ゴルフィーライフ(New) ~ 龍と共にあれ

目指すはスクラップ・ブックか、はたまたビジョン・ボードか。
隠れ家CLUBゴルフィーにようこそ♪

夜明けのスクワット~ 腰割りトレーニングの習慣 ~

2013年06月08日 | 養生訓

 暁前の光 東雲の空をゆく鳶。

 

入院してから毎日夜明け前に起きだして腰割り&スクワットを続けました。

 

レントゲン写真に写っていた右肺の原発巣が、退院前にはほぼ消滅してクリアになっていました。

晴れ間を探し続けた15日間、入梅したというのに、退院の空は晴れ上がり。

ジャストミート、暁光前の奇跡。

 

もはや大阪で苦しんだ「夜明けのスキャット」ではない。

三ヶ月を経て、単純だけど、好きなこのテーマ曲を思い浮かべながら、夜明けのスクワット。

Rocky I - Training (High Definition)

( ↓ ) 腰割りトレーニング。
   (腰割りとスクワットは、重力の使い方に違いがあるのですが、iPhoneのスクワットアプリの音が気持ちいいので、それを使ってます。)

 

    本にあった解説については、動画のアノテーションに載せました。
    歌舞伎の六方にも見られるような重力や骨盤の使い方(自然体の作り方)は、能の舞い、さらには飛脚や忍者の忍び足にも通じる。  

    累々と型を継承し、繰り返しながら、あっここだという感覚を追い求め続けるということ。

    何事に付け、この「ちょっと違う、もうちょっと違う」、「あぁ、そこそこ。」っていうのをブログに書き留めていきたいと思います。 

 

偶然ですけど、私、46歳11ヶ月です。

 

( ↓ ) 腰割り&スクワットしながら、「ひふみ体操」で、顔の中心線で意識が整うようにトレーニングしていました。
   また、あらためて記事化したいと思いますが、取り急ぎ。
   (悲しい歌を受け入れる ~ ひ・ふ・み体操♪)

1. 「ひふみ体操」のハ行の音にはマイナスを消すバイブレーションがあるそうです。
ハ行の呼吸は神経が集まる口角を刺激し、感情を司る中脳に働きかけるからよい、という説。
波動の法則、身体と宇宙の共鳴みたいなことにもつながっていくような話。
具体的にハ行の音を採り上げて、どうして効果があるのかという論考を加えているのが斬新だった。

2. 口角筋まわりのストレッチとして単純に気持ちがいい。
この本には、「低体温・低酸素・高血糖」というがんの温床になる環境を排除するためのノウハウが書かれていますが、

ひふみ体操に似ているし、採り入れてみようと思ったのが、「気道ストレッチ」。
口の周りの筋肉も鍛えないと、凝っているのが分かる。
顔面ダイエット的効果も期待できそうだ。   

    

タルセバの副作用の発疹に苦しんだ一週間、先生にはタルセバ服用量の調整を打診されるほどでしたが、治す方を優先でとお願いしました。
服用開始から18日 - 治験なので毎日服用日誌をつけているのです。-、
4日目から発疹が首筋に現れ始め、ヒゲ剃りに難儀したり、流血したりしながら、
鼻先、眉間、そして痒みを伴った頭皮を経て、低気圧のように抜けては収まってきた感じです。

写真は、鼻先の発疹や流血に悩まされていた入院最終日前日に、治験コーディネーターの方にお願いして撮ってもらったもの。
闘いのしるしに。

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腰痛を乗り越えるゴルファーになろう

2013年02月10日 | 養生訓

整骨院のお世話になることに。

あのジャンボ尾崎は若い頃から腰痛持ちで、坐骨神経痛が悪化して、椅子を持ってトーナメントに出場する姿が話題になったことも。
帝王ニクラウスだって腰痛に苦しんだ。

 

