警官だった頃の話だ」
上野凛:「先輩!あそこで予告編やってますよ!?もしかしたら、先輩の大先輩が出てくるかも!?」
リサ:「いや、わたしは予告編は観ない。何の先入観もナシで、大先輩の活躍を見てみたい」
ネタバレは大嫌いなリサである。
ところが……。
高橋:「先生!さっきそこで予告編ガン観しまして、ついでにパンフレット買っちゃいましたー!見てくださーい!」
高橋のヤツ、嬉々としてパンフレットを開きながら走って来た。
リサ:「この外道ッ!!」
高橋:「わあっ!?」
リサ、何といきなり背中から触手を出して、高橋の両手を閉じさせる。
愛原:「リサ、やめろ!」
リサ:「あ……」
リサ、シュルッと触手を引っ込める。
幸い、一瞬のことだったので、見られてない……か?
愛原:「オマエ、正体がバレたら大変なことになるぞ!?」
リサ:「ご、ゴメンナサイ……」
愛原:「高橋もオマエ、パンフって、そんなもん先に買うもんじゃないだろう?それってネタバレの宝庫だろうが!」
高橋:「いや、俺、ネタバレ全然オッケーなんで。これから観る映画も、早速ウィキに上がってたんで、それで予習しました」
そういえばこいつ、絶対にまとめサイトを見てから映画を観るタイプなんだった。
リサ:「ぶー……」
愛原:「まあまあ、機嫌直せって。ほら、これでポップコーンや飲み物買ってきていいから」
リサ:「おー!」
それにしても、こういう映画館で売ってるポップコーンって、やたらカップがデカいような……。
しかもこいつら、お昼に寿司食べ放題したくせに、まだデカいサイズのポップコーンを食おうとしやがる。
Tウィルス感染者が、平気で人食いするのも分かるような気がする。
だからこそ容赦なく、射殺して良いことになっているのだが。
そして私達は、座席に座る。
定刻通りに上映が開始された。
[同日17:00.天候:曇 同地区内 同施設]
それから約2時間の上映時間を経て……。
高橋:「アンブレラ……ぶっ潰す!」
愛原:「いや、もう潰れてるって」
リサ:「オリジナル先輩、カッコイイ……」
凛:「凄いですね!あの化け物を手枷が着いたままで、首を捩じり切るなんて!」
ゲームではボスキャラのリサ・トレヴァーが、まさかの味方サイド!
だが、たまたまクレアが幼少期に一瞬でも交流を持ってくれたおかげで、リサ・トレヴァー的には友達扱いになり、それが味方サイドになった理由でもあったのだろう。
あれが敵サイドだったら、素手でリッカーの首を捩じり切るような相手だ。
更に死人が出ていたことだろう。
高橋:「俺ちょっとトイレっス」
愛原:「俺も行こう」
私と高橋で退場前にトイレに行く。
高橋:「先生、さっきの映画、ガチバナなんスかね?」
愛原:「いや、あれはガチバナをモチーフにしたフィクションだろう。実際のリサ・トレヴァーは、洋館の自爆に巻き込まれて死亡したことになってるし」
高橋:「最後にまさかのエイダ・ウォン。一瞬、アネゴが映画に出てると思いましたよ」
愛原:「アジア系女優だからな、そりゃあ……」
トイレから出ると、まだ同じくトイレに行っている少女3人は戻って来ていなかった。
愛原:「女の子はトイレの時間が掛かるからなぁ……」
高橋:「まあ、そうっスね。夕飯はどうしますか?」
愛原:「このまま都営大江戸線に乗るから……。そうだ。月島でもんじゃでも食べるか」
高橋:「いいっスね!」
都営大江戸線なら、月島にも行けることを思い出した私だった。
[同日17:20.天候:晴 同地区内 都営地下鉄豊島園駅→大江戸線1710A電車先頭車内]
〔まもなく1番線に、六本木、大門経由、都庁前行き電車が到着します。ドアから離れて、お待ちください〕
リサ:「夕食はもんじゃ!?」
愛原:「そうだよ。せっかくこのコ達が栃木から来たんだからな。そういう東京名物を食べておきたいじゃないか」
リサ:「もんじゃだけで、お腹いっぱいになるかなぁ……」
愛原:「お好み焼きもあるぞ」
リサ:「おー!」
そこへ電車がやってくる。
夕方ラッシュの始まっている時間帯であるが、逆に都心に向かう方は空いていた。
〔としまえん、豊島園。西武線は、お乗り換えです〕
私達は空いている先頭車に乗り込み、再び硬い座席へ腰かけた。
短い発車メロディの後で、ホームドアと電車のドアが閉まる。
大江戸線は8両編成であるが、ワンマン運転である。
1両辺りが15~16メートルくらいしか無いので、フル規格だと実質的に6両編成くらいになるだろうか。
いわゆる、都市型ワンマンというヤツである。
〔次は練馬、練馬。西武池袋線は、お乗り換えです。お出口は、右側です〕
この辺りは西部豊島園線との並走区間である。
もっとも、池袋に行くのなら、豊島園駅始発の池袋行きに乗った方が便利かもしれない。
ただ、本線系統の池袋線よりは本数が少ないので、タイミングを合わせる必要があるが。
愛原:「さーて、今からどの店にするか決めるか」
私は早速、車内のWi-Fiに繋いで、ネットで店探しを始めた。
もっとも、3月の時点ではもう上映している映画館は少なくなっている。
あの作品の評価は賛否両論のようだが、私が着目したリサ・トレヴァーを味方サイドにしたという点は素晴らしいと思う。
正史から外れてしまうので一緒に脱出することは無かったが、明確に死亡した描写が無いので、続編で再登場することを願うものである。
結局は一緒に脱出することを選んだが、それで良かったと思う。
アメリカのオリジナル版とは似ても似つかないが、共通点はGウィルスくらいなので。
日本アンブレラがアメリカ本社からオリジナルのリサ・トレヴァーの遺伝子サンプルを送ってもらい、それを実験体に投与したので、愛原リサにとっては「先輩」という認識なのである。