【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

最後の一歩からの始まり

2008-12-30 15:10:15 | リラのお気楽ユメ日記
   今日の日の出は、
  靄(もや)のかかった、
  こんな幻想的な空となりました。

   『アンの世界』 では、
  もう、すっかりお馴染みの、
  「絹のヴェール」。

   このヴェールがかかると、
  見慣れたいつもの景色とは
  違ったそれが繰り出されます。

   空の神様も、粋な事をして
  下さいますわね。こちらは今日も、本当に穏やかな冬日和となりました。

   “・・・ついに、その日は自分が年老いて来た事を悟り始めた。
  するとその美しさに、ある憂愁の色が加わり、
  その美しさを霞ませはしたが、却って強める事になった。
   鋭い角度、ぴかぴか光る点などが優しい曲線となり、
  魅惑的な微光となった。
   白い港は、柔らかな灰色とピンクの衣装をまとい、
  遥か彼方の丘は紫水晶となった。
  「古い年が美しく去って行くわ。」 と、アンが言った。”
   
                                   【「アンの夢の家」 第16章】

   この表現、大好きなフレーズです。
  こんな風に古い年が過ぎて行くなんて、何と素敵なのでしょう! ロマンティックなのでしょう! 
  こんな美しい言葉を唱えながら、新しい年を迎え入れたいものですね。

   さて、早いもので今年も、後1日を残すだけとなりました。
  皆様の1年は、どんな1年でしたでしょうか・・?

   きっと素敵な1年だった事と思います。
  例え、どんな1年であったとしても、最後に笑顔で終われれば、いいですね。
  そうありたいと、願っています。

   そして、来年に向けて、新たな希望に、
  胸をわくわくさせて、いらっしゃるのでは、ないでしょうか。

   人間、いつまでも夢や希望を持ちたいものですね。
  そう言えば、ターシャ さんの言葉に・・。

   「夢に向かって自信を持って進み、思い描いた通りに生きようと
  努力すれば、思わぬ成功を手にするだろう。これこそ、真実よ。」


   ~というのがあります。何でも、ヘンリー・D・ソロー の言葉とか。
  当然の事ですが、思い描くだけでは駄目なんですね。努力しなければ・・。

   そして今年も・・。相変わらず日常の徒然を、思い付くままに記しただけの、
  あまり変わり映えのしないブログに、なってしまいました。

   しかしながら、こんなブログですが、多くの方にお越し頂け、
  コメントまで残して下さる・・。本当に有り難く、心から感謝しています。

   『赤毛のアンシリーズ』(全10巻) の、アン から始まったブログですが、
  今年は、モンゴメリー女史による同じ仲間の、エミリー や、ジェーン も加わり、
  随分賑やかになって参りました。

   来年は、ターシャ さんの言葉なども、
  折に触れ、お伝え出来たら・・と、思っております。

   なお勝手乍ら、このブログは今日30日で、ブログ納めとさせて頂きます。
  来年も、どうぞ、よろしくお願い致します。なお新年は、1月4日から再開させて頂きます。
 
   そして、2009年(平成21年)が、素晴らしい年であります事をお祈りして、
  今年最後の言葉とさせて頂きます。どうぞ、良いお年を! 皆様、ごきげんよう!

花もいつか散るように~ターシャからの伝言

2008-12-29 17:07:07 | 心の宝石箱


   今日の天気予報は曇り。
  予想に反してその空は晴れ渡って。
  こちらは、今日も冬日和です。

   それはそうと。
  今朝ほど日の出の様子をつぶさに
  観察した事はありません。

   勿論、起床時の空は真っ暗。
  遠くに高速道のオレンジの灯り・・。

   それに、マンションの常夜灯が、
  輝いているのも見えます。

   東南の(大分移動して来ました)空が仄白くなり、明るさが増して・・。
  一時、靄(もや)がかかったようにも見えたのですが、やがて晴れ、
  いよいよ太陽の出番。目印は、あのこんもりした木の上。

