【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

早春の淑女

2009-02-28 17:17:17 | 四季のスケッチ


   2月最後の今日は、やっとこんな
  空が戻って来ました。快晴です。

   何日振りの事でしょう。
  そのせいか・・今朝は殊の外寒く、
  感じられたものです。

   起床時の気温は12℃。
  昨日が雨降りにも関わらず、
  13℃でしたから、この時期の僅か
  1℃の気温の差は感じ方が
  激しいのかも知れませんね。

   しかしながら日中は、
  春本番の暖かさになりました。

   そして、その空は淡い青です。浅葱(あさぎ)色とでも言うのでしょうか・・。
  この色こそ、早春の色・・という気がします。

   「木の葉の落つるも、まづ
  落ちて芽ぐむにあらず、
  下よりきざしつはるに堪へず
  して落つるなり」
   ~「徒然草」

   ところで、
  空に向かって伸びている冬木立・・。

   葉っぱを落としているものも、そうでない
  ものも美しいな・・と思って眺めたものです。
  
   それは、公園の木だったり、
  雑木林のそれだったり・・。
  
   しかしながら、こうして季節は巡り、いつの間にかその葉っぱを落とした木々も、
  芽吹いて来ました。尤も最近、その木々達も慌ただしさを増した気もしますが・・。

   冬の森が美しい事は、
  『アンの世界』 でも実証済みですね。

   でも、今頃の季節、早春の森も、
  さぞかし美しいのではないでしょうか・・。

   まだまだ秋の落葉も、
  地面を覆っている事でしょう。

   でも、枝にはこうして新芽を吹き、
  華やぎの春の装いの準備をしている・・。
  あそこにも、ここにも・・。

   茶色になって朽ちた葉と、
  いかにも瑞々しい萌葱(もえぎ)色の新芽。
  こんな対照的な光景が見られるのでしょうね。

   そして、今度は青々と茂る緑陰を作り、
  やがて木枯らしの中で落葉の季節を迎える・・。
  
   それが四季のある我国の森や林の姿でしょう。
  今日の小さな我庭の木を見て・・ふと、そんな風に思った次第です。

   そうそう、もう少し暖かくなりましたら・・。
  いつかの・・あの径の向こうの森に出掛けてみましょう。
  「妖精の棲む森」 ならいいのですが・・。でも、きっと 「詩」 は見えますね。

焔と香りに身を委ねる時

2009-02-27 16:36:00 | 『カフェ「薔薇の詩(ポエム)」』編


   早くも今日は、雨降りの朝となりました。
  良いお天気が、なかなか長続きしません。

   それでも今朝、裏庭に回った時、仄かな沈丁花の香りを嗅ぎました。
  この香りを嗅ぐと、春がやって来たような気がします。

   それにしても・・沈丁花って、こんなに早かったかしら・・?
  いけない、いけない・・「従妹アーネスティン」(典型的な心配屋) 気分になって来ましたね。

   それでも、時間の経過と共に・・暗かった室内が、
  徐々に明るくなって来たような気がしたものです。
  やはり・・雨はやんだようです。ただ、相変わらず青空はありません。



   こんな、雨上がりの静かな午後も、
  オレンジの灯りは、似合いますね。

   今日は、蝋燭だけではなく、
  アロマもプラスしてみました。

   前向きな気分になりたいので、これも
  久し振りに “ローズマリーの香り” です。

   庭から採って来た、ローズマリーの小枝も
  添えて・・。視覚からも楽しみます。

   2月 のある嵐の夜・・・・・
  エリザベスおばさんが今夜は冷えるからと、
  珍しく部屋の小さな 暖炉 に火を入れる事を許してくれた。
   火は勢い良く燃え、・・・・・敷居の広い深く窪んだ窓などに、
  赤がかった金色の光を降り注いでいる。
  凍った青白い窓ガラスには雪美びらが小さな渦巻きとなって
  張り付いていた。
   暖炉 の火に浮かび上がる壁の鏡は奥深く神秘的で、
  人を引き込むような力をたたえている。・・・”
         