ゴルフは捻りの動作が入り、スイングの遠心力がかかるから、腰痛に悩むゴルファーは多いという。
ストッパーを効かせた打ち方は、強烈なテコのエネルギーを利用するから、身体への負荷もかかるはず。
腰を傷めないほうがおかしいのかもしれません。

インフルエンザで咳がボディブローのように関節に響き、なんだか腰にきたのが始まり。

 

インフルの菌がおさまるまで我慢して、中国整体に行ってみると、坐骨神経痛で、ひどい凝りが芯まであるとのこと。

以前、肩の腱板損傷と診断された時に、鍼を紹介されて、一回の施術で上がらなかった肩がぐるぐる廻るようになって驚いたことがありました。
今回も、一発逆転的な効果を期待して鍼治療を試みてみましたが、劇的な改善には至らず。。

(ゴルフでの怪我といえば、わたしはカート道を外れて坂を下ってゆくゴルフカートから危機一髪ダイブで脱出したことがあるのです。
カートは坂の下の金網に激突して煙を上げていましたが、わたしは足の親指をひかれて爪を剥がす程度の怪我で大難を免れました。厄年のころの話です。
 こないだアルバトロスを達成しましたが、たぶん、こっちのほうが珍しい話だと思います。(>_<))

鈍痛は腰から右のお尻や右足にも及び、太ももから腰までハードテープで固定しながら出勤するようなはめに。

つまの勧めで、評判の整骨院に、真面目に通うことにしました。

HPを拝見すると、なんとゴルフの帝王ジャック・ニクラウスを復活させた「エゴスキュー・メソッド」なる療法を採り入れたりと、
私のニーズにピッタリな予感が。

骨格の歪みを測り、ひとつひとつ的確に歪みを矯正していく技術に、これはいい!って直感しました。
レントゲン撮影があるわけでもなく、身体の正面と背面の撮影で肩などのラインから身体の大まかな歪みを診て、指先や手を使った触診でもって、痛みの原因部位を特定していきます。
中国整体で坐骨神経痛だと言われましたが、坐骨神経痛の場合にはもっと脚の裏筋に痛みが出るとのこと。
私の場合は、腰から右尻にかけてカーブを描くように痛みの部位があるので、坐骨神経痛とは違うようです。

私の場合には、股関節の捻れが右腰の痛みの原因になっているとのこと。
左股関節が硬く貼っているのに対して、右の股関節が緩んでいる、、姿勢もよくない、、、
緩んでいる右腰の股関節を入れてゆくような施術を受け、
昨夜の痛みからくる睡眠不足や揉み返しの疲れを取るために、2時間ほど寝たら、驚くほどに回復。

ストレッチ等で気をつけていたつもりでいましたが、身体の歪みやクセみたいなものは段々と蓄積されていくものなのだな、とあらためて考えさせられました。

週末のストレッチ&ストレングスに、整体的な観点を採り入れてゆこう、と思います。

痛み解消メソッド驚異のエゴスキュー|EGOSCUE

明日はトロフィーを賭けたゴルフがあるので、なんとかプレーして、プレー後に整骨院を再訪して診てもらうことに。

腰痛をはじめとするスポーツ障害に悩むゴルファーは多いと思うので、体感として気づいた点は、書き留めてゆこうと思います。

~ こういうことは誰の本にも書いてない。だから、自分の身体が習い覚えたことを、自分の言葉で語ってゆくほかないのである。(内田 樹)
   (大切なのは、まず「身体を割る」ことなのだ。

 

<2013/2/12追記>

遠いので分院に通うことに変えましたが、日本のセラピストとしてTV番組でも採り上げられていたようです。
技術の確かな整骨院を知っているというのは、これから大切なことかも。
捻れや骨のズレなどを時々正して歪みを取り、心身のメンテナンスに役立てていく。
ゴルフを終えたその足で、すぐに再訪して腰の具合を診ていただいた後、
ゴルフのシャドースイングをして、いわゆる「矯正」(ボキボキってやつ)をしていただいて、再度シャドースイング。
驚くほど、スッと手がフォローで伸びて驚きました。
昔やった右肩の腱板損傷の後、右肩が左に比べて若干柔軟性がないように感じていたのですが、改善された感じ。
とりあえず腰の痛みを直すことが先決ですが、
わたしはガチャ目だったり、いわゆるシンメトリーからはほど遠い、歪みが腰に限らずありそうなので。