   俄かに黄色くなり、光輝きながら・・太陽の登場です。
  それは、ドクドクと波打つ、生命の鼓動のようにも感じられます。


   さて、やっとの事で、今月27日(土)放送の、NHKテレビ番組、
  『ターシャからの伝言~夢を生きた絵本作家最期の日々』 を見る事が出来ました。

   彼女は今年6月、92歳でお亡くなりになられました。(以前の記事は、【こちら】
  今回の放送も、多分再放送だと思います。

   題名の通り、生涯を 「夢」 に生きた方であり、以前にも申しましたが、
  考え方や心情が、アンを彷彿させます。しかも実在の方・・と、来ています。

   そんな彼女の生き方、いいえ、生きざまは、私にとって、憧れの存在でもありました。
  そして、彼女が発する、珠玉の言葉の数々・・。その一つ、一つが、胸を打つのです。

   「人生は、短いのよ。楽しまなくちゃ。
  ただし、焦って結果を求めないことよ。」
   「どんなに忙しくても、1杯のお茶を ゆっくり 味わう。
  それが人生を楽しむ秘訣。」


   こんな風に・・彼女の言葉は、続きます。~となれば、私もお茶を・・。
  「こんな事なら、お手のものよ・・」 と、言わんばかりに・・
  今日も・・私は、その準備には余念がありません。

   それにしても、この忙しい最中? に、お茶でもないでしょうに。
  冗談はさておき、彼女の一つ一つ、語りかける言葉が、優しく心に沁みます。

   そうそう、彼女の手作りは、つとに有名ですね。
  実は彼女を育てた乳母は、彼女と映画に行った折、隣で編み物をしていたそうです。

   映画館と言えば、暗闇。どうして、そんな暗い所で編み物が出来るのか・・
  子供心にも不思議で仕方がなかったようです。
  何と、その彼女は感覚と感触で編んでいたとか・・。

   料理もそうですが、ターシャにとって、この乳母の存在は、
  大きかったようです。ターシャは言います。

   「私には、二人の母親がいる。生みの母には絵の才能と、手ほどきを。
  育ての母には、料理と手作りの楽しさを習ったの。」 と。
  その手作りの 「贈り物」 に関しての言葉も奮っています。

   「相手の事を思って、手を動かす時間も大切な贈り物。
  優しい気持ちで過ごす時間は、自分にとっても贈り物になるのよ。」


   確かに 「手作り」 には、こんな 「心」 も、込められていますものね。
  人にプレゼントをする時には、精一杯贈る人の事を考え、その人のために心を込めて作る・・。
  手作りは、もう、その過程から贈る相手と自分、2人分の幸せ作りが始まっているのですね。

   彼女の事については、まだまだ書き足りない事が沢山です。
  これからも折に触れ、彼女の言葉と共に、添えて行きたいと思っています。最後に。

   「多くの人が世の中を憂えているけれど、実は美しいものが
  一杯あるのよ。それを楽しまないなんて、馬鹿げているわ。
  私は精一杯、楽しんでいるの。一瞬、一瞬を・・」。

   「最近の人は待つ事が嫌いよね。
  待つ事が苦痛でなくなれば、人生上手く行くようになるのよ。
  ちょっと辛抱していれば、大抵の事は解決するし、焦らない事ね・・・」


   特に、最後の言葉は、耳が痛いです。世の中、上手く行かないと、すぐに・・
  政治が悪い、社会が悪い・・。そんなに早く結果を求めても、仕方ありませんわね。

   人間、寛容な心も必要だと思います。
  幸い、待つ事に関して私は、大丈夫です。全然、苦痛ではありません。

   「待つ時間が  長く厳しいほど、喜びは大きく育つ」 

セージの花咲く冬の庭

2008-12-28 15:55:55 | ハーブと香り雑学


   “朝曇り晴れの元”。
  この諺通り、
  概ね晴れの天気になりました。

   いつもの太陽は、
  雲に隠れていて、姿を見せたのは
  午前8時を幾分過ぎた頃。

   冬至からいつの間にか、1週間。
  黄昏の空にも、ほんの僅かですが、
  一時よりは余裕の時間を持てる
  ようになった気がします。

   黄昏の空と言えば・・。
  夜の帳(とばり)に包まれる、一瞬・・刹那の時間ですね、菫色の空になるのです。
  尤も、それは東南の空の事。(↓ 写真は昨日の空)

