【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

包まれる時代の香り

2012-09-30 16:32:58 | 趣味の器(壺)~その他










「・・・それを話したかったので
今日来て欲しいって 電話 した訳なの。
そう言えば、アヴォンリーに 電話
あるなんて本当と思えないわね。
この懐かしい、のんびりした昔風の土地に、
電話 なんかあまり当世風で、近代的で、
似合わない感じだわ」                  
                 【「アンの夢の家」 第1章】


   

   
   雨こそ降っていないものの、
  いつ降り出してもおかしくないような、そんな空で明けました。

   今日は、「仲秋の名月」 ですね。
  台風の影響で、生憎のお天気となりました。残念。

   今にも降り出しそうな空ながら、
  何とか持ちこたえていた空も午前11時頃から本格的な雨に。
  その後、風もそろそろ吹き始めて来たようです。








   さて、こんな
  荒れ模様の天気の日。

   勿論、こんな日は
  「戸外と室内の優劣」
  悩む必要など
  さらさらありませんから、
  どっぷり室内に浸る事に
  致しましょう。

   となりますと・・。
  今日は大好きな壺に
  囲まれると致しましょうか・・。

   それに先日、取り出して
  意外にも気に入った黒電話も。

   あれから私のお気に入りの
  場所にデンと居座っています。
  それをこちらに持って来て。

   これは・・
  ちょっとした時代屋の女房?
  「想像の余地」 も広がります。

   当世風で近代的と言っている、
  『アンの世界』 の電話機よりも更に時代を経た、この黒電話。

   その電話機に限りない落ち着きと癒しを感じている私って。
  いかに慌ただしい毎日を送っているか・・という事ですね。

赤い焔

2012-09-29 16:50:16 | 香る庭の花綴り

【松明(たいまつ)のような 「カンナ」】


【ペンライトのような 「水引草」】
 






「・・・あたしがあなたにこしらえてあげた
赤い ピンタックの取ってある、
シフォンの襟を付けていらしたらいいわ・・・
そうだ! あなたは赤い服を着ればいいのよ」
「赤は元から大嫌いよ。
(中略)
ガートルード伯母さんがいつも燃えるような
赤い エプロンを私にかけさせたの。
私がそのエプロンで教室に入って行くと、
他の子供達は 『火事だ!』 って
いつも大声を上げたものよ」   
                 【「アンの幸福」 第2年目6.】


   


   午前中は青空も広がっていましたが、
  午後になってからは真珠色の空に。
  そして今しがた、ポツポツとごく弱い雨が降り出しました。

   勢力はいくらか衰えたというものの、大型台風17号が、
  日本列島に向かってやって来ているようですね。
  大事にならなければいいのですけれど。






【蝋燭の焔は 「チェリーセージ」】


   さて、青い花の事を記したのは
  つい 【3日前】 の事ですが、
  今日は赤い花を。

   私も青と違って赤は、
  積極的に好きな色では
  ありません。

   でも、ポイント的には
  欠かせない色ですけれど。

   当然の事ながら赤は
  目立ちますものね。

   まだまだ緑の庭。
  その中の赤は、
  まるで炎のよう。

   松明(たいまつ)のような
  大きな炎が 「カンナ」 なら、
  小さな小さな 「水引草」 は、
  ペンライトのよう。

   そして 「チェリーセージ」 は、
  蝋燭(ろうそく)の焔でしょうか。

   カンナやチェリーセージは、
  花期の長い花ですが、夏の間は暑苦しく感じたその色も、
  こうして季節が巡ると、ポッと心が温かくなるよう。

   そう言えば・・元々、赤という色は、
  紅葉と同じメカニズムで、この色が生まれるそうですね。

   冷たい風を浴び、水分が程良く抜けた結果だとか。
  秋になると無性にこの色が恋しくなるのも当然の事かも知れません。      








   


   ところで話は、ガラッと変わって。
  もう一つ “赤” で連想する事。それは共産党。イコール、中国。
  日本固有の領土である尖閣諸島を巡っては、盗人呼ばわりされた日本。

   確かに戦前には色々ありましたが、戦後は莫大なODA供与や、
  技術提供等など・・。日本の貢献は計り知れないものがあると思うのです。

   別に感謝をしてくれと言っている訳ではありませんが、
  目に余る暴挙。感謝というものを知らない国ですね。(同じく韓国も)