                                         【「エミリーはのぼる」 第1章】

   今日も私の 「想像の余地」 の辿り着く先は、暖炉です。
  暖炉は、やはり雪が似合いますね。気分は・・今、私は暖炉の傍にいます。そして・・。

   蝋燭の焔とローズマリーの香りに身を委(ゆだ)ね、珈琲を頂きながら、
  こんな本を紐解く時・・。このひと時が、私にとっての至福の時になっています。

   そうそう、梅の季節に因んで取り出した、今日のこの珈琲カップこそ、
  「九谷焼」 でした。なぜかこのカップ、既に アップ済みだと思っていたのです。

   ところが、リンクしようと過去記事を探しましたが、どこにもありません。
  という訳で、急遽 『カフェ「薔薇の詩(ポエム)」』 の開店となりました。
  そのため、ティーベル代わりの土鈴も何も用意しておりません。

   ただ、ここでも、再び人間の記憶のいい加減さに驚く始末です。
  九谷は九谷でも、こんな土物のカップだったなんて・・。いやはや・・。

浅い春の小さな贈り物

2009-02-26 18:03:08 | 香る庭の花綴り


   この所は、雨が降ったり、
  ぐずつき気味の天気でしたが、
  久し振りの太陽が戻って来ました。

   空を見上げて、
  そこに空がある事の幸せを思います。

   こちらは今日も春本番?を思わせる
  暖かい朝を迎えました。

   起床時の気温は、今日も14℃。
  その上、陽射しもありますので、
  昨日より、もっと暖かく感じます。

   それにしても、
  もうすぐ3月なのですね。

   一時に比べれば、
  日の出も随分早くなりました。

   最近の週末の訪れの早いこと!
  まるで高速道を走っている車? の
  ようにも思え・・。 

   私、ちっとも急いでいませんのに・・
  なぜなのでしょう・・?
  
   さて、やっと晴れ間の出た今日は、
  重い腰を上げて庭仕事。
  
   午前中、半日かかって、先日求めて来た、
  「菫(ヴィオラ)」 や、「羽衣ジャスミン」 の苗を植えました。

   一体、あれから何日経っているのでしょう。
  一日延ばしになってしまって、今頃植えているのですから。

   アン の時代でしたら、勿論種から。
  こんな風に苗から植えるなんて、想像も出来なかったでしょうね。

   花で一杯になった、光溢れる春の季節を想像して、それこそ夢見ながら・・
  まるで宝物を扱うように植えるのですから。それに比べて私のこの体たらく。

   こんな事ではアンならず、ターシャさんからも笑われてしまいますわね。
  そう言えば、アンの友達、ジム船長 も、こんな事を言っていましたっけ。胸に響きます。

   「小さなしわの寄った褐色の種を見ては、
  その中に虹のような様々な色が入っているのかと思うと、
  わしはいつも不思議になるですよ。
   こういった種の事をつくづく考えると、
  わしらはあの世でも生きている魂を持ち合わせているのだと
  信じる事が決して難しくないですね。
   この奇跡のような事柄を見なかったら、色と匂いはさておき、
  あんな小さな、中にはほこりくらいの大きさしかないものの中に、
  生命があるとは信じられませんよね。」
         
                                        【「アンの夢の家」 第18章】

   そうそう、冒頭の写真・・。硝子戸越しに思わず、目を疑いました。
  丁度、場所的には、ベルガモットを植えている所です。
 
   どちらかと言いますと、「ベルガモット」 と言うより、「チェリーセージ」 ですね。
  結果は、前述の通りですが、ちょっぴり魔法にかかったような・・?
  それでも、ワクワク出来た、ひと時でした。