   西の空は、オレンジに包まれ、
  又、違った趣になるのでしょう。

   (生憎、西の空は我家からは、
  見えないのです。)

   “今日は暗い曇り日
  だったし、今夜は荒れて
  いるので、オリバー先生
  ではないけれど、殺人や
  駆け落ちの好材料を
  探している小説家は喜ぶだろう。
  窓ガラスを滝のように流れる雨の雫は、頬を伝わる涙のように
  見えるし、風は楓林を金切り声を張り上げて駆け抜いている。”

                                         【「アンの娘リラ」 第17章】

   憧れの 『アンの世界』 ですが、
  冬の厳しさは、相当なものがありそうです。
  それに比べて、この日本は・・。

   あのアンの嫌な11月も、
  紅葉真っ盛りですし、冬の日々も、
  穏やかに晴れ渡っています。

   いつか、曽野綾子も書いていましたが、
  これだけでも日本って、いい国ですね。

   ところで、「セージ」 と言えば・・。
  お馴染みの、赤い 「チェリーセージ」 が
  丈夫で、長持ちですね。

   我家では、冒頭の写真の紫色のセージが
  (ブルーサルビア?)
  春から絶える事なく、咲いています。
  (写真は一枝だけ残っている「チェリーセージ」)

    さて、今日届いた贈り物。
   何と、ワイン好きの私のために、
   友人から 「函館ワイン」。

    軽快なフットワークで、どこでも
   気軽に飛び回っていますので、
   ひょっとして、雪の北海道にでも
   行ったのかも知れません。

    早速、今晩にでも・・。
   おまけに白ワインは、自分からは
   求めませんので、楽しみです。   

冬のシルエット

2008-12-27 18:00:00 | 『カフェ「薔薇の詩(ポエム)」』編


 


   昨日は、
  この冬初めて風花を舞わせた空でした。

   今朝は、こんな風に晴れ渡り・・。
  少々、風は冷たいけれど、
  昨日ほどではありません。

   日溜まりにいる限り暖かく、年末の
  慌ただしさも、ほとんど感じられません。

   そうそう、昨夜のように、しんしんと
  冷えた晩には、やはりと言いますか・・。

   星の美しかった事! 
  星と言えば、これもアンの仲間、ジェーン をおいて他にはありませんね。
  そして今は、丁度星を見るのに最適な・・ “月のない晩” でもあるのですね。

   “ジェーンは・・・星と心おきなく相談した。
  無限の調和の中に、お互いに呼び合っているかのように、
  星は歌っていた。
   ジェーンは星を全部知っていた。・・・・・
  月のない晩 には、父の双眼鏡を持って星狩りに出掛け、
  ジェーンは遥か彼方の星の知識に通じるようになった。・・・”
 
                                      【「丘の家のジェーン」 第34章】



   先に、年末の慌ただしさ・・
  なんて言いましたが、全然
  そんな事は、ありません。

   しなければならない事は、山程
  あるのに・・のんびりしています。
  
   結局、天の邪鬼(あまのじゃく)
  なんでしょうね。それにしても・・。

   「家の事は、シャーロッタ
  四世
が、全てやってくれて
  いますのよ・・。」 ~なんて、
  偶には言ってみたいものですね。

   と言う訳で・・今日も、『カフェ「薔薇の詩(ポエム)」』 の開店です。
  今日は、リラ版 「ロミオ&ジュリエットの蝋燭立て」 も、取り出しました。

   カップは、昨日に続いて、カントリーで。
  この形と小皿の絵が可愛くて、随分前に買い求めたものです。

   そう言えば、女の子の絵柄のカップの内側には 「薔薇」、
  男の子の方には、「葡萄」 が描かれていて、薔薇と葡萄に目がない私は、
  ほとんど衝動買いだった事を思い出しました。

