[2月26日07時00分 天候:晴 宮城県仙台市青葉区作並元木 鷹泉閣岩松旅館・客室]
枕元に置いたスマホがアラームを鳴らす。
私はそれで目が覚めた。
隣で寝ているリサも、それで目が覚める。
愛原「ううーん……」
リサ「ううーん……」
今度は悪い夢を見なかったようだ。
愛原「おはよう」
リサ「おはよ……」
リサは結局また私の布団に入り込んでいた。
布団の中はリサがかいた寝汗で、香しい匂いが染み付いている。
人食いをしていないリサでさえ、体臭はある。
ましてやこれが、人食いした鬼だと、物凄い体臭になるという。
だから、それを隠す為に消臭剤や香水で誤魔化すとのこと。
何しろ、旦那を1人食い殺した上野利恵でさえ、リサ以上の体臭がするのだから、人食いは本当に大変だ。
布団から起きて、室内の照明を点ける。
リサ「眩しっ!」
リサは自分の布団の所に再び潜り込んだ。
愛原「こらこら、起きろ。着替えて、朝飯に行くぞ」
リサ「! おおー!そうだった!」
再び布団から出る。
浴衣がはだけて、白いスポブラとショーツが見えてしまっている。
リサ「バイキング?」
愛原「そうだよ。俺は向こうで着替えてくるから、お前も着替えろよ」
リサ「はーい」
私は隣の洋室に寝ているはずの両親を起こしに行ったが、ベッドにはいなかった。
テーブルの上にメモ書きが置いてあり、それを見ると、『朝風呂に行ってきます』とのこと。
私とリサは夜中に入ったからもういいが、両親達は2回目の温泉を堪能しているようだ。
私はバスルームに入ると、そこで顔を洗った。
高橋達は起きただろうか?
一応後で、モーニングコールをしておこう。
愛原「リサー、使っていいぞー」
リサ「んー」
リサは往路と同じ私服に着替えていた。
違うのはTシャツくらい。
この上に、パーカーを羽織るわけである。
リサはブラを換えたのか、寝る時着けていたスポブラを荷物の中にしまうところだった。
リサ「顔洗って来るけど、わたしの荷物、勝手に開けて下着漁らないでよ?w」
リサはニヤッと笑った。
口元から牙が覗く。
愛原「そんなことするか!w」
何を今さら……。
私は洋室のテレビを点けた。
〔「おはようございます!日曜日の“ニュース万歳\(^o^)/”のお時間です!まずは速報からです。先週、国会の審議中に居眠りをした宇集院連太郎氏は……」〕
リサのヤツ、あと何枚下着を持って来ているのだろう?
洗濯が大変だろうなぁ……。
リサはまだ洗面所にいるかな?
ちょっとだけ……ちょっとだけ確認をば……。
私はそーっと、次の間である和室に移動した。
この時、私の足元にはリサが放った寄生虫が潜んでいたらしい。
私が移動したのを確認した寄生虫は、テレパシーで宿主に御注進。
リサ「フフフフ……」
リサは私が次の間に向かうところを確認したらしい。
だがしかし……。
愛原母「ただいまぁ」
愛原父「温泉は朝の方が熱いなぁ!」
両親が大浴場から帰って来た。
私は急いで、洋室に戻る。
愛原学「お、お帰り!早かったね!?」
リサ「チッ……!」
母「そう?6時過ぎに起きて、お父さんと行ったからね。学達は朝風呂行かないの?」
学「じ、実は夜中、リサと行って来たんだ」
父「夜中、何かガサゴソ音がすると思ったらそれか」
学「いやあ、夜中に目が覚めて、なかなか寝付けなかったもんで。な?リサ」
リサ「う、うん」
母「仲良さそうに寝てたわね。まあ、いいけど。もう着替えちゃったのね?」
学「まあ、もう風呂はいいや」
母「準備ができたら、朝ごはんに行こうね」
学「ちょっと高橋達、起こしてくる」
私は室内の電話機を取った。
それで、高橋とパールの部屋の番号を押す。
学「もしもし、高橋?おはよう!もう起きたかい?……そうか。それじゃ、皆で朝食バイキングに行こうと思うんだけど、一緒に来るかい?……分かった。それじゃ、会場でな」
私は電話を切った。
学「高橋達も準備して行くから、会場で落ち合おうって」
母「そう」
高橋とパールはツインの部屋に泊まっているので、フロアが違う。
リサも朝の支度が終わると、皆で朝食会場に向かった。
[同日08時00分 天候:晴 同旅館・朝食会場]
朝食会場は夕食会場と同じ。
学「おはよう。眠れたかい?……いや、『楽しめた』かい?と聞いた方がいいか?」
高橋「おはざっス!おかげさまで、『楽しめた』っス!」
父「そうか。キミ達は、婚約中だったね?」
高橋「そうです!作者が婚活に失敗中なもんで、なかなか婚姻届を出せないんス」