ニッポンのセラピスト 姿勢にこだわる整骨院

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ワンマット・アスリート ~ 仙骨への意識がポイント

2011年04月16日 | 養生訓

さて、身心ともにタオイストへとシフトしてゆくぞ。

ワンマット・アスリートなる言葉をあるブロガーの方が紹介されていた。

ワン・マットとは畳一畳分ほどの大きさを指す。

「伊藤 若冲(いとう じゃくちゅう)と一リットルの脳髄」で言及したように、
どこまでも拡がってゆくように思えるような人の思考や意識も、そもそもは脳髄内の活動にすぎない。

意識の中で志向されるものは、それが一リットルの脳髄内の活動によって生み出されているにもかかわらず、無限定な世界へと向かい得る。
人の意識は世界中を飛び回っていると錯覚しつつも実は狭い脳髄を一瞬たりとも離れない脳内現象としてこの世界にある。

ワンマット・アスリートとは一畳の広さの中での身体トレ―ニングを行なうひとを指すようであるが、
「心」や「意識」もそのようなコントロールの及ぶ限定された範囲の中で意識してみるようにした方が、
自分本来の輪郭をつかみやすくなり、ピントが合ってくるのではないか、と思う。

たとえば気功の腕振りの動作を1日40分とか50回/分で2000回すると効果が顕著だとかと聞くと、
それは続かないと思ってしまうが
家と駅、駅とオフィスの間の歩く時間を使えないか。
ワンマット・アスリートとは、コンビニエントな、いつでもどこでもアスリート、なのである。
通勤アスリート、と言ってもいいかもしれない。
その場、その時で可能なトレーニング方法というのがあるはずだ。

これなら悠久の時を生きる仙人である必要はない。現代人でもできる。

おまけに特別な道具やお金も不要。必ずしも派手で激しい動きをすることもない。
必要なのは、細切れ時間を有用なものにしようという気持と、
具体的で持続可能な身心技法を身につけることだと思う。

ポイントは仙骨(せんこつ)への意識にあった。 

「仙骨」の超快癒力―病気も不運も瞬時に消える (トクマブックス)
クリエーター情報なし
徳間書店

仙骨というのは、ちょうど丹田の辺り、人体の真ん中にある。

(骨盤や、仙骨を立てる、といった健康法やダイエット法もよく紹介されている。)

 

 

『人間の最高中枢は脳ではなく仙骨』

著者はこの仙骨こそが人間の生命活動の源であり、
人体の中で(脳や心臓よりも、それらを機能させるエネルギーの源として)もっとも大切な部分だといいます。

人間は、重力場や地球の電磁場の影響を受けている。

たとえばスペースシャトル・ディスカバリーに鶏の受精卵を積み込んだところ、
受精してすぐの卵は、宇宙の無重力を体験すると死んでしまうことがわかったそうである。
つまり、生命の誕生には、重力場が深く関与しているということ。
(週刊文春に掲載された記事らしいのですが、
 宇宙飛行士が宇宙でセックスしてもスペースベビーは作れないということになるので、
 宇宙コロニー計画という夢も再考をせまられているらしい。)

また、地球には北極と南極をN極・S極とする地球磁場が存在しますが、
磁気シールド装置の中に培養基に入れた細胞を置いておくと死滅するとのこと。
人間もまた例外ではなく、体内の水や細胞は、
地球磁場などの影響を受けた生体磁場が人体の形成や保持にとって大切な働きをする。
この生体磁場を、私たちは空間からだけでなく食物からも摂取して、生命エネルギーとしている。