   テレビで、盛んに 「大草原の小さな家」 をやっている頃だったと思います。
  同時に、オイルランプに目覚めたのも、その頃だったような気がします。   

焔がもたらす幸せの時間(とき)

2008-12-26 17:27:27 | 趣味の器(壺)~その他


 


   こちらは時折、
  風花の舞う天気となりました。

   それでも朝のうちは、
  こんな晴れ渡った空。

   いよいよ1日遅れの
  クリスマス寒波到来のようです。

   いつもは見えない、
  (ごみ出しの時眺めた)
  北の空の美しかった事!

   透き通るような青い空に、
  思わず深呼吸していました。

   ツンと肌を刺す冷気。
  これこそ、冬の感覚なのですよね。意外に私は、好きなのです。そして・・。
  ある年の 『アンの世界』 のクリスマスは・・。

   “薔薇色に染まった冷たい冬の夕日” ~なんて。
  何と素敵なフレーズなのでしょう。こんなフレーズを目にすると、もうたまりません。

   光景まで浮かんで来る気がしませんか? そして、子供たちの素敵な遊び時間。
  大人の私達だって、わくわくしますものね。

   “クリスマスが訪れ、・・・・・雪に付いているうさぎの足跡を
  追って行ったり、広いカチカチの原を自分の影と競争したり、
  煌めく丘をそりで滑り下りたり、薔薇色に染まった冬の冷たい夕日
  を浴びながら、池で新しいスケートを試してみたりした。・・・・・”

                                       【「炉辺荘のアン」 第19章】



   さて、一番蝋燭の似合うクリスマスは、
  終わってしまいましたね。

   でも、我家では相変わらず、蝋燭・・
  いいえ、ランプも含めて焔の出番です。

   と言う訳で・・今日は、
  オイルランプも灯してみました。

   エミリー は、ランプより、
  蝋燭の方が好きだそうですが、
  私は、どちらも大好きです。

   サイドボードやテーブルの上など、
  あちこちにそれらを置いていますので、
  折に触れ、灯して楽しんでいます。

   それこそ、前述の “薔薇色に染まった
  冷たい冬の夕日” を浴びる頃の時間帯は、
  それらの格好の出番という事になりますね。

   そうそう、一昨日のピンクの薔薇・・。
  今日は、あまりにも寒くなりましたので、切り取って来ました。

   お部屋の中に入れると・・。外は余程、寒かったのでしょうね。
  あんなに堅く閉じていた蕾、ほんの少しですが、緩めてくれました。
  折角ですので、ピンクの薔薇は、ピンクの一輪挿しに。花瓶は、「ノリタケ」 です。

   このカントリーなカップ、
  (何となくそんな気がしていたの
  ですが)以前に紹介済みでしたね。

   イギリスの普段使いのカップです。
  最近は、和の土物ばかりですが、
  偶にはこんなカップもいいですね。
  今日は、紅茶でもありますし・・。

   クリスマスケーキも、
  まだ残っているのですが、
  お茶請けは頂き物の
  「マロングラッセ」 で。甘い~!

それぞれの聖夜

2008-12-24 16:36:16 | リラのお気楽ユメ日記


   今日も、こんな日の出と
  なりました。快晴。冬日和です。
  しんと冷えた昨夜は・・。

   殊の外、星が美しく、寒さを
  忘れて、しばし佇んでいました。

   ただ、もう少し空が暗ければ、
  もっと良く見えるのに・・と、
  残念でたまりません。

   それにしても、
  “星の降る町” の笠戸島。
  きっと天候のせいなのでしょうね。

   笠戸島は、今回で3度目になるのですが、未だ降るほどの星には巡り合っていません。
  お隣の象鼻ヶ岬では、それは、それは素晴らしい体験をしましたが・・。

   ところで今日は、クリスマス・イブですね。漢字では、「聖夜」。
  「聖」 とは、“ひじり” とも読み、昔から優れた人や僧の事をさす言葉だったそうです。
  まさに、ぴったりの言葉なのですね。

