ゴルフィーライフ(New) ~ 龍と共にあれ

目指すはスクラップ・ブックか、はたまたビジョン・ボードか。
隠れ家CLUBゴルフィーにようこそ♪

神々の山嶺

2016年03月27日 | いいことも起きるにきまってる旅行記

人の意識は、一リットルの脳髄内の活動によって生み出されているという。
” 世界中を飛び回っていると錯覚しつつも、人の意識はいつだって実は狭い脳髄を一瞬たりとも離れない脳内現象としてこの世界にある "、
そんな言葉を思い出した。
( 若冲の雀 ~ 一リットルの脳髄 )

未だに、あの心がひりひりするような場所に、この男はいるのだ。
岩壁で、死と向き合わせになった瞬間にしか出会えない、自分の内部に存在する感情。世界との一体感。
いや、それは言葉でそう思っているだけだ。実際のあの感覚は、どういう言葉にもできない。岩壁をよじ登っている時には、それを言葉にしようなんてことは、これっぽっちも思わない。
しかし、間違いなく、それは、その時あったのであり、間違いなく、その神聖な体験を登攀(とうはん)者の魂はしたのである。

さすが、山岳小説の傑作だ。
エベレスト、チョモランマ、あるいはサガルマータ、
地域によって様々な名前を冠される「神々の山嶺」のディテールが克明に描かれる。
(宇宙が、そこにむき出しになっているような凄い星空、
その星空の中に刺さっているエヴェレストの頂、地上に降りてくる狂おしい静寂。)

”山屋は、ただ登ればいい。自分は、山でのあれこれを、文章にしたり、言葉にしてしまったりすることがあまり好きではないのだ。
それをしてしまうと、自分の内部に在る濃い量の感情が、減ってしまうような気がする。”

時に寡黙に、無骨になりながら、
連綿と描写されるのは「なかなかに一つの場所に留まろうとしない、人間の思考や、思い、あるいは感情」。
壮大で空と山の境界すらあいまいになるエヴェレストに在って、
僅か一リットルの脳髄が生み出す人間の孤独や葛藤が、同等以上のレベルで描かれる。

だから、山岳小説でありながら、もっと普遍的で、困難に在ってそれに向き合っていく人の話として迫ってくる。
一千頁を超えるボリュームなのだが、気持ちに寄り添ってくる。ロッキーラックーンに出てくるギデオンの聖書みたく、手元に置いておきたいと思った。

いいか、その人間が、不幸か幸福かだったかは、ただの結果だ。
生きたあげくの結果だ。
幸福も不幸も関係ない。
そういう結果を求めて、おれは山に登ってるんじゃない。

あんた、どうだ。
山に、なんかいいもんでも落ちてると思ったか。
自分の生き甲斐だとか、女だとか、
そういうもんが山に落っこちてると思ったか。

あの頂に立ったって、答えなんかない。
たぶんそんなことはどうでもいいんだろう。
何故山に登るのかなんて、そんな答えを捜しちゃいなかったよ、羽生は。
本当に本当のところは、心の奥では、たぶん、
何故山に登るかの答えを捜して山にゆくんじゃないってことくらいは、誰でもわかってるよ。

 あの時は「永遠のゼロ」に勇気づけられたが、
今度もどこか似た、”正面からたたきつけるような力いっぱい、ど真ん中の直球”の話。

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★★ ミッション1 = ペンタゴン作戦 ★★

2016年03月20日 | ゴルフィーライフ<気づきとアイデア>

M1に替わるミッション1、 ペンタゴン作戦始動。

よく” 顔のいいクラブ ” という言い方をするが、これほど顔(フェース)が独特なドライバーもめずらしい。

狙いすましたインパクトを予感させるキャロウェイのニューモデルXR16ドライバー。

研ぎ澄まされた刃(やいば)の美しい
その切っ先によく似た そなたの横顔

そんな歌さえ浮かんでくるような、美しく特徴的な顔をしている。
見るたびにインパクト重視、ちゃんとミートしろよ!と語りかけてくれそうなフェースだ。

 

2016年ニューモデルになるこのXR16ドライバーには、
ボーイング社とキャロウェイのコラボによる空気力学のテクノロジーが活かされている。

長年キャロウェイのアイアンを愛用していて、キャディバッグもキャロウェイだが、
不思議なことにキャロウェイのドライバーを手にするのは初めてだ。
ドライバーにはいつも、どこかギミックを求めてきたのだが、戻るべき場所に戻ってきたのかもしれない。