明日吹く風

2009-02-25 16:00:00 | 四季のスケッチ

「ペチュニア」

   雨降りの朝となりました。
  それも結構、大雨。
  起床時の気温も14℃で、暖かい雨です。

   何だかこの所の雨、
  春雨と言った様相です。
  その雨も、お昼頃やっと上がりました。

   この辺りでは、ちょっと前までは、
  2╱25は、厳寒日の特異日なんて
  言われていたものです。

   この日だけは、なぜか雪が降ったり、
  2月の中でも一番寒い日だった
  筈なのですが、
  今日などはその気配すら、ありません。

   何だかこんな風に書き込んでいますと、暖かいのが嫌なようですね。
  そうではないのですが、ついつい・・。

   以前にも記しましたが、私こそ季節感に拘(こだわ)る典型的な日本人になっていますね。
  温暖化も心配ですが、自然をあるがままに受け入れるという事も、時には必要ですものね。

   “・・・ディーンは奇妙だ。
  どういう訳だか分からない不思議な訳から
  彼はだんだん若くなって行く。
   3、4年前は、私はあの人をずっと年を取っているように思った。
  今は中年に見える。
  もし、このままで行けば、やがて若者になってしまう。・・・”

                                   【「エミリーの求めるもの」 第2章1.】

   さて、私と来ましたら・・。
  未だに、こんなフレーズにハッとし・・。

   こんな事は、よくある事ですし、映画に
  結び付けて考える方がどうかしています。

   そうは言っても、『アンの世界』 に、
  又しても、これだけ似た記述のある事に
  驚かされます。
  
   尤も、さすがにエミリーも、この後、
  次のように述べているのですが・・。

   “私が考えるのに、これは
  私の心の方がだんだんに
  成長して、彼に追い着いて
  行くらしい。・・・”

  
   でも、それだけ映画の印象が強烈だったという事なのでしょうね。
  以前、声楽家、錦織健のコンサートに行った時、
  コンサートの合間に、お話していらっしゃいましたっけ・・。
  彼も映画がお好きなんだそうですね。

   「劇場に足を運んで、映画を観る事の価値は終わった後の珈琲1杯、
  帰りの電車の中に至るまで余韻に浸りながら、
  その世界に自分を置く事が出来る・・その過程が心地良い・・」 云々・・。

   少し違うかも知れませんが、確かこんな事だったような・・。
  今更ながら、それを痛感しています。

   話は変わりますが、今日の花。今、膨らみつつある蕾を取り上げました。
  蕾って、夢や希望を一杯に詰めて、その時を待っているのですね。
  ある意味、花の一番美しい姿かも知れません。      

余韻に遊ぶ時

2009-02-24 16:16:16 | 『カフェ「薔薇の詩(ポエム)」』編

【半夏生】

   今日も真珠色の空で明けました。
  その後、起床時には降っていなかった雨が、降り出しました。細い霧雨です。

   昨日は朝方の雨もやみ、降りそうで降らなかった空でしたのに、今日はその逆。
  降らないと思うと降り、降ると思うと止み・・。

   起床時の気温も、昨日よりちょっぴり低めの12℃。
  でも、冷たい雨というほどではありません。

   そして、窓越しに見るともなしに見ていますと・・。
  もう枯れてしまった 「半夏生」 が、折からの風に揺れているのが見えます。

   その姿が、昨日の映画の主人公の・・そう腰を曲げ、松葉杖をついて歩く、
  「ベンジャミン」 の姿にも、見え・・。又々、昨日の映画の余韻に浸っています。



   その上、外は雨。こんな日は・・。
  やはり、オレンジの灯りが、
  恋しくなります。

   いつの間にか・・
  バレンタインデーからは、
  10日も経ってしまったのですね。
  
   そろそろ残り少なくなって来た
  チョコレートです。

   となりますと・・。
  間隔は近いのですが、
  『カフェ「薔薇の詩(ポエム)」』 の
  開店と致します。

   場所は・・。雨より、やはり雪に閉じ込められた山荘・・
  ログハウスがいいですね。

   居間の暖炉の火は、赤々と燃えています。
  ~なんて。私は今、こんな想像上の中にいます。
  エミリー も、こんな風に言っていますものね。 ↓

   “今私は懐かしい自分の部屋におり、
  小さな 暖炉 には、エリザベスおばさんの好意で火が燃えている。
  暖炉 の火というものは、いつでもいいものだが、
  嵐の夜には、10倍もいい。・・・”
          【「エミリーはのぼる」 第16章】