   一方、同じ日本に対して、
  こんなにも感謝している国がある・・。有り難い事ですね。
  







秋! 花色に煌いて

2012-09-28 17:10:57 | 『カフェ「薔薇の詩(ポエム)」』編








ジェーンはミード夫人のように
食卓に紅白のテーブル掛けを広げ、
父が店屋から買って来た皿を並べた。
花を挿すものがないので、
どこからかびた古い缶を見つけて来て、
それをトランクから探し出した緑色の
スカーフでくるみ ――
ミニイ伯母さんから貰った
高価な絹のスカーフだった ――
それに花を活けた。        
                【「丘の家のジェーン」 16.】








【まだまだ元気な 「朝の美人」】


   
   


   秋晴れが続きます。
  ここ何日か風に乗って、近くの中学校の運動会の練習らしい、
  歓声やマイクの声が聞こえて来ます。

   先日も未だに、熱中症のニュースがありましたが、
  日中、しかも太陽の下(もと)では、まだまだ暑いですものね。

   しかしながら日陰は涼しくてほっと出来る空間です。
  やはり真夏とは違いますね。












     さて、藜(アカザ)の背丈が随分、伸びて来ました。
    今日は普段、鉢置き台と化している、
    ガーデンテーブルで久し振りにお茶を。

     やっと・・と言いますか、背丈が伸びた今の季節は、
    それが目隠しになり、周囲の目を気にせず、
    安心して過ごせる場所になって来ましたから。

   尤も大きな壺がテーブル代わりの、
  秘密の基地的? な従来の場所が1番、落ち着くのですけれど。

   又々、前置きが長くなりましたね。
  『カフェ「薔薇の詩(ポエム)」』、開店と致しましょう。

   今日は、久し振りにレース編みを。
  先日の残りの糸が少し残っていますので、小さなドイリーを。(胸当て用に)
  小さい物ですので、すぐに編めました。

   アララ・・日陰だったこちらの場所も、いつの間にか陽が。
  そろそろ、いつもの場所に移動するとしましょうか・・。        

レースが奏でる夢心地

2012-09-27 17:07:37 | リラのお気楽ユメ日記






ダンサーの借りている
部屋の敷居をまたいだ途端に、
異国的な香水の香りが鼻孔を刺激した。
部屋の中にはカーネーション、蘭、
ミモザが所狭しと飾られていた。
ミレールは泡立つように軽やかな感じの
レースの部屋着 を着て、窓辺に立っていた。
        【A・クリスティー作 「ブルートレイン殺人事件」】


   今日も昨日同様の快晴の空となりました。秋晴れ。
  と言っても日中は少々、暑いかも知れませんが。

   それでも湿度がなく、
  カラッとしていますから、日陰は壮快です。
  それに朝、晩は、ぐ~んと気温が下がって来ましたものね。




   さて、取り出したのは、
  今日もレースの服。

   アン気分にいとも容易に
  浸れる、これらレースの服。

   勿論、大好きなのですが、
  それでもほとんど
  箪笥の肥やし状態。

   デザイン的には目のない
  首の詰まった服。(写真1、2枚目)

   それなのに、あまり
  着ない事に気付きます。

   でも、これからの季節には
  ピッタリですね。
  せいぜい着ると致しましょう。

   マリラの 紫水晶 の?
  ブローチでも付けて。

   尤も、ブラウスだけ。
  ワンピースは、ちょっと無理ですね。      

季節を巡る “青”

2012-09-26 17:51:37 | 香る庭の花綴り








グリン・ゲイブルスの家の下手に当たる
谷間たにあいの小川には薄紫の 紫苑しおん の花が
こぼれるばかりに咲いており、
「輝く湖水」 の水は
青 ―― 青 ―― 青 ―― 一色であった。
変わりやすい春の青ではなく、
夏の薄い空色でもなく、今日の湖は
あたかもあらゆる気分や感情の乱れは
既に収まり、今は最早もはや空しい夢に
かき乱される事のない落ち着きに
達したかのように、澄み切った、
不変の沈静な青い色であった。                   
                【「アンの愛情」 第1章】