言葉遣いを誤ってはいけない。
ドライバーは操縦するもの、操るもので、
無理に振り回すものでもなければ、力任せに引っ叩くものでもない。
ボーイングとの共同開発だというこのドライバーなら、そこを勘違いせずにいられるかもしれない。
飛行機は操縦して、操るものだから。

スナイパーのようなそのフェースを手にする度に
「狙いすます」その感覚を持って、ターゲットに向かって撃ちにいく。

新兵器XR16ドライバーで、新しいミッション、「ペンタゴン作戦」を遂行する。

五角形(ペンタゴン)をキープして動くのがアニカの動き。

左手甲の角度に注目。

 決して引っ叩いたりしない。それはたぶん、引っぱたかなくても、もっと強くミートする術が分かっているからだ。

女性でありながら、男子PGAツアーの試合に挑み、
筋力トレーニングで肉体改造に取り組んでいたような彼女が、なぜ筋力に頼らずにスイングしていたのか。

そこのところをよく考えてみなくてはいけない。

~ ゴルフに必要な体幹作りや、ウェアまで、影響を受けている。男版アニカになりたいと思う。

古武術にある井桁の動きにも似ている。

支店が固定されたヒンジ運動ではなく、井桁崩しの原理(井桁術理)。井桁術理の別名は「平行四辺形の原理」。
(長方形が畳まれて平行四辺形に変形していくように動くことから、そう呼ばれている)

固定された支点を作らず「互い違いにずらす」ことで、身体の運用が広がる。

   

 

三角形だと支点が、肘や手首に固定されるので、引っぱたくイメージが出やすいが、
(四角形ではないが)五角形だと、支点が滑らかに連動して動く「井桁術理」のイメージになる。

 

支点を連動して動かし、「固定化された支点を消していく」動き。

淀みを消し、スムーズなコンビネーションで、部分ではなくもっと大きな全体のパワーを発現させる、その着想。

王選手の一本足打法も、どこか井桁の動きに通じるものがあるような気がする。
身長177cm、79kgとあるから、私とほぼ同じ体格。
大リーガーに、フラミンゴ打法と言わしめたバッティングフォームは、筋力に頼った力任せの打ち方ではない。
圧倒的なホームランバッターは、決して引っぱたくような打撃をしていなかった。

 


( ↓ ) これはパッティングについての記事からだが、ドライバーやUtlity系のクラブにも応用が可能だと思うのです。

 五角形 = 『ペンタゴン打法』 の誕生だ。

新しいネーミングによって意識化されると、それは新しい技法になる。

( ↓ )五角形だと左手甲を予め甲側に折った手首遣いになる。

 

アニカのスイングも、左手甲の角度をうまく使うことで、インパクト後にフォローが大きく出しやすくなっているように見える。
そして、手首の甲側に少し角度がついていると、テークバックから自然とタテ振りになるように思える。
(クラブが寝て入って、引っかけや左へのミスになることの防止になる)

元祖「骨ストレッチ・スイング」の使い手ともいえる、
伝説のゴルフ・プレイヤー マイク オースティンの手首使いにも似ている。 

骨ストレッチのゴルフ ~ ゴルフの真髄へ

このマイク オースティンの骨ゴルフの記事を書いたのは2014年の7月のことなのだが、
2015年のALBA12月号では、骨ストレッチの松村先生や、永井プロが同じような骨タイツを着て、
「骨スイング」なる特集が組まれていました。
なんだか、嬉しかったです。

 

 

不振ながら前回のラウンドで収穫だったのは、
得意のUtilityまで不振の影響が及んで、ちゃんと当たらなくなっていたのが、五角形を意識することで当たりが戻ってきたこと。

Utilityの安定感をドライバーに持ち込めないか、という発想はあったが、これまで具体化できていませんでした。

ドライバーとセットで、このペンタゴン打法を定着させることができれば、抜群のゴルフが出来るようになると思う。

しっかり球をつかまえることができるし、フォローで左手首の受けが確りしているから、方向性にも優れる。

 左を避けたい時には、右手首の角度をキープしてスイングするようにしていたが、逆の発想があったということだ。
 
 押し手である右手のパワーを殺すかのように右手を固定しなくとも、 あらかじめ左手の甲の角度をつけることで ” 左手で強く押し込む”。
  方向性を決める役割を担っている左手なのだが、甲をつかって押し込むことで、方向を安定させるだけでなく積極的にパワーを引き出していく。