   今日は、カントリー調で。尤も最近は、すっかりご無沙汰ですけれど。
  ちょっと私の趣味としては、遠くなったかも知れません。

   カップは、日本製です。
  分厚くて素朴で、いかにもカントリー・・と、いう感じです。
  
   少々、手荒に扱っても、大丈夫なような・・。
  コップの中にも、模様が描かれていますね。

   カップを変えて珈琲を頂く・・。
  たったそれだけの事ですが、それぞれのカップによって、
  気分が変わるからでしょうか・・。

   珈琲の味まで微妙に変わる感じがします。
  時には、旅の思い出と共に、そのカップの窯元に思いを馳せたり・・。
  それだけでも、カップを変える意味がありそうです。

映画 「ベンジャミン・バトン」~人生の旅路

2009-02-23 19:10:19 | 映画の香り
   昨夜の嵐? のような雨。
  それは起床時には治まりましたが、降っているのか、いないのか・・
  
   静かな雨が残っていました。起床時の居間の気温は、14℃。
  今日も、暖かい雨になりました。

   その雨も早い時間に上がりましたので、
  今日は映画 『ベンジャミン・バトン―数奇な人生―』 を
  観に出掛けて来ました。

   それも地元ではなく、中心部まで電車で。
  偶にはお洒落して都会の風にも当たりませんと・・。

   映画は、ブラッド・ピットとケイト・ブランシェット主演の話題作です。
  しかも80歳で生まれ、若返って行くという逆の発想での男の物語。
  勿論、予告編から興味津々の映画であった事は言うまでもありません。





   この映画のキャッチコピーである、
  「あなたは一瞬、一瞬を大切に生きていますか―?」
  「あなたは全ての出会いを胸に刻んでいますか―?」


   こんな風に問いかけられましたら、女性なら・・
  誰でも、胸をギュッと、掴(つか)まれてしまうのも、仕方ありませんね。

   物語は、ニューオーリンズを舞台に、1918年の第一次世界大戦終了時から
  21世紀に至るまでの、ベンジャミン(ブラッド・ピット)の誰とも違う人生の旅路を描きます。

   80歳で生まれたベンジャミン。
  普通の人々と同様に、彼にも時の流れを止める事は、出来ません。

   主人公、ベンジャミンが触れ合う人々や場所、愛する人との出会いと別れ、
  人生の喜び、死の悲しみ、そして時を超えて続くもの・・。

   ブラッド・ピットの淡々とした、感情を抑制した演技には好感が持てました。
  80歳で生まれ、0歳で死ぬ・・というあり得ない物語でしたが、妙にリアルで、
  違和感もなく、3時間という長編でありながら、最後まで画面に釘付けでした。