   「せいや」という言葉にも、「星夜」、「清夜」、「静夜」 等など・・。
  どの字を当てても、イブにぴったりの、ロマンティックな文字が並びます。

   それなのに・・雪どころか、こんなに晴れ渡り、暖かいクリスマス・イブ。
  やはりと言いますか・・雰囲気、出ませんね。
  それは、『アンの世界』 でも、同様だったようです。

   そんなクリスマスは、「グリーン・クリスマス」 と、呼ばれていたものです。
  でも、ある年のクリスマスは・・。
 
   “・・・乗り手たちの下で雪は、カリカリ音を立て、鈴の音は、
  雪を頂いた、丈高い、先の尖った樅の樹列の間に響き渡った。
   『歓喜の白路』 では星の小さな花綵はなづなが木々に絡んでいた。
  最後の小山から一つ手前の丘に来た時、雄大な海峡が
  月光の下に白く神秘的に横たわっているのが見えた。
  まだ、氷は張っていなかった。・・・・・”
         
                                        【「アンの幸福」 第2年目5.】

   ところで明日は、ボランティアで
  パイプオルガンを弾いて来ます。

   曲目は、バッハ作曲、
  コラール「主よ、人の望みの喜びよ」
  (写真楽譜)と、同じく、
  コラール 「目を覚ませと呼ぶ声が
  聞こえ」 です。

   これらは、お馴染みの簡単な曲ですが、人の前で弾くのは何年振りでしょう。
  少々、緊張しています。それに、どんなオルガンかも皆目見当が付きません。

   ~と言う訳で、明日はブログの更新が出来ないと思います。
  どうぞ、よろしくお願い致します。   

その灯りに魅せられて・・

2008-12-23 16:16:16 | ハーブと香り雑学


 


   昨日の鬱陶しい空から一転。
  今朝は、写真のように、
  晴れ渡りました。

   やはり晴れた空はいいですね。
  自然に心が浮き浮きして来ます。

   昨日は、気付きませんでしたが、
  一昨日夜からの雨で、最後まで
  残っていた紅葉の葉っぱは、
  ほとんど落としてしまったようです。

   ~と、ここまで書き込んで、
  庭に出てみましたら・・。

   まだまだ残っていました。散る紅葉にも、早い遅いの差は相当あるようです。
  と言っても、残っている葉っぱも、かろうじてしがみついている・・と言った風情ですが・・。

   いずれにしろ、雨や風にも負けないで、こうして残っている葉っぱは、
  かなり強靭なものには、間違いなさそうです。

   そして、やっと今日は、冬らしい天候になって来ました。
  いくら何でも明日は、クリスマスイヴですものね。
  いつまでも春のような気候では、雰囲気も何もありませんもの。

   「この頃じゃ母さん、昔風の冬は来ないらしいね?」
   “・・・11月の雪は、とっくに消え去り、12月中、
  グレン・セント・メアリーは黒いくすんだ地肌をさらしており、
  それを縁取る灰色の湾には、
  氷のように白い泡の渦巻く波頭が点々としていた。
   港が丘陵地帯の金色の腕の中で煌めき渡る晴れた日は
  僅かしかなく、後は渋渋した強情な日々が続いた。
  炉辺荘の家の人々は、空しくクリスマスの雪を待ち望んだ。・・・”

                                         【「炉辺荘のアン」 第13章】



 さて、昨日に引き続き、今日も蝋燭の話題を。時節柄、蝋燭の話題はぴったりですね。
↑ 写真左の太い蝋燭は、こちらにも何度か登場していますので、お馴染みかと思います。

 こんな蝋燭は、一人でボ~ッとしたい時、お酒を飲む時などに最適な灯りです。
従って、このように太い物は、所謂リラックス用で、ディナーのテーブルには向きません。

 大層長持ちする蝋燭ですので、点けたり消したりしているうちに中が減り、
それはそれで、何とも趣のある姿になって来ました。
崩れた味わい? とでも、申しましょうか。それを眺めて、又、癒されて・・。