 ( 「左手の縦のコックをキープしろ」、という教えがあるが、たぶん同じことを言っているのだと思う。)

 

ペンタゴン打法を支える井桁術理、それを実践し強化していくための骨ストレッチ。

( ↓ ) 左手首甲側の角度を使う、末端を固定することで全身の力をより強く引き出すことができる。

肩を回すのではない「右肩を引く」動きも、井桁の動きにマッチする。
(回すのではなく、右肩を後ろに引くドライバー(重力使いの名手へと)

 

引いて突くという無駄のない動きは、正確で強いインパクト作りにとても効果的なのですが、時々淀みが出て、動きがスムーズでなくなる。

( ↓ ) 「右肩を引く」動きをスムーズにできるように肩甲骨の可動域を拡げる。

( ↓ ) これは骨ストレッチではない別の動画から。
   肩に手を当てて押し合う動き、ゴルフに必要な腹斜筋を強化する感じもつかめる。
   肩甲骨の柔軟性を高め、「右肩を引く」動きから、淀みを消すためのトレーニングでもある。

生涯スポーツとしてのゴルフの奥深さは、こういう身体技法みたいなところに顕われると思うのです。

 Annika Sorenstam Career Highlights

(ただし、近頃好調のパッティングのキメ方は違う。
 アップライトに吊るように構えて、手首は支点を定めてロックするのです。これはまたあらためて。)

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夢のカリフォルニア ~ 真冬の日々からの脱出

2016年03月13日 | ゴルフィーライフ

耐える冬は続く。

ホスト・コンペだったが、酷い内容だった。優勝した昨年は何だったのか、、

暮れになってハーフ41なら続けて出したが、あれから80台も出ていない。

シャンクのせいばかりでもない。

一度崩れ出すと堪えがまるできかない、あかんたれゴルフが続く。

よもやゴルフとは呼べない。単なる乱打戦だ。

 

Well, I got down on my knees and I pretend to pray. 膝まづいて祈る振りをした
You know, the preacher likes the cold 
He knows, I'm gonna stay. 

いつまでもここには、いないぞ!

California Dreamin' / cover [日本語訳付き]  モナリサ ツインズ

春の予感はある。

カリフォルニアに本社のあるキャロウェイ、

ニューモデルのXR16ドライバーを試打してみたら、思った以上に良かった。
ラクに振れて、飛距離も出る。ミスへの許容度も高くて、
これまでなら引っかけ気味だった当たりが、そこそこ距離も出てセカンドチャンスが残る。
(M1にしてから、引っ叩きにいくのが増長していた感がある。
あまりに手応えが良かったので、ラウンドの帰りに買い替えに行ったら、差額無しどころか、お釣りが貰えた。)

アイアンは長らくキャロウェイを愛用しているのに、キャロウェイのドライバーは使ったことがなかった。
(ドライバーには、いつも、どこかギミックみたいなものを求めていたように思う。)

なんだか、近頃、妙にアスリートづいていないか、
愉しいはずのゴルフを、修行が過ぎて、自虐的な苦行にしていないか、と自問自答。
もっとイージーに行け! ゴルフを楽しめばいいじゃないか!

グレン フライに感謝を込めて。

気楽に行こう
自分自身の車輪の音で自分をいらつかせたりするんじゃない
君がやれるうちはリラックスすればいい
理解しようなんて思わなくていい
自分の居場所を見つけるのが大切
気楽に行こう

Eagles - "Take It Easy" - (Live) in HQ Audio)))

他でもない自分自身の車輪の音で自分をいらつかせている』ことに気付いたような気がする。

”思い出した、Uは五画形” って書いてる。

カリフォルニアにゲットバックしたジョージョーは、何かを掴んだのだと思う。

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イエスタディの捧げもの

2016年03月13日 | ツールとしての音楽

 Is it raining in London? (ロンドンは今頃 雨が降っているのだろうか?)