   誰にも訪れる老いと死。本当に考えさせられる映画でした。
  若返るのも悲哀がありますね。ある老人が話していました。

   「あなたは、これから人の死に、
  ずっと立ち会って行かなければいけないのですよ。」

  若返るという事は、そういう事なのですよね。

   「物事には、『永遠』 というものはない。」
  「物事を始めるには、いつ、いかなる時でも遅過ぎる事はない。」

   このような言葉が心に残ります。他にもあった気がするのですが・・。
  本当は、パンフレット求めたかったのです。でも、1部900円。

   せめて600円なら・・。この300円の差が大きいのです。
  もう少しお安くなりませんかしら・・?
  折角の映画が・・。夢のないお話になってしまいましたね。

   しかしながら、この映画は・・一瞬、この時、この出会い・・それらは全て、
  珠玉のものであるという事を、教えてくれたような気がします。

思慮深い花~菫の花

2009-02-22 17:17:17 | 香る庭の花綴り


   いつもより少々、
  寝坊して起きた休日の朝。

   もう太陽は、遥か上空に。
  その空は白く、“ア~ッ・・” と溜息。

   一旦写真は諦めましたが、もう1度。
  薄~く青い空が、広がっています。
  黄砂だと白く濁っていますものね。

   でも、肉眼で見る限り、
  その空は、白いのです。
  太陽は、しっかり出ていますのに・・。

   白い空、白い国・・。
  こんな言葉・・普通は、
  雪の清らかなイメージですよね。

   その後、こんな鯖雲に。
  今日は、お天気ニュースを見て
  いませんので、確かな事は分からない
  のですが、一体今日の空は・・? 

   さて、お天気の事ばかり
  申していても何も始まりませんね。
  この辺で、ガラッと気分を変えて。

   冬の間も・・と言うより昨年の秋から
  ずっと咲き続けている、三色菫に菫。(パンジー&ヴィオラ)
  まだ春浅い・・と言ってもいい、この時期、いよいよ花芽を付けて来ました。
  
 
   

   『アンの世界』 の住人は、アン は勿論、エミリー も、大好きな花です。
  勿論、私も・・。アンなどは、「菫のような人・・」 なんて言われていますものね。
  エミリーも、アンに負けず劣らず最大級の素敵な賛辞を貰っています。 

   “アンは真っ先にしたい事が百もあった、―・・・・・―
  三色菫 を摘んだり・・・炉辺荘の屋敷内には至る所に
  三色菫 が咲いていた。・・・”
               【「炉辺荘のアン」 第3章】

   “私達は、ジミーさんの パンジー を摘んで
  大きな花束を作ったり、・・・・
 
   「君と一緒にいるとね、星は一段と星らしく光り、
  パンジー は、ぐっと紫色に見えるんだよ。どういう訳なんだろう。」”

                                       【「エミリーはのぼる」 第19章】

   ところで、「三色すみれ(パンジー)」 は、
  フランス語の 「パンセ」 の“考える” という意味から付けられたそうですね。

   確かに蕾が俯く姿は、人が頭(こうべ)を垂れ考える姿に似ています。
  ですから今日は、その菫の事について少々。

   そして、「菫(ヴィオラ)」。
  こうして漢字の方が、“すみれ” らしい感じがします。
  ~なんて。パンジーに対して、ヴィオラ。

   一般的に、「パンジー」 は、花の直径が、
  3~5㎝のものを言い、それ以下を 「ヴィオラ」 とか。

   そうそう、ヴィオラの意味は “紫色” という意味だそうですね。
  一般的に菫は、紫色と言うか、青い色が多いですものね。
  兎にも角にも、万葉の時代から人々に愛されて来た菫です。

     「春の野に菫つみにと来し吾ぞ
         野をなつかしみ一夜寝にける」
  ~山部赤人

心の雨宿り

2009-02-21 16:16:16 | 心の宝石箱

【チェリー・セージ】

   今日は、こんな空で明けました。
  朝一番に空を見る時のわくわく感。
  
   それは、“ときめき” ・・と
  言った方がいいのかも知れません。

   それに、もう一つ。
  空が見えた事の安堵感。
  
   これは、
  かつてはなかったものですけれど。

   ともあれ、こんな風にして、
  私の一日は始まります。

   そんな中で、早くもチェリーセージが、その可愛い、赤い花を開きました。
  それにしても・・このセージ、かなり遅くまで花を付けていた筈です。
  最後の花(12月)を終わらせてから、たった2ヶ月です。

   冒頭の写真では一番乗りとなっていますが、実際は2番目。
  一番乗りは、「蔓日々草(ツルニチニチソウ)」 です。

   余談ですが、その 【蔓日々草】 、たった1輪だけ本当に長い間咲いていましたが、
  昨日、その花びらを落としているのに気付きました。

   これらは本当は、4月の花だと思うのですが、今年はいずれにしても早いです。
  生態系の異変でなければいいのですが・・。



   “エミリーは、書籍や新刊雑誌の匂いが快い香料のように
  鼻を打つ、“本屋”の店を渋々立ち去り、
  風の吹きすさむ、寒いプリンス通りを歩いた。・・・”
      