 そうそう、先日の映画、『ブラインドネス』 でも、こんな蝋燭、拝見しました。
あのような恐怖映画にすら、主人公が手慣れた様子で蝋燭にサッと火を点け、調べ物をする・・
なんて、シーンが・・。こんな映画に登場する位ですから、日常的に楽しんでいるのでしょうね。

   ところで、何気なく見上げた空に
  見つけたもの。

   もこもこと、盛り上がった白い雲。
  こちらは 、「冬の入道雲」 なの
  でしょうか・・? それにしても・・。
  冬に入道雲って、ありましたっけ・・

   これまで気が付かなかっただけ
  なのか・・あまり記憶にないような
  気もします。ちょっと無気味な気も
  しないではありません。

心、遊ばせて・・

2008-12-22 16:16:16 | 『カフェ「薔薇の詩(ポエム)」』編


   雨の週明けとなりました。その雨は、午前8時過ぎには、上がりましたが、
  その後も、どんよりした、お天気になっています。

   この時間(15時頃)になって、雲の隙間から青空も望めるようになって来ました。
  それにしても暖かい!

   起床時の(午前6時過ぎ)居間の気温は、16℃。
  昨夜の暖房の余熱なんてものでも、ありません。
  昨夜も暖かくて、ほとんど暖房なんて、付けていませんでしたから。

   最近の、ご近所の方達との挨拶代わりの会話と言いましたら・・。
  「暖かいですね!」 ここでも、またしても “今、何月・・?” 状態なのです。

   ところで、雨の日の朝は、ゆったりしています。
  なぜって、空に一喜一憂する必要が、ありませんから。

   でも、これだけで随分、手持無沙汰の感。
  一方、ホッとしている部分も、なきにしもあらずですが・・。



   さて、こんな日と言えば・・。
  やはり蝋燭(ろうそく)の出番ですね。

   と言って、蝋燭だけ並べても仕方
  ありませんので、『カフェ「薔薇の詩
  (ポエム)』 の開店と致します。

   クリスマスも近い事ですし、「洋」 で
  とも思ったのですが、今日も 「和」 で。

   こぼれた灯の明りが、土物の器や
  お皿に映って揺れ、切子風の硝子に
  反射してキラキラと輝き・・。

   蝋燭、すなわちキャンドルは、光り輝くという、
  ラテン語に語源があると言われていますので、思わず納得ですね。
  何と言っても、灯りの原点でしょう。

   今日は、私1人ですので、それはありませんが、向かい合った方の表情をも、
  優しく映し出します。これも自然の灯りだからでしょうか・・。
 
   「人類の幸福は、いくらその配分に変化があろうと、
  その総計は代々、あまり変わらず、『多くの発明』 なるものを
  もってしても、幸福は増えも減りもしないんじゃないかと
  思われますわ。」
 
   「幸福は、物質的な完成や勝利にはよりませんからね。」

                                          【「アンの娘リラ」 第26章】

   本当にそうですね。↑ の会話は、飛行機の事を言っているのですが、
  例えば電球の発明にしても・・。

   画期的な文明の利器をもたらした事は、紛れもない事実ですが、現代の明る過ぎる
  暮らしの中で、何かを忘れて・・見失ってしまったのでないか・・。そんな風に思えてなりません。

   蝋燭から少々、飛躍してしまいましたね。今日のカップも、見ての通り、土物。「九谷焼」です。
  金箔で描かれた葉っぱは、枯葉をイメージしているのでしょうか・・。
  蝋燭は、今日もアロマキャンドルで、香りは 「ラベンダー」 。

   この仄かな香りに包まれていますと・・。昨夜、遅かったせいもあるのでしょうね。
  何だか眠気を催されてしまいました。さあ、思い切り濃い珈琲を頂いて、シャキッとしなければ・・。

