【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

香りの輪舞(ロンド)

2011-09-30 16:08:16 | 薔薇の追憶










プライス夫人と客のミス・コーネリア ――
はベランダへ通じる扉の側で話をしていた。
扉口から吹き入る涼しい快い微風そよかぜは、
庭から 幻想的な匂い と、リラやミス・オリバーや
ウォルターが笑ったり喋ったりしている蔦の
垂れ下った一隅いちぐうの楽しそうな賑やかな
声のこだまを運んで来た。
                 【「アンの娘リラ」 第1章】


   

   起床時、いつも真っ先に見るのは二階のベランダからの空。
  “予報通り、今日は真珠色の空だわ・・”
  ~なんて思いながら階下へ。

   そんな、何の変哲もない普段通りの朝。
  それでも雨戸を開ける時、微かに鼻孔をくすぐる香り・・
  に気付きました。昨日まではなかった香りです。

   このどこか懐かしい香りは・・? 金木犀! 慌てて木の元へ。
  今年は春の終わりに、あまりにも伸び過ぎたものですから、
  思い切りバッサリ切ってしまったのです。

   そんな事もあり、ほとんど期待していなかったのですが、
  残った葉っぱに、小さなオレンジの蕾を付けていました。
  そう言えば、明日からはもう10月ですものね。







  

   さて、『アンの世界』 の庭は、
  どの花から匂って来るのか
  分からないそうですが、
  こちらは勿論分かっています。

   花の数は限られていますし、
  狭い庭ですから当然でしょうけれど。

   言うまでもなく、前述の
  「金木犀」 と秋の 「薔薇」 の香り。

   今日は、もう一つ、
  リラ版 「公爵夫人の薔薇」 も
  満を持して開花。

   こんな滅多にない天然のアロマ香る
  庭でお茶・・と行きたい処ですが、
  生憎、お昼前からポツポツと雨。

   ごく弱い雨ではありますが、
  今日綻んだばかりの折角の花びらを
  濡らしたくありません。

   早速、摘み取って来て。
  今日は気温こそ、高くはないのですが、
  湿気があり、少々蒸し暑くなっています。

   窓を開けていますので外からの金木犀と、室内の薔薇の香りで
  天然のアロマ、全開! ~なんて、張り切っていましたら・・。

   アラッ!? この香りは・・? 風に乗って漂って来たのは何と秋刀魚。
  これぞ正真正銘、秋の香り。日本の香り。
  でも、時間的にも・・少々早いのではありませんこと・・?  

薔薇1輪の洗練

2011-09-29 18:28:18 | 薔薇の追憶











ありがたいことには、あたしたちの
空想 には節約の必要がありませんわ」

黄金のような1日の、
黄金のようなこの時刻を誰も皆楽しんだ。
港の向こうから教会の鐘が
微かに美しく聞こえて来た。
月は水に模様を描き、
砂丘は銀色に霞んで光っていた。
空中には 薄荷はっか の匂いが漂い、
どこか目につかない所の 薔薇
たまらなく甘く香っていた。
               【「炉辺荘のアン」 第16章】


   

   こちらは今日も快晴。
  お天気は下り坂という事ですが、今の所、その気配はありません。

   気温は日中に限って高め。
  尤も朝晩は、ぐっと冷え込みますが・・。










   さて、絵の薔薇、レースの薔薇・・・と
  薔薇には結構、こだわって来た私。

   でも、やはり本物の
  薔薇には適いませんね。

   そこには薄っぺらな
  言葉などいりません。

   特に秋の薔薇は汚点一つなく、
  文字通り匂い立つような美しさ。

   その薔薇が本当にゆっくり、
  ゆっくり・・と開花しました。

   夏の盛りは、アッという間に
  開花するのですが・・。

   それにしても日中の、
  しかも直射日光下では、
  夏と同じですのに、
  どこでどうスイッチが入るのか
  不思議です。

   ところで、今日の薔薇。
  本来は、バニラ色であった筈。

   それは、リラ版 「白い貴婦人」 と
  名付けた程、白が際立っていましたのに、年月と共にオレンジっぽくなって。
  今度は包み込むような優しい色合いになり、それはそれで喜んでいます。











