【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

秋色の旋律

2015-09-30 17:52:07 | ハーブと香り雑学
















 月は二人の後ろの悲しげな
暗い海から昇り、様相を変えた。
月光はまだ港まで届かず、
はずれの方は暗く、仄暗い入江や、濃い闇、
宝石のような光などで暗示的であった。                     
                 【「アンの夢の家」 第14章】








   秋晴れが続きます。そのせいか、
  昨夜の冷えたこと! 昼夜の気温の差は歴然です。

   この恩恵は、今度は紅葉に現れますね。
  この上は、今年も美しい紅葉になることを願うばかりです。

   暫く続いた秋晴れも、どうやら今日までのようですね。
  そう言えば朝一時、一面の鱗雲(うろこぐも)が。

   そろそろお天気も下り坂でしょう。
  案の定、午後になると厚い雲に覆われて。
  ジム船長 も言っていましたものね。













   さて、今年も
  庭の野の花のドライ
  で、秋色満載の
  部屋になりました。

   水引草に紫陽花、
  プラス、今年採れた
  薔薇のポプリを
  加えて。

   ただ今年は、
  紫陽花が不作。

   おまけに昨年は
  シーズンが終わって
  もその色を留めて
  いたものですが、
  今年は茶色に。

   唯一残ったそれは、
  半分茶色です。
  (右の写真)

   しかしながら、
  金や銀色のスプレー
  をかければ、
  クリスマスなどに使えますものね。

   そんなこんなで。
  茶色の紫陽花も取って置く事に致しましょう。
  ただ、野草を採りに本格的に野山に繰り出すのは、これからです。

今日はセージ日和

2015-09-29 19:18:18 | 四季のスケッチ







【セージと 「黒揚羽(クロアゲハ)」】












 美しい夜だった。
満月は丁度、鬱蒼うっそうとした丘の森の上に昇り、
月光はポプラ越しに
私の前の庭に射していた。
西側の樹木のない片隅から、
夕映えが微かに残った銀青色の空が見えた。
この時の庭は実に美しかった。
薔薇の季節で、家の薔薇は
満開だったからである ――  
                    【「アンをめぐる人々」 7.】










