秋らしくよく晴れた一日、恩師と教え子の私達三人と、多久市に住む友人が案内してくれて、佐賀県多久市にある「多久聖廟」に行って参りました。
「多久聖廟」は、多久藩主多久茂文公が教育振興を目的に、学問の象徴として孔子を祀る廟を1708年にこの地に建立したもので、その後数回の改修工事が行われ現在の姿になりました。国の重要文化財にも指定されています。
<「多久聖廟」>
聖廟は豊かな自然に恵まれた静かな環境の中に佇み、周りの景観にしっくり溶け込んでいました。お参りした後、建物の正面から金網越しに薄暗い聖廟内部を見ると、ずっと向うの正面奥陣の厨子の中に孔子座像が安置されているようでした。
上の写真からもわかる様に、その色や屋根の下の彫刻から中国的な雰囲気が見る人に伝わって来ますが、何となく日本風な感じもします。それは当時この建物を造ったのは、日本人だったからではと思われます。
そして創建当時からずっと、春と秋にこの聖廟の前で孔子を祀る「釈彩(せきさい)」と呼ばれる伝統行事が中国装束で行われているそうで、その時には聖廟内の孔子像を拝観できるのだそうです。
この豊かな自然環境の中に佇む「多久聖廟」の景観は、現在、多久市を代表する景観になっている、と案内してくれた友人が教えてくれました。
(写真はネットよりお借りしました)