【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

寄り添う野菊

2016-10-18 17:47:57 | 路傍の花~道草





【「嫁菜(ヨメナ)」】










若い月はだんだんに老いて来たが、
まだ夏の気分の漂っている秋で、
集りの日は 10月 と言うよりも6月のようであった。                   
【「炉辺荘のアン」 第34章】









   こちらは、“秋の空気がカンと冴え・・・”
  こんな描写とは程遠い状態となっています。

   10月半ばとは到底、思えないような暑い気候。
  どうやらこの陽気、今週一杯は続くようです。

   天気予報では、「この暑さ、いつまで・・?」
  ~なんて言っている始末。

   ところでちょっと前、金木犀の香りに包まれ始めたと記しましたが、
  その後、いつの間にか消え・・。
  今、再び芳香に包まれつつあります。

   季節は確実に老いて行っているのに、急に夏に後戻りするものですから、
  植物が戸惑うのも仕方ない事かも知れませんね。





                              【「海老草(エビソウ)」】
   さて、庭では相も変わらず
  秋薔薇が君臨しています。

   ピンク、真紅、
  そして白薔薇も。

   一方、薔薇のように
  堂々としていないし、
  芳香すらありませんが、
  薄紫色の繊細な野菊、
  「嫁菜(ヨメナ)」 が
  控え目に咲き乱れて
  います。

   つぶらな目を思い切り
  見開いているかのよう。

   出会う度、ふっと
  微笑みたくなるような、
  優しい気持ちに
  させられます。

   この季節には毎年、
  紫苑だけを見つめ、
  崇拝して来た私ですが、
  今ではこの嫁菜がすっかり
  お気に入りの一つに。

   いいえ、紫苑以上かも知れません。
  そうそう、海老草も庭の片隅に。こちらは愛敬ある花ですね。

地上に咲く花火

2016-09-30 23:47:45 | 路傍の花~道草















9月の日光 は低い窓すれすれに生えた。
ゆさゆさ揺れる
林檎の枝の間から射し込んでいた。                     
                 【「アンをめぐる人々」 3.】







   久し振りに秋らしい、カラッとした天気になりました。
  ただ、このお天気も長続きしません。

   今はもうやみましたが、夜になって雨も。
  どうやら明日も崩れるようです。

   台風で明け暮れた9月も今日が最後。
  気が付けば、いつの間にか月が老いていて。
  そのスピードの速さに、あたふたとしている私がいます。

   おまけに月が改まっても又々、次の台風がやって来るようですね。
  それも非常に強い勢力とか。

   いい加減に打ち止めにして欲しい所ですが、
  果たしてどうなるのでしょう。今後の進路が気になる所です。

   さて、今日の写真。
  この季節、遠くからでもハッキリと確認出来る彼岸花。

   田圃(たんぼ)の畦道などに見る事が出来ますが、
  群生していれば尚更です。

   特に赤色のそれは、篝火(かがりび)のよう。
  近くに寄れば、まさに地上に咲いた花火です。

   そうそう、すぐ近くには白も咲いていました。
  こちらは赤に比べれば、ぐっと大人しくなりますね。
  



   ところで、こちらは夕顔。
  2回目の登場です。

   日暮れの早くなった
  この時期は、午後4時頃
  には既に開花しています。

   それにしても、
  前述の彼岸花とは
  対極にありますね。

   こちらは、ひたすら
  上に、上に・・。

   それに触発された
  のでしょうか・・?
  白薔薇も負けてはいません。

   こちらも凄まじい勢いで
  上に伸びています。

   いずれにしても、
  あすなろう状態は、
  紛れもない事実と
  なっています。
  面白いですね。

野生の夏花

2016-07-11 20:52:18 | 路傍の花~道草





【「藪萱草(ヤブカンゾウ)」】










   蝉(セミ)の鳴き声を今夏初めて聞いたのは、昨日のこと。
  今朝も朝からひとしきり。

   尤も、鳴き声より何日か前に抜け殻を発見していたのですが。
  何年も土の中で過ごし、やっと脱皮しても鳴かないまま・・
  そんな蝉もいるのですね。

   鳴けるようになっても数日の儚い命。
  そう思うと、全身全霊をかけて傾けて鳴く蝉の声にも
  感慨を覚えます。

   ともあれ、この声を聞くといよいよ夏本番! という気がしますね。
  ただ、明日からは再び梅雨に逆戻りのようですが・・。

   さて、少々、遅きに失した感もありますが、
  藪萱草(ヤブカンゾウ)の群生地を散歩帰りに発見。

   夏は 「朱」 と言いますが(朱夏)、
  真っ赤な太陽の下の、色を抑えたオレンジの野生の百合は、奔放です。












  

   
   

   