   こちらも、黄金色の1日が終わろうとしています。
  明日は、どんな1日になるでしょうか・・。  

咲いたレース&ビーズの華

2011-09-28 16:55:55 | 私の手作り夢時間

【どちらがお好み・・?】








スーザン は気取った歩き方をしながら
夫人たちを客間に案内して来た。
誰1人、100番の糸で編んだ5インチもの幅の
クローセ編みレース を飾りに付けたエプロンを
持っている者はいないと思うと、良い心持だった。
1週間前、シャーロットタウンの博覧会で
スーザンはこのレースで1等賞を取ったのである。
                  【「炉辺荘のアン」 第34章】


   

   快晴の秋晴れが続きます。雲、一つない空。
  太陽燦々の日中は、それでも汗ばむ陽気ですが、
  日が沈む頃には俄かに秋。

   おまけに日没も随分、早くなりました。
  いつの間にか季節も老いて来たのだと感じる瞬間です。






   さて、今日の写真。
  一旦は断念しかけた、
  黒レースの付け襟が完成。(薔薇模様)

   実は、こちらのレース、
  途中で放り、別の物を編みかけました。

   例によって、あれがいい、
  これがいいと目移りしてしまって。

   案の定、そちらも一長一短で、
  ほどく羽目に。

   結局、こちらを仕上げることに。
  何をしているのでしょう、私って。

   真ん中で留めるブローチで、
  いかようにも変わります。

   赤のコサージュを除き、
  残り二つは、どちらも薔薇のブローチ。
  シックに、エキゾチックに。

   そしてビーズのストール。
  残念ながら私の手作りではありません。
  【以前】 には作った事もありましたが・・。

   ただ外で羽織るのは、引っ掛けそうで、
  ビーズをパラパラっと落としてしまいそうで、
  (しっかり縫い付けてはあるようですが)勇気がありません。

   いいえ、1番の理由は派手過ぎることかも・・?
  ただ、ずしりと重いので肩に掛けてもストールは、落ちて来る事はありません。
  でも、肩が凝りそう・・。~なんて。

   先日の映画 『木漏れ日の家で』 の主人公、
  アニェラではありませんが、家の中ならいいかも知れませんね。
  たいそう優雅な気分になりますし。

   そうそう、『アンの世界』 では、チャティおばさん も、
  「ビーズの肩掛けマント」 が欲しいと言っていましたものね。
  こんな風に 「想像の余地」 で遊ぶのは、自由自在です。

“想像の窓” から望む異国情緒

2011-09-27 17:02:07 | 『カフェ「薔薇の詩(ポエム)」』編








ジェーンはランプより蝋燭の方が好きだった。
消え方がいかにも、優美である。
薄く煙が棚引き、蝋燭の芯はくすぶり、
ちょっと荒々しい目配せをしてから、
こちらを暗闇の中に残す。
               【「丘の家のジェーン」 22.】