このように、生命にとって、重力場や、磁場の存在は欠かせないもの。
そして、この「場」というものは、バイブレーションを持った波(波動)として空間に存在する。

骨は人体の中でも最も磁場を帯びやすく、
仙骨はパラボラ・アンテナのような形でもって、
この生命バイブレーションを出し入れする中枢器官としての役割を果たしているという。

 これまでも、空間を満たすエネルギーを持った「場」としての空間や、
   空間の最小単位の粒、波と粒子、といった内容を採り上げてきました。
   単に物理学を勉強したいわけではなく、
   生体レベルで、われわれの心が、この重力場や磁場からどのような影響を受け、どのように動いてゆくのか、といったこと、
  それを身心技法として納得感を深めながら身につけていきたい。
  人間の意識の粒(クオリア)が持つ「場」についても、あらためて考証していきたいと思います。 

生命に宿る黄金比とらせんエネルギー
波と粒子について
量子力学が検知したミッシング・リンク
超ひも理論 ~ この世の最小単位
宇宙の始まりのタネ

『脳機能の活性化を支える、蝶形骨(ちょうけいこつ)』

鼻の奥で左右のこめかみの少し下に広がるのが蝶形骨(ちょうけいこつ)。
蝶形骨中央には馬の鞍のような形をした箇所があり、その鞍にまたがるようにぶらさがっているのが脳下垂体。
ドーパミンやエンドルフィンといった、積極性や充足感などの快感や自然治癒力を高めるホルモンを分泌する大切な箇所。
蝶形骨に生命バイブレーションが伝わるとα波が出て、
大脳新皮質としての顕在脳と、大脳旧皮質としての潜在脳の間に回路が開け、才能が目覚めていく。 

どのようにして蝶形骨に生命バイブレーションを伝えてゆけばよいのか。

(ウィキペディアより蝶形骨の図。)     

それが、『仙骨と頭を結ぶライン』。

 

土台となる仙骨を正しくアジャストする。
そして、宇宙からのエネルギー、バイブレーションを受け止めて、気功の経路を通して上げていく。
中心感覚のイメージも持ちやすい。

ドラゴンやウラボロスの蛇も、宇宙や生命につながる、この辺りに収斂してゆく叡知のシンボルなのだと思う。 

「意識を心にあげ、ハラ(丹田)に納めていく」という身心技法を、
手垢にまみれた老荘思想と呼ばれるものではなく、西洋を経由して再発見されたタオ(Tao)のように、
新鮮なものとして見つけていこう。

 

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自然体の作り方

2011年01月15日 | 養生訓

自然体にはさまざまなイメージが付着している。
自然体という言葉は響きがいいので、政治家やスポーツ選手も「自然体で臨みたい」といった表現をよく使う。
しかし、身体文化としての自然体の構えは、漠然とした、とりたてて何もしない構えのことではなく、
長いあいだの修練によって培われた文化的な成果である。
その特徴をひと言で表せば「上虚下実(じょうきょかじつ)」ということになる。(斎藤孝)

自然体のつくり方―レスポンスする身体へ
斎藤 孝
太郎次郎社

≪ その壱 ≫ 決めの順序と上下が連動しない身体づかい

自然体の基本をなすのは、足腰のねばり強さ。
かつてある動きを見て「腰が決まっているか」どうかを判断するのは誰でもできる常識的眼力であったという。

ゴルフでもアドレスなんかに注意を払うようになると、
右腰と右ひざを決めてアドレスしよう、と表現したりする。

日本の伝統的な身体の動きの中には、上半身と下半身を連動させないという技が多くみられる。
たとえば歌舞伎の見得は、
上半身は首や手を廻したりして派手に動かすが、下半身がいっしょには動かない。
下半身をまずぴたっと決めたうえで、上半身を動かし、やがて上半身もぴたっと決まる。
この決めの順序が見得の折り目正しさと爽快感を生む。