学「メタ発言すなw」
父「保証人はいるのかい?」
学「先生はサインして下さるそうです。ただ、もう1人が……」
パールのツテで斉藤秀樹元社長にお願いしていたものの、海外へ逃亡。
公一伯父さんにお願いするも、彼もまた逃亡。
善場主任には断られ、宙に浮いている状態。
父「それなら、私がサインしようか?」
高橋「えっ、本当ですか!?」
学「いいの?」
父「いいよいいよ。婚姻届はどこにある?」
高橋「あー、家っス」
父「それなら、簡易書留か何かで送ってくれ」
学「返信用封筒も入れとけよ?」
高橋「はい!」
そんなことお構いなしのリサは、朝食の品を山のように盛っていた。
パール「お茶でございます」
父「おっ、ありがとう」
そういえば高橋達も私服に着替えている。
学「お前達は朝風呂に入ったのか?」
高橋「いえ、俺らは部屋の風呂で十分っス!」
パール「お、同じく……」
なるほど。
ベッドだけではなく、部屋備え付けの風呂でもイチャラブしたのだな。
まあ、それはそれで良し。
父「それで、帰りはどうするんだ?」
学「ちょうどホテルの前から、市営バスが出てる。ホテルの前始発だから、必ず座れるよ。それで市街地まで戻ろうと思う」
父「ここから市営バスでか。相当、時間掛かりそうだな……」
学「まあ、1時間強ってところだな。ホテルの前始発だよ」
仙台市営バス840系統作並線は、本来はもっと山の方まで路線があった。
本来の起終点は『作並深沢山』という所。
渓流釣りのポイントがあるので、それの利用者を狙ったものだろう。
とはいえ、バスで釣りに行く利用者は少なく、結局は作並温泉街止まりとなり、その先は廃止となった。
母「仙山線には乗らないの?」
学「今はもう作並始発が無いからね、座れるかどうか分かんないんだよ」
母「なるほど」
学「チェックアウトの10時、正にその10時ちょうど発の便がある。これで戻ろうと思う」
母「分かったわ」
父「まあ、連れて来たのは学だからな。帰りも学に任せることにしよう」
学「バスが発車するのは10時ちょうどだから、それまでゆっくりしてて」
父「了解」
枕元に置いたスマホがアラームを鳴らす。
私はそれで目が覚めた。
隣で寝ているリサも、それで目が覚める。
愛原「ううーん……」
リサ「ううーん……」
今度は悪い夢を見なかったようだ。
愛原「おはよう」
リサ「おはよ……」
リサは結局また私の布団に入り込んでいた。
布団の中はリサがかいた寝汗で、香しい匂いが染み付いている。
人食いをしていないリサでさえ、体臭はある。
ましてやこれが、人食いした鬼だと、物凄い体臭になるという。
だから、それを隠す為に消臭剤や香水で誤魔化すとのこと。
何しろ、旦那を1人食い殺した上野利恵でさえ、リサ以上の体臭がするのだから、人食いは本当に大変だ。
布団から起きて、室内の照明を点ける。
リサ「眩しっ!」
リサは自分の布団の所に再び潜り込んだ。
愛原「こらこら、起きろ。着替えて、朝飯に行くぞ」
リサ「! おおー!そうだった!」
再び布団から出る。
浴衣がはだけて、白いスポブラとショーツが見えてしまっている。
リサ「バイキング?」
愛原「そうだよ。俺は向こうで着替えてくるから、お前も着替えろよ」
リサ「はーい」
私は隣の洋室に寝ているはずの両親を起こしに行ったが、ベッドにはいなかった。
テーブルの上にメモ書きが置いてあり、それを見ると、『朝風呂に行ってきます』とのこと。
私とリサは夜中に入ったからもういいが、両親達は2回目の温泉を堪能しているようだ。
私はバスルームに入ると、そこで顔を洗った。
高橋達は起きただろうか?
一応後で、モーニングコールをしておこう。
愛原「リサー、使っていいぞー」
リサ「んー」
リサは往路と同じ私服に着替えていた。
違うのはTシャツくらい。
この上に、パーカーを羽織るわけである。
リサはブラを換えたのか、寝る時着けていたスポブラを荷物の中にしまうところだった。
リサ「顔洗って来るけど、わたしの荷物、勝手に開けて下着漁らないでよ?w」
リサはニヤッと笑った。
口元から牙が覗く。
愛原「そんなことするか!w」
何を今さら……。
私は洋室のテレビを点けた。
〔「おはようございます!日曜日の“ニュース万歳\(^o^)/”のお時間です!まずは速報からです。先週、国会の審議中に居眠りをした宇集院連太郎氏は……」〕
リサのヤツ、あと何枚下着を持って来ているのだろう?
