理想やイメージを高く掲げ、現実とのギャップにもがく。
そんなダンディズムこそが、ほんとうに求めるべきゴルファーの姿なのだろうか。
理想と現実の差にもがきながら決してそれを顔には出さず、ホールアウトするまでボールを追いかける。
ゴルファーにはそんな身の処し方もあると思うのです。(篠田正浩)
(回すのではなく、右肩を後ろに引くドライバー(重力使いの名手へと)
理想が高すぎる、とよく言われる。だから、いつも現実との差にもがいている。
然し50代ともなれば、現実的な目標に軌道修正しながら、柔らかに軽やかに、ゴルフを愉しむ術を知るのも良いのではなかろうか。
勇ましいのもいいが、つまづいてばかりの、彷徨うゴルファーの心根に刺さるこの歌。
幸せなスコアなんて滅多になくても、不幸がることはない。そんなのはゴルフに限った話でもない。
” 幸せだとは言わないが、不幸がるのはガラじゃない。
君の欲しいものはなんですか。”
吉田拓郎「流星」wowow
さりげない日々につまづいた僕は
星を数える男になったよ
おぅおぅおぉ、流れてゆく
遠い人からの誘いは艶やかで
だけど、訪ねさまよう風にも乗り遅れ
おぅおぅおぉ、流れてゆく
おぉ、私のことみたいじゃないか。
北風にはばまれ、いつものゴルフにもつまづいた時、
艶やかな理想やスコアの代わりに、綺麗だなぁと空の星を数える。
いろいろと乗り遅れてしまったようだが
そうして忘れかけた大らかさを取り戻す。
僕の欲しかったものは何ですか。
(スコアばかりというわけでもない。)
これ、いつか弾き歌いのレパートリーにしたい 無骨だがピュアな感じが、どこかトム ウェイツに似ているようにも思う。
忘れかけていたゴルフの楽しさを思い出した。
今日は、シニアや女子プロ向けのクラブぢゃないか、と敢えて試そうともしなかった、グローレF2をコースで借りて試し打ちしながらのラウンド。
驚いた。
素直に振れば、真っ直ぐに飛んでいく。
チーピンやフックに悩まされていたのは、右軸とか右サイドへの意識とか、だんだんと過剰な動きや癖がついてしまっているからだった。
右サイドでインパクトしたいから、アドレスでのボール位置が右寄りになってきて、クラブがインサイドから寝て入るようになってしまう。
スイングは生き物だから、良かれと思ってやっていたことが、いつしかやり過ぎになる。
( ↓ ) チーピンやフックは、右寄りに置いたボールを強く叩きに行って、過剰な動きが入ってしまうからだと気づきました。
ボールは左足寄りにセットする。
煽り打ちが無くなり、右サイドも長く使えるし、振りがスムースになった。、
ボール位置を左に寄せるのと併せて、アドレスを丁寧にしよう。
『ライ角なりにきっちりと構える。』
これを今までは軽視して、手先でトゥ側でインパクトしたり、わざわざ難しくしていました。
今使ってるキャロウェイのXR16ドライバーのライ角を、ガチャガチャってレンチでアップライトに調整したら、
縦振りになって、フックが治まるのではないかとも思ったが、
そんなことをすれば、アップライトになった分、ハンドダウンに構えることになるから、
トゥ側が浮いて、左に行きやすくなるようです。
( ↓ ) ライ角の理屈や重要性を誤解していた。
( ↓ ) ソールがラウンドしているウッドはまだしも、
特にアイアンはソールの仕方をライ角なりにセットしないと安定しなくなる。
この日、ボールを左寄りにセットして、ライ角通り丁寧にアドレスするようにしたら、スコアが大幅に改善した。
43/47の90.
(最終18番でParを取ったら80台だと勘違いしていたのが勿体なかった。)
ティーショットが真っ直ぐ飛ぶと、2打目以降のリズムも良くなる。
試打したグローレF2(思った以上にGL6000という純正のフジクラのシャフトは挙動が安定していた)のせいで巻き球が治まったのか、
上に書いた気づきの効果が大きかったのか、が分かりづらいところもありますが、長らくのスランプを脱出できました。
さっきも書きましたが、スイングは生き物だから、いつしか身心の習慣(クセ)が蓄積されていく。
身心のわだかまりや障害になっているクセを正して、
抑制の効いた、正しい方向感をもった動きを旨とする、
アレクサンダー・テクニークのような技法に学ぶべきところは多いように思えます。