   こんな空で明けた今日。
  昨日は1日中、曇りがちの
  お天気でしたが、今日は快晴。
  青 ― 青 ― 青の世界です。

   それにしても、あのうだるような
  夏の暑さから解放された途端に、
  まるで糸の切れた、
  タコのように出歩いている私。

   でも、いくらお天気が良いからと
  言って今日は止しましょう。

   昨日は帰宅が遅くなり、
  ブログさえ更新出来ませんでしたから。






     そんなこんなで今日は、
    ゆっくり珈琲でも。本当に久し振りですね。
    『カフェ「薔薇の詩(ポエム)」』 の開店と致しましょう。

     今日も黒っぽいカップ(美濃焼)ですので、
    先日のスプーンの “赤” が程良いアクセントとなっていい感じ。

     同じくランプを灯した部屋は、
    異国情緒が漂います。和洋折衷という事で。

                                                                                         【美濃焼】

  先日のレースと言い、
  今日のそれと言い、ランプ一つで、
  ガラッとお部屋の雰囲気が
  変わる事に驚きます。

   この窓の向こうには海が・・
  ~なんて、つい考えたりして。

   となれば、やはり
  ランタン丘の ジェーン ですね。

   上記のジェーンの言うランプとは、
  勿論、灯油式のランプですが、
  現代の電気のランプなら何と言うでしょう。

   それこそ消え方の情緒なんて、全くありませんものね。
  便利になった分、少しずつ何かを失って行っているとしたら・・。
  絶対違うと言えない自分自身が、もどかしい気がします。        

歩いて探していい感じ

2011-09-25 16:27:16 | 趣味の器(壺)~その他






主張や執着という、どぎつさを取り去ってしまった
もので、こういう色はまれに天然の色に見る。
例えば残照の雲間にふと現れて
次の瞬間には消えるかも知れない である。
                【司馬遼太郎作 「街道を行く」】


   意外にも朝の庭には雨粒がキラリ。
  どうやら夜のうちに雨が降ったようです。

   道理で昨夜は一昨日のような寒さを感じませんでしたっけ。
  でも、程良い気温。降る雨としては眠っているうちに降り、
  夜明けと共に上がるって、最高の降り方ですものね。

   さて、昨日に引き続き、今日も四天王寺の話題を。
  つい何年か前までは・・いいえ、5年前にも既に閑散という風に記していますから、
  かれこれ10年前くらいにはなるかも知れません。ここが活気を呈していたのは。
  
   それこそ聖徳太子の命日である毎月21日は、沿道は人で溢れていましたし、
  ましてやお彼岸ともなれば、歩くのにも苦労した程。
  お手洗いも順番待ちで同様です。今は昔。

   以前、馴染みだったお店はまだありましたが、辺りはすっかり様変わり。
  人出が少なくなったからお店も減って行ったのでしょう。
  
   そのお店の方が言われるのには、景気をもろに被っているとも。
  神社、仏閣などは景気の動向にはあまり関係ないようですが、あるのですね。


【「根来(ねごろ)塗りのスプーン】


【土物のカップにくすんだ赤が粋】


   こちらは昨日求めて来た根来塗りのスプーンです。その前に今日の引用文。
  司馬遼太郎の 「街道は行く」 の作品中に、その根来塗りの記述を見つけました。
  まさに “刹那の赤” なのですね。

   その歴史は古く、骨董品好きの間では知る人ぞ知る塗り物なのだそうですね。
  和歌山県の真言宗のお寺、「根来寺」 に由来するとか。

   漆塗りの良さは既に碗等で実感していますが、
  しっとりと柔らかく、口当たりの良さは格別です。おまけに熱を伝えません。

   そして、スプーン。
  今日初めて使わせて頂いたのですが、耳に不快な摩擦音もなく心地良い響き。
  大好きなちょっと暗めの土物の珈琲カップに、この赤がアクセントとなって粋。

   そうそう、赤色に見え隠れする黒色の斑紋。
  これは年月を経た朱塗りの物に表れる特徴だそうです。
  という事は、このスプーン、かなり年代物かも知れません。

融通無碍の寺

2011-09-24 22:57:57 | レトロ(素敵)な空間~散策

【極楽門 : 白いものはミストのシャワー】









「あたし、室内と戸外の優劣
比べているところなのよ」

アンはパティの家の窓から
遥かに公園の松を眺めていた。
                【「アンの愛情」 第25章】


   今日は本当に気持ちの良い
  秋晴れとなりました。
  
   こんな日は、アン のように
  室内と戸外の優劣を
  比べる事もありませんね。
  即、戸外へと心は決まります。

   今日は少しばかり遠出をして
  (電車と地下鉄を乗り継いで)
  四天王寺まで行って来ました。

   随分、久し振りです。
  一体、何年振りの事でしょう。

   (その後、ブログを遡りましたら、
  何と 【5年振り】 でした)