満つる日々

2008-12-21 15:47:25 | 香る庭の花綴り


 


   今日も、こんな空で明けました。毎朝、見上げる空は同じなのに、
  その表情は全然違います。勿論、夜明けの空と黄昏の空も・・。

   でも、時にはほとんど同じ事も。
  そんな空に勇気づけられ、はたまた癒されてもいます。

   朝のうちには太陽も出ていましたが、先程はパラッと雨も。
  そろそろ、お天気も下り坂なのでしょう。

   ところで、この所の暖かさで、うっかりする所でしたが、今日は 「冬至」 なのですね。
  思えば・・今年も後、10日。改めて月日の過ぎる早さを思います。

   それと同時に、今が暮れという実感の伴わないこと!
  気候もそうですが、この弛緩した心と身体・・。一体どうした事でしょう。

   ともあれ1日の短いのは、今日が最後。
  明日からは、昼間が長くなると思うと、何だか嬉しくなります。



   さて、今、我家で咲いているものと言えば、先日のペチュニアに次いで、
  ↑ 上の写真の三色すみれ(パンジー)です。

   尤も種から育てたのならいざ知らず、株を買って来て植えたものですから、
  珍しくも何もありませんね。

   それにゼラニウム。ゼラニウムは、1年中咲いているのですから凄いです。
  そうそう冒頭の写真の山茶花は、今盛りです。
  ただ、こうして記しながら、ここにもあまり季節感がない事に気付きます。



   こちらは昨日の黄昏の空。何と優しくて、穏やかな空なのでしょう。
  それにしても、このすみれ色の空が、本当に12月の空・・? 

   でも、日暮の早さは、さすが冬至前日ですね。アッと言う間の早さです。
  ↓ ウォルターのように、黄昏の感慨に耽る時間など、全くと言っていいほどありません。

   “・・・夕闇が垂れ込めていた。
  夕闇は、どこから垂れ込めるのかしらと、ウォルターは思った。
  こうもりのような翼を持った大きな精が、
  紫色の壺から世界の上に降り注ぐのだろうか? 
   月が昇りかけ、風にじれた3本の古い蝦夷松えぞまつが、
  月を背にして跛を引き引き上がって来る3人の痩せた、
  せむしの老魔のように見えた。・・・・・”
           
                                       【「炉辺荘のアン」 第34章】 

朝焼け色に染まった日

2008-12-20 16:16:26 | 四季のスケッチ

【マウスオンして下さいね】
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       <
                  
             <








   今日も、日の出までの、朝の空のショーから始まりました。
  秋から冬にかけての空の変化には、毎年釘付けです。
  これが春になったら、バタッと治まるのですから不思議ですね。

   朝の支度をしながら時折、窓から空の様子を伺い・・二階に駆け上がって、
  写真を撮るのが、最近の朝の日課になっています。

   それにしても、『アンの世界』 の12月とは違って、何と穏やかで、
  優しい空なのでしょう。白い、「有明の月」 も、ぽっかり南の空に。

   “・・・12月と共に冬がやって来て、3週間に渡り絶え間なく、
  雪が降り積もった。
   炉辺荘の向こうの原は、さえぎる物のない銀の牧場となり、
  垣根や門柱は高い白い帽子をかぶった。
   窓という窓は幻想的な模様で白くなり、炉辺荘の灯火は、
  仄暗い雪の薄暮の中に明るく輝き、全ての流離さすらい人を我家へ
  迎え入れた。・・・・・”
                   【「炉辺荘のアン」 第19章】



   ところで、何の意味もありませんが、林檎を並べてみました。
  ~なんて。笑ってしまいますね。“どうして林檎なの・・?” ですものね。

   その通り・・理由などは、ございません。
  でもこれは、なぜか不思議に元気の出る、【魔法の林檎】 なのですから。

   写真を今回、2Lサイズにしてみました。ただ、額の枠が邪魔をしていますので、
  あまり大きくなったようには見えませんね。さあ、どこに飾りましょうか・・?