                                       【「エミリーはのぼる」 第8章】

   ところで、 上記の描写、本当にそうですね。
  私も、なぜか・・この本の匂い好きです。

   最近こそ、足は遠のきましたが、同時に夢の一杯詰まった場所でもありました。
  今、流行りのリサイクル書店には、この匂いありませんもの。

   ところで、司馬遼太郎著 『世に棲む日々』 を読了してから歴史小説に目覚めた筈でした。
  それなのに、あれから読んでいる本と言えば又々、こんな肩の凝らない推理小説です。
  ちょっと一休みのつもりが、何をか言わんと言ったところですね。

   その本とは、内田康夫著 『華の下にて』。
  所謂(いわゆる)、テレビでもお馴染みの “浅見光彦シリーズ” です。

   それでも、さすがに本ですね。今度は、華道界の事が詳しく描かれています。
  例え推理小説でも、そこから派生して吸収する知識は、結構あります。

   それにも増して、こんな気軽な本は心の雨宿りの場所にもなってくれ、
  ちょっとした日常の憂さも晴らしてくれる、本当に有り難いものでもあるのです。 

キラッ! 心美人

2009-02-20 17:47:37 | 『カフェ「薔薇の詩(ポエム)」』編


   “冷たい雨だわ・・” なんて思って、やっと起き出した朝・・。
  意外や意外、居間の気温は13℃。“アレッ!?” なんて思い・・。

   しかしその後の気象情報でも、「今朝は、暖かい雨になっています。」 ~なんて。
  どうやら、この所の上下降のあまりの激しさに私の感覚、どうかなってしまったようです。

   とは言いながら・・。日中、やはり寒くはありません。
  そしてその後、天気予報通り、雨も上がりました。尤も、青空とまでは言えませんが・・。



 
【有田焼】

   さて今日は、早々と
  『カフェ「薔薇の詩(ポエム)」』、オープンです。

   前回と間隔が近いのですが、そこはご容赦を。
  あれから、どうにも梅柄の珈琲カップが気になり、
  探していました。

   思っていたものは、既に 【アップ済み】
  ただカップ単独の写真はありませんでしたので、
  再度、こちらにアップさせて頂きました。(↑ 左)

   そしてカップも、「九谷焼」 ではなく 「有田焼」。
  人間の記憶って、いい加減なものですね。

   折角ですので、今のこの “梅の季節” に・・と、
  思い、今日も 「梅柄」 のカップです。

   そして、今日も同じく有田焼。
  同じ有田焼ですが、左右を比べると、価格の差は
  歴然ですね。ティーベル代わりの土鈴は九谷焼です。

   そうそう今日、間髪を入れず、珈琲カップの事を取り上げましたのは、
  実は、次のような理由もありました。

   探し物をしていますと、ついつい・・余計な物にも目が留まります。
  肝心の探し物は、お預けなんて事・・ザラにありますもの。

   それは随分、昔の新聞の投書欄の切り抜きでした。
  その記事を一部、抜粋してみますと・・。

   
    同居して早3年。月日の経つのは早いものだ。
  珈琲嫌いだった私が珈琲党になったのも、
  毎朝嫁がいれてくれる珈琲のお陰。――・・・略・・・―― 
   心憎いのは、珈琲カップが2、3日おきに変わる事だ。
  受け皿はいらない、スプーンまで変える必要はないと言っても、
  きちんとセットして出してくれる。 
   香リ高い珈琲を口に含むと幸せが体中に広がり、
  一日の活力源となる。
   そこで、私も夕食には嫁の好きな物を作って待つ。
  「ウワー!!」と万歳をして箸を取る嫁を見るのがこれ又最高。
  ――・・・早く帰って来ないかナー。