   奇しくも5年前にも記していますが、
  あれから人出も、出店している
  お店の数も半減しています。
  一見、多そうに見えますが・・。


【右側の大木は 「栴檀(センダン)」】


   ところで、この四天王寺、
  奈良の法隆寺と並んで
  聖徳太子の建立(こんりゅう)と
  されています。

   でも醸(かも)し出す雰囲気は
  全く対照的。
  こちらは至極庶民的なお寺。
  
   荘厳な雰囲気の法隆寺に対して
  こちらは融通無碍(ゆうずうむげ)。
  
   所謂(いわゆる)、
  「何でもあり」 の世界です。

   1枚目の写真、鮮やかな朱色の門は、
  「極楽門」 と呼ばれています。

   かつて春と秋のお彼岸の時期にはこの門と、
  鳥居の丁度真ん中を下りて遥かに見渡せた難波の海(大阪湾)に沈んだとか。
  
   今は海どころか雑然と並ぶ無機質なビルですが・・。
  でも、あの門の向こうが海だったなんて、ロマンを感じます。

【下町風情】
   そうそう、ここでの楽しみは
    骨董品を見て歩く事。
  
     今日の買い物は、
    ステンドグラスのランプと
 (残念ながら骨董品ではありません)
     漆塗りのスプーン。

    根来(ねごろ)塗りです。
    後日、紹介致しますね。      

美しい時間(とき)への誘(いざな)い

2011-09-23 16:46:56 | 私の手作り夢時間



【“レース”で、ドレスアップしたランプが二つ】


【こんなレースで変身!】



アンは微笑し、溜息をついた。
幼いリラには長く思われる四季が、
アンにはあまりに速く過ぎて行くようになって来た。
又、ひと夏終わった
ロンバルディ杉の年月を超越した光に照らされて。
じきに・・・やがてあまりにもすぐに・・・
炉辺荘の子供達は最早子供ではなくなるだろう。
                  【「炉辺荘のアン」 第29章】


   1日遅れの台風一過の空となりました。それにしても素晴らしい青空。
  自然とはかくも美しいものなのに、一度(ひとたび)牙をむいた時の凄まじさ。

   だからと言ってむやみに恐れるのではなく、
  自然に対して敬虔(けいけん)な気持ちを持ち、感謝を忘れてはならないのでしょうね。
  生かされている者として。

   アラッ!? 今日は、しっかり エミリー していますね。
  つい一昨日、そのエミリー、
  “机の前だけの哲学者になるのは何と優しい事だろう!”  
  ~なんて言っていましたもの。

   ところで昨夜の寒かったこと! それは、“涼しい” を通り越したものでした。
  アン ではないけれど、夏は終わった・・のですね。それも一気に。
  空気中には夏にはない、ある種の匂いを感じます。秋独特の。



   今日も前置きが長くなりました。
  本題に移ります。

   結構飽きっぽい私は、
  レース編みにしても
  編み始めては途中でやめたもの、多数。
  
   (実は今編んでいる黒も、
  他のものに盛んに目移りしています)

   例えば、エジングレース。(写真3枚目)
  長さが中途半端ですので、何かに
  縫い付けるという訳にも行きません。

   こんな時、参考になったのが
  レース編み本の中の1枚の写真。
  
   ドイリーが、いとも無造作に
  ランプに掛けてあったのです。
  こんな使い方もあったのですね。

   冒頭の写真のランプは、シェードが
  擦(す)り硝子の至ってシンプルな物。

   布でしたら何とか 【薔薇の花】 を描く
  事が出来るのですが、硝子は駄目。
  (描く事は出来ますが、こすれば絵の具が取れてしまいます)