   今日は雲、一つない青空となりました。
  青 ―― 青 ―― 青。空は、スコ~ンと晴れ上がっています。

   明らかに空が高くなって来ました。
  今日の空の色は、上記の引用文の湖を空と置き換えましょうか・・。

   それにしても 「紫苑」、いよいよその季節なのですね。
  さんざしや、ミモザと並んで紫苑も私にとって憧れの花、
  大好きな花なのです。(名前も含めて)




   さて、折に触れ記していますが、
  私は青い色・・
  とりわけ瑠璃色が大好き。

   その瑠璃色、暑い夏は涼を
  運んでくれ、秋になった今は、
  しっとりとした落ち着きを
  与えてくれます。

   瑠璃色は、所謂(いわゆる)
  秋の色ではありませんが・・。

   セージ、ブルー・サルビアは
  今が盛り。

   ボックセージやスカエボラは
  4月頃からですから随分、
  花期の長い花です。

   ところで愛らしい花の
  染付の花瓶が出て来ました。

   その花瓶には、
  ブルー・サルビアを。

   それにしても青という色が、
  こんなに優しい色だったのかと改めて感じてもいます。




【見~つけた!】


   【先日】 の薔薇の葉っぱの切絵細工の作者は、この虫でしょうか・・?
  この虫、以前に名前を調べた気がしますが、何でしたっけ・・?
  (遡って調べ次第、表示致します) 

迷い込んで “時空間”

2012-09-25 18:13:58 | レトロ(素敵)な空間~散策








グリン・ゲイブルスの果樹園で林檎摘みを
していたアンとダイアナ・バーリーは、
今、日溜りでほっと息をついている所だった。
あざみの綿毛の空軍が風の翼に乗って、
ふわふわとこの一隅へ押し寄せて来たが、
「お化けの森」 の羊歯しだの上を吹く
かぐわしい風にはまだ、
快い夏の名残りが漂っていた。
                  【「アンの愛情」 第1章】


   起床時こそ、
  こんな空で明けましたが、
  今日は、カラッとして、
  そよ吹く風が心地良い
  秋晴れとなりました。

   こんな日をどんなに長い事、
  待ち焦れていた事でしょう。
  でも良くしたものですね。

   暑くもない寒くもない・・。
  こんな気候になってしまった今は、
  異常とも思えるあの夏の暑さも、
  もう遠い出来事のようにも。

   そんな自分自身にも唖然(あぜん)としています。
  しかしながら兎にも角にも、これからの季節は、
  アン の6月と同じ程、大好きな季節。しっかり楽しまなければと思っています。



  
   さて昨日は同じ市内ですが、
  電車一駅の、ちょっとだけ
  離れた町へ。その帰り途。

   知らない町もいいかと、
  いつものクセが出て、ふらっと
  入り込んでしまいました。

   そこは、まるで迷路のような、
  人が1人通れるだけの狭い路地。
  興味津々で歩いていましたら・・。

   目の前にデ~ンと現れた建物。
  どうやら、お酒の醸造元のようです。

   先日の 【津和野】 とは違い、
  こういった建物は、ここだけですが、
  こうして昔のまま残されている事に
  (しかも現役) 感動を覚えます。

   平屋建てながら間口の広い、
  大きな店構え。

   蔵に三角屋根の工場と。
  歴史と風格を感じます。

   後、もう1つこちらも古色蒼然たる、仏壇屋さんがあったのですが、
  なぜか写真を撮り忘れてしまって。今頃になって後悔しています。

   そうそう、久し振りに詩の登場です。        
  朝の情景は、まさにこの詩の世界であった事を付け加えて置きます。

   
   




 


和陶器との一期一会

2012-09-23 18:56:36 | 趣味の器(壺)~その他






「ポール、何て大きくなったんでしょう!
この前来た時より、
又、頭半分、伸びていますよ」
「そうなの。
僕、夜のうちに伸びる 藜草あかざそう のように
大きくなるって、リンド のおばさんが言うよ」
とポールはしんから嬉しそうに言った。                    
                【「アンの青春」 第27章】