歌舞伎には「六方」と呼ばれる、片足ケンケンのような動作があって、
腰の位置が上下動せずに一定に保ったまま移動させていく動きが求められるという。
この「六方」を真似てみると、丹田の感覚がつかめてくるそうである。
片足で腰に張りを感じるくらい、大地を踏みしめて立つ感覚を養ってから、
自然体の構えをとってみると格段に安定感が増していくとのこと。

自然体を身につけるための反復運動の意味は、いちど疲労を感じた以降も続けるところにある。
疲労している箇所を動きの最中に休ませる必要に迫られ、疲労した部分を感覚的に探ってゆくことで、
疲労部のすべてがその動きにとって必要というわけではないことに気づくことが多い。

週末のストレッチ&ストレングスはもちろん、普段から片足での動作を意識して、腰の決まった人になろう。



身体のブレだけでなく、意識のブレも、丹田のような中心感覚が定まることによって抑えることができる。
長い時間をかけて研ぎ澄まされた歌舞伎文化の型は、自然体の基本にもつながっている。

能や歌舞伎、武道や茶道は、非常にすぐれた身体文化を有しており、精神のかたちをつくるうえで大きな機能を果たしている。
しかし、その身体技法が特殊な領域に限定されているがゆえに、
日常生活との距離があり、日常のふるまいに活かすには気恥ずかしいものになっている。
現代では演劇メソッドなどのワークショップに参加することによって、
私たちの日常生活ではなかなかはっきりと主題化されない課題が見えてくることがある。

映像に出てくる歌舞伎俳優の方々の所作、自然体の持つ自信に裏打ちされた静けさのようなものを感じます。
気恥かしさを取り除いた身体技法が精神のかたちをつくることがあるのだ。

『わが心の歌舞伎座』予告編

日本の伝統文化だけではない。
たとえばサッカーのジダンや中田英寿氏は、激しいあたりやプレッシャーのなかでも、中心軸を崩さず上体を立てている。
身体のある部分に受けた動揺を全体に波及させない工夫が、一流選手にはみられる。
全身があたふたせず、視線がブレずに視野を広く保っている。
足腰のねばり強さと中心軸の意識の強さがあるからである。

身体の中心が崩れない選手が、動揺の激しい選手のなかに一人混じると、その選手の周りだけ時間が遅く流れているように感じられることがあるというが、まさしくそれを体現しているのがジダンの動きではないか。

スーパープレーヤー ジダン(Zinedine Zidane)
 

≪ その弐 ≫手足と腰胆(コシハラ)をつなぐ回路をつくる

自然体は中心感覚を重んじるものであるが、その中心感覚は閉じた感覚ではなく、外に広がっていくものである。
手のひらや足裏といった末端と中心(丹田)がなんとなくつながっているという感覚を大事にして、
末端と中心の回路ができてくると、
手のひらの中心である労宮のツボと、
足の裏の中心である湧泉のツボが、感覚的にはっきり意識できるようになってくる。
そうすると自分の身体が閉じたものではなく、
外の世界とつながっており、気の交流が行なわれている感じがしやすくなる。

歌舞伎の六方にもみられる、指を大きく広げ手首を甲側に曲げ、指先まで神経を通わせる動き
指先に力を入れると、普段はさほど意識されない指先の感覚が意識化される。
六方の場合は、左右の手足を交互に交差させることで中心軸ができ、
末端と身体の中心を結ぶことによって心身に落ち着きと余裕ができてくるという。 

手の指先の握り方の身体技法として紹介されていたのは、小指から握ること。
小指に力を入れると、体の裏筋を通って身体の中心に力が伝わる。
人差指に力が入ると、肩に力が入り、身体が固くなる。
実にわかりやすく実感できるし、これは、ゴルフにも通じることだ。