   私が、この記事を切り抜いたのも、心に響くものがあったから・・だと思います。
  お姑さん(74歳)とお嫁さんの仲の良さは言うに及ばず、お姑さんの心の柔軟さでしょう。
  いいえ、お二人ともですね。

   もし、私でしたら・・。「珈琲嫌い」 と言われれば、最初から出さないと思うのです。
  それなのに・・。お嫁さんは、敢えて珈琲を出され、お姑さんは嫌いな珈琲を頂かれたのですね。

   一歩間違えれば、この事だって摩擦の原因にもなり兼ねませんのに・・。
  なのに、その結果は、摩擦どころかお姑さんはお嫁さんに感謝していらっしゃる・・。
  お二人とも素敵ですよね。たっぷりの思いやりがあって・・。胸が、じ~んとなりました。

天の花地の花

2009-02-19 17:17:17 | 香る庭の花綴り


   今日はこんな日の出を迎えました。
  この季節の刻々と変わる空模様を
  眺める事の出来る幸せを思います。

   先日の黄砂の折には、
  その空は白く濁っていて、
  何も見えなかったものです。
  
   それは、春霞とも又、違います。
  でも逆に、その事がこうして空の
  見える事の幸せを気付かせて
  くれたのですものね。

   人間、何が幸いになるか、
  分かりませんね。
    
   “アンはいつも日の出前の、妖精と昔の神々のものである、
  あの神秘的な30分に間に合うよう早く起きるのが好きだった。
   アンは教会の尖塔の後ろだけ金色の、薄い薔薇色の朝空や、
  砂丘の上に広がる薄い半透明の日の出の輝き、
  村の家々の屋根から勢い良く渦巻きながら立ち上り始める
  煙を眺めるのが好きだった。”
               【「炉辺荘のアン」 第14章】

   ところで、今朝の起床時の
  居間の温度は、12℃。

   朝には一旦日の出を見て、
  寒さも昨夜から幾分、
  和らいだような気がしたものです。

   しかしながら昼間は陽射しが
  ない分、寒さがぶり返したような・・
  気がします。

   そんな又々、真珠色の空の下。
  遥か頭上の、紅葉(もみじ)の木と
  一緒にそびえる、孤高の薔薇の事を
  覚えていらっしゃるでしょうか。(冒頭の写真)

   その薔薇は、未だにこうして健在。
  ただ相変わらず、
  蕾は堅く閉ざしたまま。

   その状態は、嫌が応にも、
  去年の今頃を思い出させます。

   今日開くか、明日開くか・・。
  その動向に一喜一憂していた
  日々の事を・・。

   幸い? 今年は、気にしようにも
  私の目に届かない所にいます。

   ひょっとして・・薔薇は、私の存在が疎ましくなったのかしら・・?
  そうではない事を祈りつつ・・今は、静かに見守っています。

   一方、天に咲く花が薔薇なら・・。
  先日も登場しました、地に咲く・・
  しなやかな枝に輝くような花色が
  特徴の、「黄梅」(別名:迎春花)と、
  「ヒマラヤ雪の下」 が、続々と花芽を
  付けています。そうそう 「オオイヌノ
  フグリ」(別名:星の瞳)も。

   黄梅は、梅に似た花であり、又咲く
  時期が梅と同じ事から、
  この名前になったそうですが、
  梅とは関係ないそうですね。

   ジャスミンの仲間だけれど、
  香りもなし・・という大人しい花です。

   でも、この花に似ている 「カロライナジャスミン」 は、良い香りだそうです。
  話が前後してしまいましたが、「オオイヌノフグリ」 の事。

   別名が 「星の瞳」 という事は、既に前述していますね。
  そのままの俳句を見つけました。

    「犬ふぐり星のまたたく如きなり」  ~ 高浜虚子

   そして、この花の事では、面白い名前でも何度も取り上げていますが、
  では、「豚の饅頭」 と呼ばれている花は、何でしょう・・?

   答えは、「シクラメン」。尤も、「篝火花」かがりびばな と言う、美しいのもあります。
  こちらは、花の姿そのまま。まさに、ぴったりですね。