おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士 地域活性化伝道師の長岡力(ながおかつとむ)です。
前回は2019年版「中小企業白書」の137ページ「第2-1-59図 経営者引退を決断してから、実際に引退するまでの期間」を読みましたが、今日は138ページ「第2-1-61図 経営者引退決断時の「懸念事項」と経営者引退に際し「実際に問題」になったこと(事業承継した経営者)」を見ます。
下図から事業承継した経営者が、経営者引退決断時に何を懸念し、その後、引退に際し何が問題になったかを見ると、懸念事項は、経営者自身については、「自身の収入の減少」や「引退後の時間の使い方」が多く、周囲については、「後継者の経営能力」、「従業員への影響」、「顧客や販売・受注先への影響」が多いことが分かります。
他方、実際に問題になったこととしては、懸念事項と比較すると、「自身の収入の減少」の割合は増加するが、「後継者の経営能力」や「従業員への影響」、「顧客や販売・受注先への影響」は大きく減少しています。
この結果について白書は、引退に向けた準備は重要である一方、事業承継前の懸念事項は実際には顕在化しないこともあるため、過度な心配は不要ともいえるだろう、とあります。
取り越し苦労ということなのでしょうね。しかし頼られないことが良いのか悪いのか、引退する経営者の心は揺れますね~!!
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