あれは確か Movin' on だったろうか、
ポール マッカートニーのビデオに収められた、ジョージ マーティンによるオーケストラ・スコアが印象的だった曲。
(未完成に終わったのか、きちんとしたテイクを聴いたことはない。)
雨降りすらも素敵な空間に変えてしまうそのセンス、確かな審美眼。

2016/3/9 ジョージ マーティンが逝ってしまった。
近頃、デビッド ボウイやイーグルスのグレン フライ(テキーラ・サンライズやテイク・イット・イージーはフェイバリットだ)、
やっぱり人間だったか、と思うような人たちが次々と。

今でも、時々、他でもない自分自身の車輪の音で自分をいらつかせている』ことに気付いたりする。

こういうことを教えてくれる人は、なかなかいない。

気楽に行こう
自分自身の車輪の音で自分をいらつかせたりするんじゃない
君がやれるうちはリラックスすればいい
理解しようなんて思わなくていい
自分の居場所を見つけるのが大切
気楽に行こう
(Take it easy)

こういうのを共時性、シンクロニシティというのでしょうか。
つい最近ジョージ(マーティン)の姿を映像で見ながら、「音感を磨くために ~音程の捉え方について~」を書いたばかりだ。
あまりに偉大で、遠くの人だが、身近な人でもあり、
実際に会ったことすらなくても、その存在から何かを受肉しているということはあるのだ。

Tribute to George Martin

ポールがコメントを出している。

YouTubeから消えてしまったが、No more lonely night の冒頭のメロディが生まれるシーンが素敵だった。
この時のように、ポールがベースで得意げにリフを繰り返し弾き、
それをピアノでアルペジオに展開して、あの印象的なメロディが、”ほら出来た! ” っていうシーン。

 

ジョージ マーティンに捧げるように、下手なピアノをストリングスverで弾いてみた。
みんなの3.11、そしてわたしの3.11にも。(梅が清々しく香る頃)

 イエスタディ ( ストリングスver)

 

今日のピアノレッスンも収穫がありました。
嬉しがって前回記事でビデオに撮ってみましたが、
マーサ・マイディアの冒頭3小節、
やっぱり左右交互で拍子を取るところが、後半同じタイミングになってしまっている。
(ビデオに撮って、少し時間を置いて見ると、客観的に見れて、とても良い勉強になります。)

Hey JudeもBメロでNaNaNa、Na-na,Nanana-naと歌う所、
頭のNaNaNa、を最後の2小節のコード(F7,C7)に乗せて歌っていたが、その前のFコードでNaNaNaと歌って、
Na-na,Nanana-naを続くF7,C7で歌うのでした。
そういうちょっとしたタイミングの違いで、歌が乗るようになるから不思議です。

しばらくやっていなかったハノンの1番も、上昇音階だけでなく、
指使いの変わる下降音階も練習して、音の粒立ちが均等になるように意識していきましょう。

ビートルズ来日50周年、わたしも齢50を迎える7月に、
武道館で催される近未来型の面白そうなショーの予約申込みをしました。
なんだかワクワクするショーになりそうです。

奇しくもジョージ マーティンの眼や耳になって、セッションに立ち会うかのような体験になるかもしれません。

”人生にまたとないコンサート”。

「ザ・セッションズ」は、ビートルズの伝説的スタジオ・セッションを、舞台セットと映像技術を駆使して再現した新しい形態のライヴです。
観客席のあ らゆる角度から見渡せる舞台セットは「アビイ・ロード・スタジオ2」。
そこで1962年から1969年までに収録された「ラヴ・ミー・ドゥ」から「ジ・エ ンド」までを再現します。
当時の革新的レコーディング技術を駆使して制作されたアルバムから生まれたヒット曲たちが、若きシンガー、バンド、オーケストラ メンバーのパフォーマンスにより蘇ります。

 

このライヴは、いわば“進行するレコーディングセッション”です。
ステージに照明が灯り「ザ・セッションズ」の幕が上がると、
歴史に名を刻むレコー ディングで使われたスタジオ機材――音響装置、ブームスタンド、そして楽器たち――それらにも息が吹き込まれ舞台は動き出します。
総勢約50人の演奏者と シンガーのパフォーマンス、
そしてオーバーダビング技術を駆使したレコーディングが見せる「進化」もショーの見所の一つです。
当時のレコーディング収録曲 を、演奏、アレンジメント、そしてハーモニーにおいて忠実に再現。
もちろん、ギター、アンプ、マイク、管楽器も当時のまま。
まるでビートルズのヒット曲を 収録した“レコード”を、コンサートで“ライヴ再生”しているかのような感覚を味わえるはずです。