   そんなこんなで・・今回のレース利用を思い付きました。
  これまでお茶タイムにも1度も登場した事のなかった、ランプ。
  やっと日の目を見る事が出来ました。

   それにしてもカントリー、一色だった 「リンド夫人の部屋」 が、
  1枚のレースのお陰で、ちょっと様変わりしたようです。

小さな花と戯れる時

2011-09-22 20:10:06 | 香る庭の花綴り

【「風船葛(フウセンカズラ)」】


↑ 【「紫蘇(シソ)」の花】 ↓




雨が降って ・・・ 降って ・・・ 降り抜いた ・・・
「世界がもう1度乾く事があるかしら?」
と、ダイが絶望してうめいた。
                【「炉辺荘のアン」 第29章】


                                          【風船葛】
   朝から台風一過の青空とは、
  なかなか行きません。
  
   太陽が輝いたのは、
  お昼近くになってから。
  
   でもその空は時折、
  ハラッと涙をこぼしたり・・。
  
   今度は再び笑顔に。
  どうやら今日1日の空は、ちょっぴり
  不機嫌だったり我儘だったようです。

   ところで今回の台風(15号)。
  前回の12号と同様、凄まじい爪痕を
  残して立ち去りましたね。
  
   それにしても今年の天候、
  一体、どうしてしまったのでしょう。

   今年は “雨が降り抜いた” 夏
  でしたが、かと言って雨が全然降らない
  日照り続きの夏も困りますものね。

   いつの間にか肌に当たる風は、もうすっかり秋の風。
  前述のように、大きな爪痕を残した台風ですが、
  秋だけは忘れずに、連れて来てくれたようです。
    



【「枸杞(クコ)」の花】


   さて、今日の写真。
  それにしても小さな花ばかりですね。
  
   待ちに待った、「風船葛」 の “緑の風船” が、
  膨らめば、「紫蘇」 も同様に小さな小さな花を咲かせました。
  
   そして 「枸杞(クコ)」 は、ピンクの花を。
  例に洩れず、これも直径1センチの小さな花。
  でも、風船葛や紫蘇の花よりは若干大きいです。

   ところで “あなたと一緒に飛びたい”
  ~なんて、ロマンティックな花言葉を持つ 「風船葛」。

   因みに 「枸杞(クコ)」 は “お互いに忘れましょう”。
  どうやら “過去を水に流す”・・ という事のようです。

   紫蘇に至っては、“善良な家風” とか。
  善良な家風・・? でも家風に “邪悪な家風” ってあるのかしら・・?   






   こちらは今日の暮れ泥(なず)む空。瞬時に変わるそれは刹那の空でも。
  漸(ようや)く台風一過の空・・というようになって来たようです。
  明日は、秋晴れのようですね。




その日小説家気分

2011-09-21 15:36:18 | 私の手作り夢時間













誰の生涯にも、時々、何もかもいい事がなくなって
不満と不平だけになる時が来るものだと
いう事を知っている。
1番明るい日でも、いくらかの雲はあるものだ。
ただ、それでも太陽はあるという事を
忘れてはならない。机の前だけの ――
哲学者になるのは、何と優しい事だろう!
(注 ―― もしあなたが土砂降りの雨の中にいると
したら、太陽は同じように空にあるのだと
おぼえる事が、あなたを乾かすだろうか?)
まあ、とにかく全く違わない日は2日とは
ないものである。これは有り難い事だ!
              【「エミリーの求めるもの」 第19章】


   





   台風による雨は午前中一杯、続いたでしょうか・・。
  気が付けば、いつの間にか雨はやみ、真珠色の空から青空も。
  尤も、すぐに元の空の色に戻りましたが・・。(午後2時現在)

   朝は勿論雨でしたが、こちらは思った程、雨も少なく、風も吹きません。
  それにしても、台風の前段階による雨が昨日から凄かったようですね。
  今なお台風の進路に当たる所にお住まいの方は、どうぞお気を付け下さいね。