   爽やかな秋晴れが続きます。
  昨日同様、今日も雲一つない空になりました。

   昨夜の十六夜(いざよい)の月は、
  大層、大きくて本当に綺麗でしたね。

   今宵(こよい)十七夜は、「立待月(たちまちづき)」。
  今日の快晴の空ですから、さぞかし美しいことでしょう。




















   今、我家の庭には蝶が、入れ替わり立ち替わりやって来ます。
  今日の蝶は、「黒揚羽(クロアゲハ)」 でしょうか。

   「黄揚羽(キアゲハ)」 は、頻繁にやって来ますが、
  黒揚羽は本当に久し振り。

   そうそう揚羽蝶と言えば、セージが大好き!
  セージに止まる今日のような快晴の日を
  これからはセージ日和と呼ぶ事にしましょうか・・。

   ところで、立って待っているうちに出て来るから
  「立待月」 という風流な名が付いたそうですね。

   しかしながら、今現在、(19時10分)
  我家の窓からはまだ見えません。  
  その瞬間には立ち会えませんが、楽しみです。

秋に謳う千草

2015-09-27 18:30:08 | 路傍の花~道草

【「嫁菜(ヨメナ)」】




【藜(アカザ)の花】









 【あざみ】

畑帰りのおかみさんが
その前で 首の汗をぬぐっていた

働けなくなった老人が
その前で じっと佇んでいた
行ってみればそこに
一輪の野の花 
                星野富弘 「風の詩~錦秋」








   昨晩は未明に雨が降ったようですね。
  起床時には草木が濡れていました。

   そのせいか午前中は雲が残っていましたが、
  午後には晴れ間も戻って来ました。
  今日も少々、蒸し暑くなっています。

   そう言えば、昨日の薔薇。
  これまで薔薇に関しては摘む時、
  なぜか申し訳ない気がして、いくばくかの心の逡巡が。

   しかしながら、昨日の詩のお陰で、
  それらが吹っ切れたような気がします。
  今その薔薇は、目の前で微笑んでくれています。









【「犬蓼(イヌタデ)」】



                                    【「海老草(エビソウ)」】
   さて、今日は、
  薔薇とは対極に
  ある野の花です。

   赤い海老草は
  別にして、とりわけ
  小さな花たち。

   中でも薄紫色の
  嫁菜は紫苑を連想
  して大好きな花。

   『民さん、これ
  野菊がと僕は
  吾知らず足を
  留めたけれど、
  民子は聞えないのか
  さっさと先へ行く。

   僕は一寸脇へ
  物を置いて、
  野菊 の花を
  一握り採った。』
   

   伊東左千夫の
  「野菊の墓」 に
  登場する花ですね。

   そう言えば、近所に嫁菜と犬蓼の群生地があります。
  今年も出掛けてみましょう。
  立派な犬蓼だったことを覚えています。   

赤い風雅

2015-09-26 18:12:28 | 薔薇の追憶

















 【時を惜しめと乙女たちに忠告しよう】

まだ間に合ううちに薔薇の蕾を摘むが良い
時は矢のように飛ぶもの
今日微笑んでいるこの薔薇も
明日にはもう散ってしまうのだから
(略)                 

                     ロバート・ヘリック








   雲の多い空ながら、今日は概ね晴れの天気になりました。
  昨日が10月下旬の気候なら、今日は平年並みでしょうか。

   さて、今再び庭のあちこちに薔薇が蕾を付けています。
  先日は暗めの深紅の薔薇でしたが、今日は鮮やかな真紅。
  そう、お馴染みのリラ版 「公爵夫人の薔薇」 ですね。

   四季咲きですから、1年のうち何度となく咲きますが、
  その中でもとりわけ秋は、より洗練され、
  美しさも増しますね。匂い立つ美。

   くすみのないスッキリした赤は、
  (今日はちょっと違いますが)
  雲一つない、秋の青空に似合いますね。

   何かもの言いたそうに、軽く首を傾(かし)げた薔薇。
  個性派揃いの、それでいてしなやかな薔薇たちです。

自然が奏でる癒し色

2015-09-25 18:55:05 | 四季のスケッチ





【「藜(アカザ)」】


【「半夏生(ハンゲショウ)」】










 風が吹く。
どこから来るか知らぬ風がすうと吹く。
黄ばんだこずえゆるぐとも見えぬ先に
一葉二葉がはらはら落ちる。
あとはようやく助かる。                 
                【夏目漱石著 「野分」】







   雨こそ降らないものの、重い空の一日となりました。
  意外にも湿った空気。

   遥か南の海上と離れているとは言え、
  これも台風21号の影響なのでしょうか・・。









【野菊の如き・・「嫁菜(ヨメナ)」】




   さて、いつの間にか
  季節は、秋冷の頃と
  なりました。

   この季節、移ろう
  自然を一番、身近に
  感じるのでは
  ではないでしょうか。

   風に吹かれて
  さわさわとそよぐ
  木々。

   毎夜のように
  繰り返される
  虫たちの演奏会。

   これら自然が
  奏でる様々な音と
  共に今度は草木が
  ゆっくりと秋色に
  変身中です。

   この繊細かつ、
  かそけき色の葉は
  「藜(アカザ)」。

   この藜、強靭な生命力と旺盛な繁殖力の割には、
  楚々とした風情。このギャップが魅力です。

   そして野菊と言えば、薄紫色の 「嫁菜(ヨメナ)」。
  晩夏から咲いていましたが、いよいよでしょうか・・。

   とは言え、まだまだ秋は序章に過ぎません。
  これから深まる秋に向かって期待が高まります。

珈琲と薔薇の日々

2015-09-24 18:55:05 | 『カフェ「薔薇の詩(ポエム)」』編












   連休中は、本当に良いお天気でしたが、
  今日は朝から雨になっています。

   連休中の秋晴れを挟みましたが、
  今日もこれまでと同じような雨です。
  そう、ごく弱い雨が降ったりやんだりの。

   そのせいでしょうね、気温は、
  昨日よりぐっと下がっています。











                                【雨に濡れた薔薇】
   さて、美味しい
  珈琲豆を求めて
  ネットジプシーも、
  4店目となりました。

   尤も前の3店、
  いずれもリピート
  していますが。

   今回は、「珈嗜園
  (こうしえん)」
  というお店のものを。

   こちらは深煎り
  専門のお店です。

   HP上には、
  「深煎りが好きでない
  方はご遠慮下さい」
  との断り書きも。

   深煎り大好きな
  私ですから勿論、
  飛び付きました。

   それに何より
  価格がお安い!!