手のひらや指だけではない。
立ったり、歩いたりする時には、足の指と丹田が直接感覚的につながっているように意識する。

手や足の指先への意識で中心感覚がかえって強化されるという考え方は、
実際に試してみると目からウロコ、なるほどといった感じがします。

≪ その参 ≫ 上半身の作り方 
       ~ 丹田に意識を下げて、その意識(心)に集中する。腹に力は入れない。

身体を固めるコツが続いたが、「上虚下実」の上虚、上半身の力の抜き方、である。

つぎに動くことのできる筋肉は、いま休んでいる筋肉である。

旨いこと言う。

上虚下実とは、臍下丹田(せいかたんでん)に力が入り、みずおちの力は抜けているということだ。
臍下丹田は、生理学的部位というわけではなく、自分自身の感覚によって感じられる性質のものだ。
臍下丹田に感覚を集約するというのは、意識の持ち方を表現したものであって、
呼吸と共に少しずつ丹田へと意識を絞り込んでいくという意識の作業が必要なのである。

丹田について説明したものは、これまでも読んできたが、なんだそうだったのか、納得である。
こんなシンプルで親切な説明ははじめてだ。
丹田というのは意識の持ち方を言っていたのだ。

体幹のホームベースを持った龍になれ」の大きな体幹のホームベースを意識することから始めて、
意識のストライクゾーンを徐々に絞り込んでいけばよいのだな。

斎藤氏も指摘していますが、丹田に力を込めると、腹全体が力みがちになってしまう。
これを防ぐには、みずおちを触って、みずおちの力をひたすら抜いていくのがいいらしい。

斎藤孝氏は「自然体」は自転車に乗るのと同じような技術だといいます。

自転車に乗るというのは複合的な高度な技術であるのに、
前方に意識を向け、片手に持ったアイスが溶けて垂れてこないようにといったことにも注意を払える。

重力にしたがう下方向へのセンスは自然体の基本であるが、
上半身は柔らかく外の世界にも配慮している。
自然体は一つの方向性だけで成り立っている構えではなく、複数のセンス、方向性を共存させている構え。

自然体を静的な構えとしてだけ捉える必要はない。はげしい動きの中で保たれる自然体こそが重要である。

東洋の自然体の指導においても、天井から糸で頭のてっぺんをつり上げられているようにイメージするという指導もある。
上の方にすっと頭が伸びるイメージをもつことによって、中心軸がすっと伸び、なおかつ首の筋のバランスが獲得される。

臍下丹田への意識で重要なことは、自分の身心の緊張についての鋭敏な感覚を洗練させていくことであり、
中心感覚を養い、むだな力を抜くことである。
上へ伸びるイメージでむだな緊張がとれるのであれば、まったく不都合はない。

勝ち残る!「腹力」トレーニング (講談社プラスアルファ新書)
小西 浩文
講談社

登山家の小西氏も、「腹に力を入れない」癖を早くつけることが大事だといいます。

腹式呼吸で「腹圧」が鍛えられてきた中級者にありがちなミスなのだが、腹に意識をもっていくあまり、腹に力みが入ってしまう。
一見すると「腹力」を意識しているように思えるが、下っ腹に力を入れるというのは、真逆の行為だ。
腹式呼吸というのは、自然と「腹圧」がかかる状態であって、「腹筋」を力ませることではない。
力を入れるのは腹ではなく心である。
腹式呼吸で「気」を腹に下げると、意識も下がるので「心」に集中できる。
このような感覚が身をもってわかるようになれば、あなたの腹力もなかなかのものである。

丹田とは意識の持ち方であり、
自然体の構えは、身心本来の輪郭をキメるべく、反復的な鍛錬によって得るもの。
手のひらの労宮のツボや足の裏の湧泉のツボといった身体の末端に意識を向け、
中心につながる回路を強化し、ブレない身心を獲得すること。

あとは、身をもってわかることだ。

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輪郭を保つためのトレーニングを技化する

2011年01月10日 | 養生訓

松岡正剛氏の読書術に影響を受けたのか、トレーニング関連の本を併行して3冊読んでいる。
同じ類の本を3冊ならべてみても、松岡氏のいう化学反応は起こりそうにないが、得る処のあったフレーズなどを技化できるよう整理しておこうと思います。
(この「技化」(わざか)というのは、斎藤孝氏の著書によく出てくるキーワード。
 なんとなく漠として半ば精神論的に語られるような事柄を、
 実際的な技として落としていこうという氏のアプローチには共感を覚えます。
 職人芸や達人技としてうやむやに片づけてしまうのではなく、やればできる技術として物事を捉えていく。)