   ところで昨日の参院選、与党が過半数の議席を確保しましたね。
  とは言え、私の中ではもう少し票数を伸ばすかと思っていたのですが、
  欲張るのは止しましょう。

   寧(むし)ろ、あらゆるメディアの偏向の中で
  良く頑張ったと言えるのかも知れません。

   勿論、ネットの普及で、その気があれば、
  真実を知る事が出来るようになったのも大きいですね。

   そうそう、選挙の前々日のこと。
  共産党候補に是非入れてくれとの電話がありました。
  私が生協に入っているからでしょう。

   これまで生協加入は2度ありますが、
  以前の生協と違って今のそれは、
  商品の勧誘はありますが、政治色は全くありません。

   でも、それは表に出さないだけで、生協は生協なのですね。
  名簿が党の方に流れているのでしょう。

   「“戦争法案” と “安倍独裁” を許す事は出来ません」
  ~と、のっけから、のたまっていらっしゃいました。

   全く、そんな風に思っていない私などは、
  アレルギーを感じる言葉です。

   商品を購入する事が共産党の資金源になると言います。
  増資はやめましたが、生協利用も考えた方がいいのかも知れません。
  分かってはいるのですが、便利さについつい。

   一方で、サントリーや花王の不買などはせっせとしている私。
  大いに矛盾していますね。 

心の中にこの一葉

2015-11-29 16:50:08 | 路傍の花~道草



【桜の紅葉】


【千の茎~「狗尾草(エノコログサ)」】










 森には紫色の静けさが垂れ込め、
金色の日光が洩れ射していた。
「丁度、ステンドグラス越しに、
柔らかな光のみなぎる大伽藍だいがらんの中で、
『年』 がひざまずいてお祈りをしているようね」                  
                   【「アンの青春」 第21章】










   3日連続の快晴の朝を迎えました。
  気温の方も朝こそ、ヒンヤリしていますが、
  一昨日よりは暖かく、昨日、今日と
  日溜りでは全く寒さを感じません。

   傘マークが付いていた明日も晴れマークに。
  出掛ける予定はありませんが、お天気はやはり嬉しいです。



















   さて、冒頭の写真は桜の葉。
  紅葉(もみじ)は、まだまだ多数残っていますが、
  こちらの桜は、残り僅か。

   中には必死でしがみついているものも。
  それにしても、風に散るまでのほんの僅かな時間、
  季節を謳歌している、これらの葉。
  虫喰いの葉だって絵になります。

   そうそう、「狗尾草(エノコログサ)」 だって、この通り。
  霜に焼けてこんな素敵な色になりました。

   自然が育む形は様々ですが、
  刹那の時を生きているからこそ、
  秋は、ドラマティックなのかも知れません。

ピンクに染まる散策小径

2015-10-14 18:50:50 | 路傍の花~道草



【「溝蕎麦(ミゾソバ)」】




【「桜蓼(サクラタデ)」】













 マシュウの予言は当たらず、
晴れ渡った朝だった。
アンの心は無限の高さにまで舞い上がった。
「おおマリラ、今朝は見る人をみんな
愛さずにはいられないような気がするのよ」
とアンは食後の皿洗いをしながら叫んだ。                   
【「赤毛のアン」 第22章】










   朝から雲一つない空になりました。
  昨日、今日、2日連続の日本晴れです。

   こんなにお天気が良いと、朝晩と日中の気温差大。
  いよいよ紅葉も進みますね。










【「金木犀(キンモクセイ)」 の香り】




   
  アン のように
  頭のてっぺんから爪先
  まで舞い上がらない
  までも、こんな日は、
  日常の外出さえ、
  心楽しくなりますね。

   それにしても1歩
  外に出ると、
  そこは芳香の世界。

   プラス、青空。
  気分も浮き立つと
  いうものです。

   帰り道、道草を
  しようという気に
  なったのも、
  当然かも知れません。
  
   最近は、なぜか
  一目散に家路を急ぐ
  事が多くて。

   そんなこんなで。
  久し振りの
  道草となりました。

   小径の向こうに、ボ~ッとピンクの塊(かたまり)。
  何の花かと近付いてみました。
  そう言えば、道端にしゃがみ込むのも久し振り。

   蓮華の花のような溝蕎麦と、桜蓼の群生地。
  小さな花ですが、群生していると見事です。

   とりわけ桜蓼は初めての花。
  あまりの可愛さに1本、抜いて来ました。
  庭の片隅に植えようかと。

   「花は我が世界にして草花は我が命なり」
  正岡子規の言葉ですが、分かる気がします。

秋空と風のハーモニー

2015-10-02 23:53:26 | 路傍の花~道草





【青空に生える 「紫苑(シオン)」】


【始まった紅葉】







 晴れ渡った、爽やかな、
日の照る美しい秋の朝で、
夜来の雨に打たれ、濡れそぼった羊歯しだ
霜で白くなりかぐわしい香気を放っていた。
森のあちこちで、黒ずんだ、えぞ松の
常盤木ときわぎに向かって、かえでが華やかな
深紅の旗を緩やかに振り、
樺の大枝が薄い金色を見せていた。
空気は澄んで爽快であった。
                    【「アンの友達」 2.】