   高くても美味しければ、いいですが、
  そうとは限りませんし、好みもありますものね。

   それにいくら美味しくても
  毎日頂くものですから、価格が高いのはきつい・・。

   やはり、安いに越した事はありません。
  過剰な期待はせずに注文しました。

   待つ事一週間。
  一応、地元なのに、これまでの中で届くのが一番遅く、
  珈琲もなくなって少々、イライラ。

   しかしながら、珈琲を受け取った時から
  プ~ンと良い香り。久し振りの感覚です。
  (前回の富久栄珈琲は、香りがありませんでした)

   最初に 「ホンジェラス」 を頂きましたが、
  これも合格!

   尤も、コクがもう少しのような気がします。
  どちらかと言うと軽い・・。
  とは言え、今では慣れましたが。

   ただ、初めにも触れたように、
  配送に疑問符が付いていましたが、
  お店の引っ越し等、諸事情がおありだったようです。

   その間、販売もお休みされるそうですから、
  この価格、このお味、注文が殺到したのも分かる気がします。

   一週間、余裕を見て注文すればいいだけですものね。
  ともあれ、次回はどうなのか・・それで判断したいと思います。

   今回は、「珈嗜園ブレンド」、「グァテマラ」、
  「マンデリン」、「ホンジェラス」 を注文。

   今日の珈琲は、マンデリン。カップは美濃焼です。
  薫り高い珈琲が入りましたよ~。 

深窓の薔薇

2015-09-20 20:01:28 | 薔薇の追憶




















 「この薔薇は蕾の時には、真紅ですが、
咲くとピンクになるんです。
それから、終わる頃には又赤になるんですよ。
だからこのピンクの薔薇は、
今頃の花で、そろそろ赤くなります。
こちらの方は早く咲いたので、
赤くなっているでしょう?」                  
                【山村美沙作 「薔薇のアリバイ」】








   こちらは今日も秋晴れになりました。
  今、昼夜問わず、虫の演奏会が盛んですが、
  今日は、久し振りにツクツクボウシの声を聞きました。

   昼間は、昨日より少々、
  気温が上がったせいかも知れませんね。

   晩夏の頃と季節を錯覚したのかも知れません。
  尤も、ほんの一鳴きでしたが。

   ところで、ラグビーワールドカップ。
  初戦、ランク3位の南アフリカに日本が勝ちましたね。

   ラグビーは、これまで見た事さえありませんでしたが、
  見てみれば世界戦はさすがに、面白いです。
  手に汗握るゲーム。逆転勝利には感動しました。

   南アフリカのメディアも 「勇敢な桜たち」 と、
  日本代表チームを称賛とか。有り難いです。
  次は、スコットランド戦。楽しみが増えました。


















   さて、庭の片隅に
  「気難し屋の薔薇」
  と呼んでいる薔薇が
  やっと開花しました。

   ここでも季節の
  移ろいを感じます。

   初めて蕾を付けて
  から待ったこと!

   勿論、これまで
  蕾は愚か、1度も花を
  付けた事はありません。

   ただ蕾の色から、
  濃いピンクと
  思っていましたが、
  深紅の薔薇。

   写真では、ほとんど
  分かりませんが、
  深味のある暗い赤です。

   深紅と真紅。
  読み方は同じだけれど、
  深紅という漢字が好き。

   文字通り 「深窓の薔薇」 は、
  先日のような虫喰いもありません。
  美しさと品格を兼ね備えた、まさに正統派の薔薇ですね。

   そして、これからの季節の薔薇は、
  芳香と共に一年中で一番美しいですものね。

   まだまだ沢山、蕾を付けていますので、
  大いに楽しむ事に致しましょう。     

小さな気分転換

2015-09-19 18:21:38 | 散歩道の日溜りカフェ

【外観】


【テラス席】




【店内】











   連休初日の今日は、秋晴れの良いお天気となりました。
  この連休中は、ズラリと晴れマークが並んでいます。
  やはり雨より晴れの方がいいですね。

   さて、昨日は友達を誘ってランチに行って来ました。
  地元では結構、評判のお店です。(イタリア料理)

