【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

漂う “香気と儚さ”

2008-08-03 17:59:55 | 四季のスケッチ


   暑さが又、戻って来ました。
  今日もひとしきり蝉の声・・。

   午前9時半で居間の温度、
  丁度30℃。

   暫く、この暑さが、
  続くのでしょうね。

   一方、こちらは正午の空。
  雲一つありません。
  夏の太陽がギラギラです。

   こんな時思うのは、
  どうしても 『アンの世界』 です。

   この描写は、どこからか香気が漂って来るような・・
  そんな爽やかさです。とても真夏とは思えません。

   羊歯しだの匂いが何と快く、森林らしい気分をたたえている事だろう。
  上の方で大きな羽毛のようなもみの枝が
  何と優しく揺れ、囁いている事か! 
   『木の恋人たち』 が、下げている鐘が妖精じみた響きを
  立てていた ―― 時折微風が吹き過ぎる時、鳴るだけだ! 
 
   山々の多くの祭壇に香が焚かれている辺りには
  捉まえどころのない紫色のもやが、立ち込めている! 
  風に吹かれてかえでが白い葉裏を見せ、
  林が一面に白銀の花で覆われているように見える!・・・”

                                   【「アンの娘リラ」 第5章】

   ただ物語上ではこの後、第一次世界大戦が始まり、
  情勢も不安になるのですが、自然の美しさは変わりません。

   この 「アンの娘リラ」 では、
  その辺の心の機微の変遷が、こと細かに描かれてもいます。

   さて今日の冒頭の写真は、「空蝉(うつせみ)」。
  単なる蝉の抜け殻をこんな美しい言葉で呼ぶのは、
  世界広しと言えど、日本だけだと何かの本で読んだ事があります。

   他の国では、気味悪がって全く見向きもされないとか。
  そう言えば、『源氏物語』 にも 「空蝉」 って出て来ますね。

   そんな千年も前の昔から、このような美しい言葉があり、
  現在でもなお廃(すた) れていない事に誇りと喜びを感じます。

   「空蝉は 穀を見つつも 慰めつ」 
  「空蝉の 声聞くからに 物ぞ思ふ」
    ~古今集

   そして、話はガラッと変わって。
  こちらは私の大好きな帽子、
  ハンティングです。

   (レース編みのベレー帽は、
  先日の作品)

   しかしながら、この帽子だけは、
  あまり日除けになりません。

   帽子大好き人間の私としましては、
  それでも、せっせと被っています。

   ハンティングと言えば、英国ですが、
  やはり・・と言いますか、
  左から三つは、英国製です。

   左手前は白に見えますが、
  ブルーの小さな小さなチェック柄です。(ダンヒル)