   今日は、再び雲一つない秋晴れとなりました。
  尤も夜半には、凄い雨と風の音に目覚めたものです。
  就寝前にはそんな気配など、全くありませんでしたのに。

   まさに台風並みの風雨です。
  時間は、午前2時頃だったでしょうか・・。
  しかしながら日中は、ご覧のような日本晴れです。

















   さて、いつの間にか
  憧憬の花、紫苑の
  季節になりました。

   今日は、
  久し振りに
  近所を散策。
  そう、秋を探しに。

   実は、野菊などの
  群生地に行く事も
  一つの目的でした。

   (以前の記事は
  【こちら】

   背丈も高く、
  花もたっぷり。

   それはそれは
  立派な草花たち
  だったのですが、
  跡形もありません。

   昨年より2週間も
  訪れるのが早かった
  せいかも知れません。

   その代わりに
  紫苑に遭遇。

   紫苑という言葉の持つ美しい語感も然る事ながら、  
  『アンの世界』 でお馴染みのこの花は、
  私にとってもいつしか憧憬の花に。

   ごく、ごく大人しい花ですから、意識しなければ
  意外に気付かないかも知れません。

   しかしながら、その気になれば、
  日本でも結構、見つける事が出来ますね。
  こぼれ花かも知れませんが、道端などにも咲いています。

   そんな紫苑と、まだまだ蕾が多いけれど、
  いよいよ咲き始めた秋桜、コスモス。
  野生ですから背丈も高く、茎なども太く頑丈です。

   『アンの世界』 で描写の植物とは少々、
  違いますが、日本の秋も美しいですものね。
  せいぜい謳歌すると致しましょう。

秋に謳う千草

2015-09-27 18:30:08 | 路傍の花~道草

【「嫁菜(ヨメナ)」】




【藜(アカザ)の花】









 【あざみ】

畑帰りのおかみさんが
その前で 首の汗をぬぐっていた

働けなくなった老人が
その前で じっと佇んでいた
行ってみればそこに
一輪の野の花 
                星野富弘 「風の詩~錦秋」








   昨晩は未明に雨が降ったようですね。
  起床時には草木が濡れていました。

   そのせいか午前中は雲が残っていましたが、
  午後には晴れ間も戻って来ました。
  今日も少々、蒸し暑くなっています。

   そう言えば、昨日の薔薇。
  これまで薔薇に関しては摘む時、
  なぜか申し訳ない気がして、いくばくかの心の逡巡が。

   しかしながら、昨日の詩のお陰で、
  それらが吹っ切れたような気がします。
  今その薔薇は、目の前で微笑んでくれています。









【「犬蓼(イヌタデ)」】



                                    【「海老草(エビソウ)」】
   さて、今日は、
  薔薇とは対極に
  ある野の花です。

   赤い海老草は
  別にして、とりわけ
  小さな花たち。

   中でも薄紫色の
  嫁菜は紫苑を連想
  して大好きな花。

   『民さん、これ
  野菊がと僕は
  吾知らず足を
  留めたけれど、
  民子は聞えないのか
  さっさと先へ行く。

   僕は一寸脇へ
  物を置いて、
  野菊 の花を
  一握り採った。』
   

   伊東左千夫の
  「野菊の墓」 に
  登場する花ですね。

   そう言えば、近所に嫁菜と犬蓼の群生地があります。
  今年も出掛けてみましょう。
  立派な犬蓼だったことを覚えています。   

季節を映す小径

2015-06-30 18:52:38 | 路傍の花~道草



【白い宴 ~ 「姫女苑(ヒメジョオン)」】


【「赤紫蘇(アカシソ)」】








 「どうして 『昨日』 は帰って来ないの、ウィラ?」
ああ、どうして帰って来ないのかしらね、ジムス?
(中略)
昨日が帰って来たらいいのに!
けれども、 『昨日』 は決して戻らないのよ、
ジムス坊や ―― 
『今日』 は暗い雲に包まれているし ――               
                    【「アンの娘リラ」 第27章】