みんなが掛け算の九九を当然のように技化しているように、
自然体や丹田呼吸法を技として身につけることは不可能なことではない。
将来にわたる文化的な価値からみれば、身体文化の技化には莫大な価値がある。
呼吸などは生涯つねに行なうものだからである。 
身体の中心感覚は、何も訓練されなければ容易には形成されない。
しかし、感覚もまた反復的に練習して技化できる。
(斎藤 孝)

週末の朝には、時間の許す限り、2時間ほどプールでストレッチ&ストレングスをして身心を整えるようにしています。
ウィークデーの疲れのデトックスを兼ねて、休みの日の朝起きがけに運動することで、シャキッとした気分を取り戻す。
おかげで、もっと太ってよさような深夜のドカ喰いなどの悪い習慣が、それなりに相殺されているような気がする。
疲れてても、きっかけを作ってやることで、週末の過ごし方にリズムがうまれるように思う。

山本ケイイチ氏が言うように、「筋トレはメンタルにも効く」。

" 自分本来の輪郭をしっかり保つためにトレーニングするのだ ”

金言である。たしかにトレーニングをしながら自分の身体や心に気持ちを向けていると、
ぼけた感じの輪郭がシャキッとしてきて、肌理(きめ)が細かくなって粒だってくるような気がする。

胆(ハラ)は「練る」ものである。
うどんが練られてコシの強さを増していくように、胆や腰も意識を向けて練っていくという修練によって強さを増す。(斎藤孝)
漠然として胆全体に広がっている感覚を、呼吸と共に丹田へ押し戻し、落ち着かせ充実させる。
意識に上げたうえで、おさめるべきところへおさめていくという感覚を技化する。

歯磨きが習慣化されると生涯続くように、トレーニングも立てなくなる年齢まで続けるべきだと山本氏はいう。

整った身体というのは金を出せばその場で手に入るというわけにはいかない。
誰かに代わりにやらせるというわけにもいかない。
今の、素のままの自分しかない。
プールだといまの自分のありのままの肉体をさらすしかない。
筋肉をつけるのも、維持するのも、短絡的に結果が出ない、粛々としたプロセスの積み重ねでしか得られない。

そのような、生命的で身体的なプロセスを通して自分を律する習慣を持つ人に対して、人は自然と尊敬や信頼を寄せ、
またそのような習慣によって身につけていく自信はメンタルタフネスをも確実に向上させる。
副交感神経が優位のリラックスした状態だけでなく、
交感神経が優位になっている時間を増やして、意欲的な正のスパイラルへとエネルギーを解放させること。

仕事ができる人はなぜ筋トレをするのか (幻冬舎新書)
山本ケイイチ
幻冬舎
自然体のつくり方―レスポンスする身体へ
斎藤 孝
太郎次郎社
勝ち残る!「腹力」トレーニング (講談社プラスアルファ新書)
小西 浩文
講談社
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体幹のホームベースを持った龍になれ

2010年11月09日 | 養生訓

心身のパフォーマンスを高める。

修正箇所を少なくして、安定したパフォーマンスを得る。

胆力を鍛える、ハラをつくれ、などと言われますが、日常のなかで出来ることはなにか。



ゴルフのパッティングで気づいたパーマーズ・ロックのいいところは、修正箇所を絞れること

ならば… 心身のパフォーマンスを高めるうえで、ハラも意識するポイントを明確にしてはどうか。

( ↓ ) 著者が" 体幹のホームベース "と呼んでいるのがこれ。
       歩くときに、このホームベースを地面に垂直にすると自然と姿勢がよくなるそう。
    胸を張ると肋骨の10番(ホームベースの上の両角部分)が前に突き出てしまうので、
    胸を張るというよりも 背中や肩の力を抜いて、
      " 身体を上に細く引き上げるイメージ " がいいらしい