   ピザとパスタではピザの方がお勧めとの
  事前情報でしたが、両方頼んで友達と半分こに。

   今となっては、どちか一つをトマトベースに
  すれば良かったのですが。(両方チーズ)

   私達にはどちらも少々、塩分がきつくて、
  お水ばかりガブガブ飲む羽目に。

   食後の珈琲も 「専門店ではないものね」 と言いつつ・・。
  残念ながら、私達2人には合わなかったようです。 












   となれば珈琲の
  お口直しを。

   今度は、5月に
  オープンした
  ばかりの自家焙煎
  のお店に。

   専門店の筈ですが、
  こちらも珈琲が
  薄く、“うちで飲む
  方が美味しいわ”

   ~なんて、好き勝手
  のたまう始末。

   まぁ、こんな事も
  ありますね。

   兎にも角にも
  今回は、こんな風
  でしたが、大いに
  喋って食べて。

   小さな気分転換になったのは事実です。
  良しとしなければいけませんね。

一期一会の宝物 ~ 手紙

2015-09-17 18:30:18 | 心の宝石箱
















 ポールと彼の昔馴染むかしなじみの
先生との絆は依然として保たれていた。
同類 のみが移り行く年月を経ても
変わらないのである。                    
                 【「アンの愛情」 第40章】







   こちらは今日も雨となりました。
  これまでと違って時折、雨脚も強くなる断続的な雨。

   しかしながら午後には上がり、晴れ間も。
  尤も夕方になって再び降り始めましたけれど。
  それにしても今年は、良く降りますね。













   さて、先日ハワイに
  住む叔母に写真を
  送りましたら、
  又々、お礼の手紙が
  今度は長文で
  届きました。
  (便箋にビッシリ2枚)

   20代から米国に住む
  叔母は、日本より
  外国暮らしが長いのに、
  純日本的。

   手紙も横書きは、
  これまで1度もありません。
  今回も和紙の便箋に縦書き。

   常に前向きで行動的な叔母は、私とは性格は
  少々、違いますが、趣味など似ている事が多く、
  波長が合います。

   叔母には恐れ多い? 気もしますが、
  こうなれば、“同類” という事にさせて頂きましょう。
  でも、手紙っていいですね。

   幸い、ご近所には手紙の好きな友人もいます。
  右上の写真は、その友人から貰った物。
  これからも、せっせと手紙を書く事に致しましょう。

薔薇は何でも知っている

2015-09-16 18:13:58 | 薔薇の追憶

















 「クレオパトラは、ローマの英雄
アンドリウスが来た時、
香り高い薔薇の花びらを床に敷き詰めて、
迎えたと言うわ。アンドリウスは感激して、
自分が死んだら、薔薇で覆って欲しいと、
クレオパトラに言ったのは有名な話よ。
古代ローマ人にとって、薔薇は、
贅沢と繁栄と愛のシンボルだったの」                    
             【山村美沙作 「薔薇のアリバイ」】








   予報通り、崩れた空。
  しかしながら、たいした雨ではありません。

   相変わらず降ったりやんだり。
  最近の雨はこんな雨が多いです。
  尤も、土砂降りの雨よりはいいですけれど。





   さて、先日の
  「気難しい薔薇」
  は、未だに蕾のまま。

   その前に・・
  真紅の薔薇が開花。

   少々、花びらが
  傷んでいますが。

   それにしても、
  何とほっそりして
  優雅な姿なのでしょう。

   とりわけ
  ペチュニアなどの
  背丈の低い花を
  見慣れた目には
  新鮮です。

   ところで本を処分
  する前に、せめて
  読んでから・・
  と、コツコツ励んで
  いる事は先日も記しました。

   積んどく状態だった未読本のつもりが、
  中には読んでいても、すっかり忘れているものも。

   とは言え、既読本も視点が変われば、
  新たな発見がありますね。

   ストーリーも然(さ)る事ながら、再読は、
  こういう楽しみもある事に気付かされます。

   今は、山村美沙の短編集を読んでいるのですが、
  その中の一つ、「薔薇のアリバイ」 から。

   山村美沙に、こんな薔薇を題材にした、
  ミステリーがあったなんて。

   今日の傷んだ薔薇も、傷んでいるからこそ?
  ミステリアスな薔薇に見えない事もありません。
  薔薇は、ミステリーにも殊の外、合いますね。