   雨で明けた休日の朝。
  この “朝から雨”、
  随分、久し振りのような
  気もします。

   今日の雨は穏やかな雨。
  その雨もお昼前には上がり、
  暗かった室内も
  少しずつ明るくなり・・。

   本当は今日こそ、外で、
  あの藜(アカザ)の下でお茶を
  頂こうと思っていましたのに。

   今年も藜が背丈をぐんぐん伸ばし、今、格好の目隠しとなっていますから。
  【写真は雨粒の宝石を纏(まと)った藜】

   一年草のこの藜、それにしても良く伸びます。
  リンド夫人 の言葉通りですね。

   そうそう、藜の立派な枝。
  藜のそれは、杖にもなる程丈夫と言いますから、
  出来るだけ切らないで、伸びるだけ伸ばしてみよう・・
  ~なんて思っています。




   前置きが長くなりました。
  それにしても、ついこの間まで
  「暑い暑い・・」
  と言っていましたのに、
  駆け足でやって来た秋。

   こうなりますと・・。
  夏の間は控えめだった、
  「花あしらい」 なんて、
  気取ってみたり。

   思い浮かぶのは、
  やはり和陶器。
  今日は少々、趣きを変えて。

   普段は、ほとんど縁のない
  付き出し用の皿と、
  ぐい呑みを花器に見立てて。

   テーブルは勿論、大きな壺。
  我家では、こんな壺が
  ゴロゴロしていますので。

   今、満開の野の花、露草や
  海老草など庭から摘んで来ました。

   折角、出会った器ですものね。
  本来の使い方とは違いますが、使わないよりはいいかと。

   そして雨上がりの午後は、お香でも焚きましょう。
  本来は香の物でも入れる蓋付きの器には、これもお香が入っています。

   立ち昇る青い煙を、ただボ~ッと見つめているだけ。
  こんな、およそ生産性のない怠惰な時間も、オツなものですね。

昭和の香り~「昭和史発掘2」

2012-09-22 18:03:53 | 心の宝石箱




   こんな秋らしい空で
  明けました。

   今日も秋晴れ。
  カラッとした天気です。

   昨夜などは窓を開けて
  いると思わず寒さを覚える程。

   ここに来て、やっと
  秋らしくなった気がします。






   さて、一昨日に引き続き、
  私は古色蒼然たる部屋に直行。題して 「昭和の部屋」。

   いつもの手回しの蓄音器にラヂオは勿論の事、
  今日は昭和の匂いプンプンの黒電話も仲間入りです。
  (カップは「益子焼」)

   「ジー、ジー・・」 ゆっくり回るダイヤルと、その余韻。
  時間も殊の外、ゆっくり流れます・・。~なんて。

   それと言いますのも・・大層、時間がかかりましたが、
  松本清張作 「昭和史発掘2」 読了。勿論、音読です。

   もう随分長い事、私はこの音読に魅了されています。
  魅力は、何より本の内容が頭にしっかり刻まれる事。

   以前でしたら、中断すれば内容をしばしば忘れてしまい、
  又、最初から・・という事もあったものです。それがなくなりました。

   おまけに出来るだけ読み間違いをしない・・事に徹する事で、
  不得意分野のジャンルの本も難なく読めるようになった事でしょうか・・。
  話が逸(そ)れました。

   この 「昭和史発掘2」 は、「芥川龍之介の死」、
  「北原二等卒の直訴」 「3.15共産党検挙」 の3部作から成っています。

   この中で最初に興味を持ったのは、「芥川龍之介の死」。
  ただ氏は芥川龍之介の死を昭和史の一駒として捉えたのであって、
  彼の死の新発見があった訳ではありません。