 

これはスタジオセットを真似たショーではありません――“音”の再現を限りなく追求したライヴなのです。
精鋭のミュージシャンたちが各パートを担当。
プロデューサーとジェフ・エメリック自らがボーカリストを選抜しました。

 

観客の皆さんが経験するのは、音楽の歴史を密かに目撃するというファンタジー。
時代を映し出す「ザ・セッションズ」のステージは絶えず変化します。
シーンは流れるように移り変わり、スタジオの機材の配置を変える場面はバレエを彷彿とさせる美しい振り付けで演出。
楽器を設置する技術スタッフには当時の ユニフォームを着せるこだわりようです!

人生にまたとないコンサート。
それは、名曲たちと魅力的な映像を映し出すマルチメディア技術の融合です。
スクリーンに映し出されるのはニュース映 像、古き良きリバプールの日常、カーナビー・ストリートのファッション、サイケデリア、そしてもちろんビートルズのファンたち。ステージに設置された複数 のカメラがとらえるライヴ映像と共にステージを演出します。

ザ・ビートルズが、語り継がれるレコーディングセッションを開始してから50年以上が経ちました。
しかし今もなお、彼らのコラボレーションに対する 反響は消えていません。
また、1960年初頭のポップなサウンドを深みのある革新的サウンドへと進化させたことで、後世のレコーディング基準を打ち立てま した。
ビートルズが音楽界のパイオニアであり、革新的なバンドであったことは世界中の誰もが認めることです。
彼らの象徴的メロディライン、歌詞とアレンジメント、それらはこれからも変わらず称賛されることでしょう。

音楽ドキュメンタリーライヴ「ザ・セッションズ」は、ビートルズの伝説、偉大さ、才能に敬意を払いつつ、忠実に、丁寧に、そして正確に、観客の皆さんに音楽史の1ページがいかにして刻まれたかをお見せします。

来日50周年記念 日本武道館公演 「ザ・セッションズ」 ~ザ・ビートルズ at アビイ・ロード・スタジオ~ 開催決定!

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譜面を見て、拍子感覚を読み取るのです~ ラヴとマーサのレッスンから

2016年03月05日 | ツールとしての音楽

” 実は何千回の稽古よりも言葉による理解が大事である。” 

前回までの記事で引いた友寄隆哉氏の本にある言葉なのですが、
とっ散らかったままでいるより、
オーバービューイングして、解きほぐして、言葉や文章にしてみる、ということは、とても効果的に思えます。

今回は、譜面の大切さを思い知った出来事について。

もっぱらYoutubeをみて、押さえる鍵盤やコードを書き写して、弾いてみるという手法をとっていましたが、
動画に頼りすぎるのはよくないと先生が仰ってました。

譜面は、元来、音楽を盗み見られるのを防ぐための暗号(コード)として発達したもので、
判読しづらくて当たり前だという話があったりもするので、そんな面倒なモノはできれば回避したいという思いもあります。
(ましてや、クラシックでなくてポピュラー音楽を愉しむのであれば。)

ところが、どこか自由なイメージがあって、譜面とはあまり関わりがなさそうに思っていた、
曲のリズムや拍子を掴むのに、譜面が殊のほか役立つことに気づきました。

ハノン代わりの練習曲にと弾き始めたジョン レノンのLoveのイントロ、
右手のメロディなんてすごくシンプルなのですが、私にとっては意外に難しい曲。
左右で鍵盤を押さえるタイミングが違うからです。
ハノンの練習曲だと左右の指使いは違っても、左右のリズム(鍵盤を押さえるタイミング)は同じらしいのですが、
左右で拍子やリズムが違ってくると、私のような初学者には結構難儀です。

右手メロディの最小フレーズの後ろの音(「F#、C#、A、C#」のA、C#や、「B、C#、A」のA )を
左で弾く4連符を跨いで、次の4連符の最初の音に当てていくのがコツなのですが、
このリズムのモンダイは譜面をみた方が分かりやすい。


( ↓ ) 譜面に「青い矢印」で4連符を跨いで当てにいく音をチェックしてみました。

 ~ 譜面に音がついているので分かりやすい ⇒ Musicnotes/ラヴ

John Lennon Love Intro

 