   さて、こんな日はお茶を携えて
  早々にリンド夫人の? 部屋へ。

   アラッ・・? これって・・。
  まさに先日の映画の主人公、
  アニェラではありませんか・・。

   そう言えば、彼女・・・
  「紅茶、冷めなければいいけれど・・」

   ~なんて独り言を言いながら
  二階の木洩れ日こぼれる、
  ベランダまで運んだのでしたっけ。

   そして、
  「やっぱり冷めちゃったわ・・」 と。

   何と感化されやすいのでしょう、
  私って。又々、話が逸れましたね。

   今日はテーブルクロスを
  夏色レースから茶色の秋色の
  ものへ、ちょっとだけ模様替え。

   ランプのシェードにも手持ちのレースを巻いてみました。
  見慣れたランプが変身!

   これは結構気に入り、あちこちのランプに掛けて楽しんでいます。
  これぞ、「レースの魔法~」 なんて。

   光を通すと、透かし模様が本当に綺麗ですから。
  その上、硝子がそれを映し込んで幻想的な雰囲気に。
  ただ古いだけのランプが、アンティークっぽくなったような。

   そして私は次のレースに取りかかっています。
  以前から黒色のレースで編みたいと思っていたのですが、思うだけ。
  先日の 【グラビア写真】 が背中を押してくれました。

   久し振りの方眼編みで。勿論、模様は薔薇。
  マス目を埋めて薔薇物語を作ります。
  今日の私は原稿用紙に向かう小説家気分・・?

レースの粋

2011-09-20 15:33:25 | 私の手作り夢時間



【先日の 「Lariat」 に薔薇の花を付けて】











クリスチンは長いなだらかな袖の
紫びろうどの長衣ガウンを着ていた。
金色の裏が付いており、魚尾状のすそには
金色の レース で裏打ちがしてあった。
金色の細リボンが今なお
黒い髪の翼を取り巻いていた。
ダイヤモンドを散りばめた
長い細い金鎖が首から垂れている。
                【「炉辺荘のアン」 第42章】


   






   今日は雨。ごく弱い雨が降ったりやんだりしています。
  それにしても昨夕辺りからぐっと下がった気温。
  今朝などは半袖では寒いくらいです。

   「このまま秋になってくれるのかしら・・?」
  「もう1度、あの暑さに戻る事があるのかしら?」
  ~とは、ゴミ出しの時のご近所の方との会話。

   そう言えば、今日は 「彼岸の入り」。
  今までお天気には裏切られて来ましたが、
  もうそろそろ期待してもいいのかも知れませんね。












【同じものが光線の加減で変化】


   





   さて、今日の写真。
  先日のグレーのラリエット(2枚目写真)に続き、
  もう一つのラリエットが完成しました。(モチーフ編み)

   繊細なレースは、微妙な光線の具合でいかようにも変化します。
  又、明暗のコントラストを作る透かし模様は、美への憧れ。

   これは、スカーフのように使用したいと思っています。
  本来は白だったものを紅茶で染めました。

   レースの魅力は何と言っても “白” ですが、
  その白、首に巻くのには少々抵抗が。
  それに顔や洋服映りもありますから。

   モチーフの数は全部で59枚。
  数的には多いのかも知れませんが、

   一つ、一つのモチーフは随分小さいので、
  すぐ繋ぎに入れます。

   その事が気分転換になり、
  単純作業なのに意外に飽きなかったようです。

   同時に少しずつですが、
  大きくなって行く達成感のようなものも。

   そうそう薔薇の付いた(私はそのつもり)、
  グレーのラリエット。

   黒のレース糸を求めたお店のディスプレイを見て、
  いいな・・と拝借。早速、作ったという訳です。











   




   今日のレースのように、私は首に巻くものが大好き。
  勿論、チョーカーも。
  そんな折、あの三島由紀夫の文章の中に見つけたフレーズ。

   別段意識した事はありませんでしたが、思わず苦笑。
  でも、これから・・これだけは決して無駄になる事はありませんね。
  それこそ、作り甲斐があるというものです。