日の入りが6時半くらいになって、帰り道に夕焼けを楽しむ季節になった。
ピンク色に染まった雲の下に、光が真っすぐ伸びていく。飛行機雲だ。
横切る飛行機雲と交差して空にバッテンが現れた。
ほんの少しの時差で、飛行機雲も霞んでしまうのでなかなかシャッターチャンスは難しい。
スマホではこれが精一杯というところ。
オレンジからサーモンピンクに色が変わって、やがて夕闇が訪れる。
黄昏時。
暑かった昼間の大気が、すうっと吹いてきた風に紛れて、夜の肌寒い空気に入れ替わる。
暑いのか寒いのか分からない数日だったが、今日明日の晴れ間が秋の涼しさを運んでくるようだ。
雲が踊っている。
こんな晴れ間は気分も晴れやかになる。
樹木希林さんが亡くなった。
思えば、最初に樹木希林さんが乳がんだと自然体で話している姿を見て、私も勇気をもらって病院に行くことができた。
そのままぐずぐずと思い悩んでいれば、手遅れになることもあったかもしれない。
背中を押してくれた樹木希林さんは、私にとっては勝手に感謝している相手だった。
乳がんは怖くないんだと、その時に教わったような気がした。
手術後も定期健診も、何にも怖くなかったのは彼女のおかげかもしれない。
だから、彼女が全身にがんが転移していると言った時は本当に驚いた。
それも、飄々と、いつ死を迎えても思い残すことはないと、見事な生き方だった。
数々の名作の中に彼女は生き続ける。
私はまた、いつ死を迎えても大丈夫だとは言えない。
父がまだ生きている。
長男は障害を抱えて生きにくそうに生きている。
何にもできることはないかもしれないが、生きている間はできることをしたい。
まだまだ、彼女の域には達しない。
ピンク色に染まった雲の下に、光が真っすぐ伸びていく。飛行機雲だ。
横切る飛行機雲と交差して空にバッテンが現れた。
ほんの少しの時差で、飛行機雲も霞んでしまうのでなかなかシャッターチャンスは難しい。
スマホではこれが精一杯というところ。
オレンジからサーモンピンクに色が変わって、やがて夕闇が訪れる。
黄昏時。
暑かった昼間の大気が、すうっと吹いてきた風に紛れて、夜の肌寒い空気に入れ替わる。
暑いのか寒いのか分からない数日だったが、今日明日の晴れ間が秋の涼しさを運んでくるようだ。
雲が踊っている。
こんな晴れ間は気分も晴れやかになる。
樹木希林さんが亡くなった。
思えば、最初に樹木希林さんが乳がんだと自然体で話している姿を見て、私も勇気をもらって病院に行くことができた。
そのままぐずぐずと思い悩んでいれば、手遅れになることもあったかもしれない。
背中を押してくれた樹木希林さんは、私にとっては勝手に感謝している相手だった。
乳がんは怖くないんだと、その時に教わったような気がした。
手術後も定期健診も、何にも怖くなかったのは彼女のおかげかもしれない。
だから、彼女が全身にがんが転移していると言った時は本当に驚いた。
それも、飄々と、いつ死を迎えても思い残すことはないと、見事な生き方だった。
数々の名作の中に彼女は生き続ける。
私はまた、いつ死を迎えても大丈夫だとは言えない。
父がまだ生きている。
長男は障害を抱えて生きにくそうに生きている。
何にもできることはないかもしれないが、生きている間はできることをしたい。
まだまだ、彼女の域には達しない。