   「北原二等卒の直訴」 は、の事が、
  「3.15共産党検挙」 は文字通り、
  共産党の成り立ちから、それこそ詳細に描かれています。

   折しも今回の尖閣問題など、中国の一党独裁の
  共産党という組織を知る上でも少しは役に立ったかと。

   「いつの世でも支配階級にとっては、
  下からの団結が恐ろしいのである」
  
  ~とは 「北原二等卒の直訴」 から。成程、今の中国を見ているようですね。   

   ところで共産党の新聞、「赤旗」。
  その第1号は昭和3年2月1日発行なのですね。

   当時は危険思想とされ、弾圧が厳しくなり、
  あの満州事変へと変化して行く状況下での3.15検挙。
  (満州事変の詳細は第3巻)興味津々の昭和史が続きます。   

古人(いにしえびと)に思いを馳せて

2012-09-21 17:52:12 | 路傍の花~道草








「―― コスモス は、誰も親しめる、
まあ大衆的 ―― みたいな花ですわね。
(中略)
自由な気持ちで、小さい頃お庭で
おままごとなすった時のように、
コスモス の、その花と遊ぶ気分で、
その花に心を浸す気持ち、
活花する心には、それが必要ね。
北原白秋の詩にもあるでしょう ――
(花を活けつゝ)って題で、
―― 世の常の花にはあらず、この匂ひ、
びてこよなし、しかもなほ、夢にうつゝに、
未だ見ぬ花は多かる、われはむ、
壺のまろみの幽かなる ――
いよゝ眺めん、花ひとつ ――」

美しいその花の教師の講義の声は、
うわずらず、しっとりと、淡く艶な含みが
おっとりあって、いい感じだった。
生徒の少女達は、水平型の制服の胸に、
思わずコスモスの束を抱くように
うっとりとして、その声に聞き入るのだった。
                   【吉屋信子作 「花」】


   快晴の空となりました。
  動けば少々暑いけれど、もう秋晴れと言ってもいいですね。
  湿度もなく、爽やかです。

   こうして記している今も虫の声が盛んです。虫時雨(しぐれ)。
  日本の、とりわけ秋らしい風情ですね。

【万葉人(まんようびと)が髪に飾った花】





【山萩】


   さて、久し振りの道草です。
  道端には、そろそろとコスモスが咲かんとしています。

   微かな風にも左右に揺れるコスモスは、その葉姿から繊細で可憐。
  しかしながらその茎は、太くて強靭(きょうじん)。

   見かけは儚(はかな)げだけれど、本質は強靭。
  これこそ、女性の理想の姿のような気がしてなりません。

   そして 「萩(ハギ)」。
  山野に広く自生しているのは 「山萩(ヤマハギ)」 、
  観賞用は 「宮城野萩(ミヤギノハギ)」 が多いようですね。

   ところで、万葉人は男女共に髪に花を飾る風習があったとか。
  アンポアロ も真っ青ですね。

   「秋風は涼しくなりぬ馬並ねて
      いざ野に行かな芽子はぎが花見に」
~ 詠み人知らず
             【注 : 「芽子」 とは 「萩」 の事】

   こんな風に万葉人は、春の桜と同じように、
  秋には 「萩の花見」 をしていたようです。
  どこか素朴な萩の花。殊の外、万葉人の心を捉えたのでしょう。

   私の足は、いつの間にか 「アン気分に浸れる場所」 に。
  梨園では、たわわに梨が実っていました。
  ここの梨は後日、1個100円くらいで一般販売もされます。

【梨園】





再び公爵夫人が微笑んだ日

2012-09-20 17:15:17 | 薔薇の追憶






ある日、風が炉辺荘の庭を吹き過ぎた。
初めての秋風 だった。
その後、夕焼けの薔薇色が
いくらかせて見えた。
俄かに夏は老いこみ、季節の変わり目が来た。
「秋にしては早過ぎますよ」
メアリー・マライアおばさんはまるで秋が
自分を侮辱ぶじょくしたかのような口ぶりだった。         
                  【「炉辺荘のアン」 第11章】


   昨日に引き続き、今日も晴れの天気となりました。
  そして頬をよぎる風に初めて “秋” を感じた日。

   ここに来て、やっと・・という感じ。
  上記の メアリー・マライアおばさん の思いとは真逆で、
  こちらは、「秋にしては遅過ぎますよ」 ~ という事になるのでしょうか・・。

   それにしても、「暑さ、寒さも彼岸まで」
  とは良く言ったものですね。






   さて、公爵夫人・・それも
  【夢見る公爵夫人の薔薇】
  再び微笑みました。

   ちょっとはにかんだような
  素敵な笑顔。そして美。

   ただ今回は、一体、
  どうしてしまったのでしょう。

   花は綺麗なのに、
  葉っぱが全滅(虫喰い状態)
  という訳です。

   それも見事に
  食べられています。

   芸術的と言える程。
  でも、これはこれで素敵に思えたり。

   おまけに、春とは違い、
  虫の姿はどこにも見えません。

   切絵細工の葉っぱですが、
  葉っぱ自体は大層、美しくて。
  予期せぬ自然の現象に今更ながら驚いています。