さて、左右を合わせるのだけで精一杯で、
拍子のモンダイを軽視していたことを気付かされたのは”マーサ・マイ・ディア”。

マーサマイディア(拍子に気をつけて)

4小節目からの左手のオクターブ奏法の効果ばかりに意識がいってましたが、
冒頭右手4音目のを一拍置かずにシの後0.5拍で入れて、
左手の4つ目のミ♭をその後0.5拍で入れて、といった具合に、コード弾きの4分打ちとはタイム感が違います。
これまで、こういった拍子を無視して、
コード弾きのルート音を押さえる左手の要領で左右同時に鍵盤を押さえていました。
速攻で弾けるコード弾きで、譜面はとばして、のやり方一辺倒だと、
左右を一緒に合わせることにばかりに意識がいってしまい、
拍子を左右で入れ替えながらリズム感を作っていくような曲だと、ぐちゃっとなってしまって、響きまで悪くなってしまいます。

左右が互い違いの指使いになってくると、2小節、あるいは1小節くらいの断片にして、確かめながらでないと、弾けません。
そのためには、むかし教科書の譜面を見ながら歌ったり、演奏したように、譜面を見ながらのほうが分かりやすくなってきたりして、
譜読みの訓練にもなります。

弾けるのはもうすぐのようなつもりでいましたが、またゆっくり、タイミングを確かめながらの練習に戻らざるを得ません。

ところが、下手なりに、演奏に不思議な変化が生まれてきたような気がします。

” 両手を動かすことは、本当に難しいことなのですが、拍子を少し気にするだけでも 分かりやすさが変わってくると思います! ”
と先生からアドバイスを頂いたのですが、
左右のコンビネーションで拍子をとっていく愉しさ、みたいなものが掴めてきたような気がします。

6小節目のオクターブ奏法のところまでを左右同時に合わせるのが関の山でしたのに、
そのあと左手をA♭とB♭を左手で交互に入れていく箇所や
10小節目で右手を一拍休めて、左手のA♭から左右で拍子を取っていくところのコツみたいなのが分かると、
弾いているのが楽しくなってきて、
最後にオクターブではないユニゾンのB♭をバーンと弾いて終わる所まで、ゆっくりながらも弾けてしまいました。

長らく手をこまねいていて、通しでなかなか弾けなかった曲なのに、
レッスンを挟んで、譜面を見て、拍子に気をつけて、ゆっくり音を確かめていくうちに、曲がりなりにも通しで弾けてしまうとは。
(こんなのできそうにないなぁ、と思っていたのに、レッスンを受けて、いつしか受肉するということがほんとうに起きるのですね。)

テンポはとてもゆっくりですが、ゆっくりでも弾けてしまえば、あとは少しずつ反復していけばいいのだと思えるようにもなりました。

譜面読みの大切さを、拍子の理解を通して、教わったような気がします。
(それでも和音をメモしておくには、コードと転回が分かれば、オタマジャクシにこだわる必要もないとは思いますけど。)

 

~ マーサ・マイ・ディア ⇒ Musicnotes/マーサ・マイ・ディア

 

さて、ヘ音記号の音階って、慣れてないので、ぱっと見て分かりづらいです。
譜面をもっと活用してみても良いかも、と思い直して二段譜を見ても、ヘ音記号の方は苦手。
これまで、基本コード弾きでルート音を押さえればいいだけだったので、
コードネームさえ分かればよくて、わざわざヘ音記号側の低音域の譜面は確認する必要がなかったのです。

”「ド」と「ソ」を叩きこめば、両隣のシとレ、ファとラが分かるようになる”との解説もありますが、
自分なりに覚えやすい方法で覚えればいいのだと思います。

五線譜の間にすっぽり挟まっている、ラ・ド・ミ・ソを覚えてしまえば、両隣と合わせて、五線譜の線上にあるソラシドレミファソラがすぐに分かる。

さらにト音記号との間の中央のド、ヘ音記号がついているファ(へ)の音、
五線譜の下の補助線上にあるミ(ト音記号の時のド)、あたりがポイントでしょうか。



 

 今さらですが、Cを線で割ったら2/2拍子になるのでした。

変拍子が多いのはビートルズの曲の特徴らしいのですが、マーサ・マイ・ディアでも3小節目で3/2拍子に変わります。

 

 

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