洗濯が大変だろうなぁ……。
リサはまだ洗面所にいるかな?
ちょっとだけ……ちょっとだけ確認をば……。
私はそーっと、次の間である和室に移動した。
この時、私の足元にはリサが放った寄生虫が潜んでいたらしい。
私が移動したのを確認した寄生虫は、テレパシーで宿主に御注進。
リサ「フフフフ……」
リサは私が次の間に向かうところを確認したらしい。
だがしかし……。
愛原母「ただいまぁ」
愛原父「温泉は朝の方が熱いなぁ!」
両親が大浴場から帰って来た。
私は急いで、洋室に戻る。
愛原学「お、お帰り!早かったね!?」
リサ「チッ……!」
母「そう?6時過ぎに起きて、お父さんと行ったからね。学達は朝風呂行かないの?」
学「じ、実は夜中、リサと行って来たんだ」
父「夜中、何かガサゴソ音がすると思ったらそれか」
学「いやあ、夜中に目が覚めて、なかなか寝付けなかったもんで。な?リサ」
リサ「う、うん」
母「仲良さそうに寝てたわね。まあ、いいけど。もう着替えちゃったのね?」
学「まあ、もう風呂はいいや」
母「準備ができたら、朝ごはんに行こうね」
学「ちょっと高橋達、起こしてくる」
私は室内の電話機を取った。
それで、高橋とパールの部屋の番号を押す。
学「もしもし、高橋?おはよう!もう起きたかい?……そうか。それじゃ、皆で朝食バイキングに行こうと思うんだけど、一緒に来るかい?……分かった。それじゃ、会場でな」
私は電話を切った。
学「高橋達も準備して行くから、会場で落ち合おうって」
母「そう」
高橋とパールはツインの部屋に泊まっているので、フロアが違う。
リサも朝の支度が終わると、皆で朝食会場に向かった。
[同日08時00分 天候:晴 同旅館・朝食会場]
朝食会場は夕食会場と同じ。
学「おはよう。眠れたかい?……いや、『楽しめた』かい?と聞いた方がいいか?」
高橋「おはざっス!おかげさまで、『楽しめた』っス!」
父「そうか。キミ達は、婚約中だったね?」
高橋「そうです!作者が婚活に失敗中なもんで、なかなか婚姻届を出せないんス」
学「メタ発言すなw」
父「保証人はいるのかい?」
学「先生はサインして下さるそうです。ただ、もう1人が……」
パールのツテで斉藤秀樹元社長にお願いしていたものの、海外へ逃亡。
公一伯父さんにお願いするも、彼もまた逃亡。
善場主任には断られ、宙に浮いている状態。
父「それなら、私がサインしようか?」
高橋「えっ、本当ですか!?」
学「いいの?」
父「いいよいいよ。婚姻届はどこにある?」
高橋「あー、家っス」
父「それなら、簡易書留か何かで送ってくれ」
学「返信用封筒も入れとけよ?」
高橋「はい!」
そんなことお構いなしのリサは、朝食の品を山のように盛っていた。
パール「お茶でございます」
父「おっ、ありがとう」
そういえば高橋達も私服に着替えている。
学「お前達は朝風呂に入ったのか?」
高橋「いえ、俺らは部屋の風呂で十分っス!」
パール「お、同じく……」
なるほど。
ベッドだけではなく、部屋備え付けの風呂でもイチャラブしたのだな。
まあ、それはそれで良し。
父「それで、帰りはどうするんだ?」
学「ちょうどホテルの前から、市営バスが出てる。ホテルの前始発だから、必ず座れるよ。それで市街地まで戻ろうと思う」
父「ここから市営バスでか。相当、時間掛かりそうだな……」
学「まあ、1時間強ってところだな。ホテルの前始発だよ」
仙台市営バス840系統作並線は、本来はもっと山の方まで路線があった。
本来の起終点は『作並深沢山』という所。
渓流釣りのポイントがあるので、それの利用者を狙ったものだろう。
とはいえ、バスで釣りに行く利用者は少なく、結局は作並温泉街止まりとなり、その先は廃止となった。
母「仙山線には乗らないの?」
学「今はもう作並始発が無いからね、座れるかどうか分かんないんだよ」
母「なるほど」
学「チェックアウトの10時、正にその10時ちょうど発の便がある。これで戻ろうと思う」
母「分かったわ」
父「まあ、連れて来たのは学だからな。帰りも学に任せることにしよう」
学「バスが発車するのは10時ちょうどだから、それまでゆっくりしてて」
父「了解」
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