   「丹田」というとポイントが小さすぎるが、これくらい大きいとわかりやすいような気がする。
    昔どこかの野球選手がバッターボックスに入ったら、ホームベースの隅にバットを当てて確認してました。
    同じように手でさわって確認すると意識が向くような気がします。

   ドローイン・メソッドにも相通じる。
       身体意識における『制空権』と『膜』の概念

        30秒ドローイン/腹を凹ます最強メソッド

    週末にプールでストレッチ&ストレンクスをするときに ヨガみたいなポーズを取り入れたりしていますが、
    もっと日常のなか~通勤電車とか歩いている時とか~で意識できれば効果があると思います。
    油断すると、たるみやすくなったような気もするし。

  首廻りのリンパの流れにも気をつけたい。  

慢性疲労は首で治せる! (角川oneテーマ21)
松井 孝嘉
角川グループパブリッシング

( ↓ )これ、ききそう。
    食べ過ぎや飲みすぎで、首が廻らないような気がする時ってのは、
    きっとリンパが上手く流れずにうっ血したような状態になっているんだと思う。

3分で小顔になるフェイシャルマッサージのやり方-3min Face Massage therapy 1/7

作家の五木木寛之氏が養生訓みたいな本を出されてました。
このような戯れ言でもカテゴリー分けして整理していけば、自分に合った養生訓として役に立つかもしれない。

アンチエイジング万歳。

抗加齢、年齢に抗う(あらがう)、というのはナチュラルな感じがしないなぁと思うことも多かったのですが、
人間は抗って(あらがって)なんぼ、なのかもしれぬ。

10数年前、八ヶ岳に住まう柳生博さんの本にあった言葉に、なるほどと頷いたことがあります。

人の手の入ってない自然というのは荒れ放題でただの原野になってしまう。
人が暮らしやすく、自然と共生できる気持ちの良い雑木林というのは人の手が入っているもの、なのです。

ナチュラル、の意味を取り違えていた、と感じました。
のびのびした自然というと聞こえはいいが、
放任したままの自然は、
必ずしも人にとって気持ちのいい自然ではない。

人の手が入ればこそ、(言い方は悪いですが、ある意味"抗う(あらがう)"ことで)
自然や生命と上手に人は共生できるように思います。

体幹のホームベースを持った龍になれ。

龍 〆

 

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顔ダイエット ~ 指しゃぶり

2009年11月12日 | 養生訓

雑誌で紹介されてるのを見て、直感的にこれは効きそうだと思いました。

 ( 有名人もやっているようです⇒ http://www.bio-balance-center.com/

親指とひとさし指で口の中と、頬やあごをつまむように、痛みを感じるくらいにつまんで、ほぐしていきます。
「指しゃぶり」と称して紹介されていました。)

すべて手を使っての施術であるため「手技道」と言うそうです。
筋肉(筋膜)に、痛いと感じるくらい刺激を与えて、その部分が “傷んでいる“ と脳が察知し、
それを直す指令を出す、とのこと。

帰宅して顔を洗う時なんかに、試してみようと思います。

これまでも、リンパの流れをよくしたり、顔の「表面」に刺激を与える方法を紹介しているものはありましたが、
口に指を入れて、顔の「両面」から刺激を与える、筋膜に刺激を与える、というのは斬新だと思いました。

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バイオバランスセンター院長/村松 努 原宿クリニック院長/加藤正章 ほか

まぁ、ダイエットの宣伝文句によく出てきそうな感じではありますが、
少なくとも指先をつかって刺激を与えることの効果はある、と思います。
それが、顔の両面からの刺激だったら…。
効果のほどが楽しみです。

筋力トレーニングでも、鍛える部位に意識を集中させたり、手を当てたりすると効果的だといいます。
健康な歯ぐきをキープするのにも役立つかも。

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