   昨日は、梅雨とは
  思えないような
  カラッとした天気
  でしたが、今日は
  少々、蒸し暑く
  なりました。

   それでもまだ
  午前中は(真珠色の
  空ながら)太陽が
  顔を出す時間も。

   しかしながら、
  やはり梅雨ですね。

   午後3時半頃から、ポツポツと雨が降り出しました。
  そうなれば、いつもの肌寒さを覚え・・。

   ところで写真の空は、昨日のもの。
  季節を忘れそうな澄んだ青空に白い雲がポカン、ポカン。
  本当に久し振りの空の写真です。









【「藪萓草(ヤブカンゾウ)」】




   さて、久し振りの
  道草も昨日のもの。

   奇しくも
  昨日ばかりになって
  しまいました。

   最近、本来の
  ものぐさ気質が、
  幅をきかせて
  来たようで、   
  道端の草花など、
  ほとんど無視状態。

   時に、“アッ”
  とは思っても、
  サ~ッと通り過ぎて
  いたものです。

   道草どころか
  立ち止まる事さえ
  忘れていました。

   出掛けても、
  家から目的地までの道だけ。

   しかも最短距離をひたすらに。
  アン の言う 「曲がり道の浪漫」 など、どこ吹く風・・という訳です。

   一念発起? して、いつもの道から脇道に。
  案外、開拓し尽くしていたと思っても、
  そうでない道もありますね。

   先日は薄紫色の春紫苑(ハルジオン)が目に付きましたが、
  白い姫女苑(ヒメジョオン)があちこちに。プ~ンと香りも。

   そうそう、藪萓草と共に赤紫蘇も見つけました。
  人気のない道端に自生。

   藪萓草も薬草なら、赤紫蘇も名だたる和製ハーブ。
  ちょっとだけ頂いて来ました。早速、庭の片隅に。
  根付くといいのですが・・。   

野の花と遊ぶ小さな楽しみ

2015-05-17 22:45:15 | 路傍の花~道草





【野に咲く 「カモミール」】




【春の紫苑 ~ 「ハルジオン」】








   気持ちの良い五月晴れが戻って来ました。
  青い空にス~ッと一本の飛行機雲。

   太陽の下では少々、暑いけれど、
  一歩日陰に入ると、そよそよと風が吹き、爽やかです。
  こんな5月、大好きです。










【「庭石菖(ニワゼキショウ)」】





   さて、そんな今日。
  本当に久し振り、
  小さな花との
  出会いです。

   と言っても
  新しい出会いでは
  ありません。

   過去にも何度か
  出会った事がある花。

   尤も場所は
  違いますが・・。

   そうそう、
  今日は新しい発見。

   カモミールの
  花咲く原っぱを
  見つけました。
  (冒頭の写真)

   以前 にも野生の
  カモミールが咲く、
  原っぱの写真を載せた事があります。

   しかしながらその場所は、いつの間にか
  整地され、あろう事か今では保育園が建っています。
  勿論、カモミールの影も形もありません。

   一方、今日のカモミール。
  背丈も以前の半分ほどしかありません。

   白い花が一面に咲いていますから、
  それでも、カモミールだなんて露ほども思わず、
  “何の花だろう・・?” と思って近付いてみました。

   僅かに小首を傾(かし)げたような独特の姿。
  それは、消え入りそうに華奢で可愛くて。
  カモミールに間違いありません。

   そして春の紫苑、「ハルジオン」。
  写真では白に見えますが、実際は、
  少々、ピンクがかっています。

   いずれにしても、これら小さな花。
  季節の移り変わりをさり気なく教えてくれ、
  尚且つ、癒されます。道端の花、見逃せません。 

檸檬色の誘惑

2015-04-17 19:33:58 | 路傍の花~道草

















 「ここは風が当たらないいい場所ですよ」
岩の所に着くとジム船長が言った。
「わしは良くここに座るですが、
ただ座って夢を見るのに
素晴らしい所ですて」                   
               【「アンの夢の家」 第20章】







   久し振りに快晴となりました。春、本番!
  今年は雨が多かったものですから、
  殊の外(ことのほか)、貴重な青空です。

   尤も夕方頃から黄砂との情報も。
  困ったものです。












   さて、春の黄金色、
  第二弾、「檸檬色
  (れもんいろ)の 
  誘惑」 です。

   久し振りの道草は
  檸檬色に染まった
  原っぱ。   

   ウィークデーの
  昼下がりは、
  人気がなく静かです。
  私だけの場所。

   そう、ジム船長
  ではないけれど、
  夢を見る場所でも
  ありますね。

   こんな事も
  あろうかと、
  お茶とおにぎりを
  携えて来ました。

   藤棚の下には
  石のベンチもありますから。

   私だけ・・と思っていましたが、遥か向こうの方に、
  叢(くさむら)に敷物を敷いてお弁当を召し上がっている人も。

   うららかな春の陽の下で頂く食事は格別ですものね。
  おにぎり1個でさえ、格好のご馳走です。