雲が多いものの時々は日射しもあって久しぶりに青い空を見たような気がする。
一昨日の朝、友人と博多駅で待ち合わせ長崎行きの特急に乗った。
長崎のロケは稲佐山の中腹にある長崎ホテル清風に3時の予定。
長崎にはお昼過ぎに着くので稲佐山の展望台に行こうかとも思ったが、大寒の寒さにめげて止めた。
駅の側の店でチャンポンを食べて、時間があったので西坂の丘に建つ「日本二十六聖人殉教記念碑」を見に行くことにした。
駅から歩いて行ける距離だ。
坂道を上がっていくと、公園に出た。
何やら撮影機材やロケスタッフの姿が見える。
もしや、と思ったらやっぱり浅見光彦の撮影が行われていた。
ヒロイン雅子役の南野陽子と光彦役の中村俊介が肩を並べてその公園を歩いている。
友人と「ラッキー」と言いながら顔を見合わせた。
しばらくロケの様子を見守っていたが、寒かったので終わるのを待たずに退散した。
それにしても、私たちはコートを着ても震えていたのに、光彦は「テスト」や「本番」の声がかかると着ていたダウンコートを脱いでジャケット姿に。
寒いだろうに、役者は大変だ。
タクシーでホテル清風に向かう。
稲佐山の中腹まで登ったり降りたりと曲がりくねった道を走ったが、10分ほどで到着。
玄関には「桧山泰造講演会」の看板が迎えてくれた。
3時には集合がかかり、エキストラの人たちと一緒に浅見光彦倶楽部の人もぞろぞろと開場に入る。
順番に座ってと言われ、座ってみると前から2列目のほとんど真ん中の席。
これは絶対写るぞと期待したが、撮影の人が座っている人を入れ替えて、前の席に大柄な男性が座ってしまった。
これでは隠れてしまって、肝心の桧山泰造の顔も見えない。
ちょっとガッカリ。
その場のロケは1時間半くらいで終わった。
せっかく稲佐山の中腹の眺めのいい場所に来たのだから夜景を見てから帰ろうかと相談。
エレベーターホールのソファにかけて、今回のロケの原作「棄霊島」のストーリーを友人に説明した。
原作では登場人物が複雑に絡み合い、なかなか上手く説明できなかった。
そうこうしていると、離れて座っていた3人に「エキストラの方ですか」と声をかける女性がいた。
私たちにも声をかけてきて、上で準備が進んでいるのでどうぞと言われた。
友人と顔を見合わせたが、好奇心の方が勝って一緒にエレベーターに乗った。
浅見光彦倶楽部の者ですと断って会場にはいった。
そこではピアノの練習をしている人がいて、テーブルが並んでいる。
夜景の見えるレストランといった風景。
一番隅っこで友人と二人、ピアノ演奏を聴きながらおしゃべりをした。
しだいに外も暗くなって美しい夜景が広がった。
私の小さなデジカメでは拾えなかったが無数の灯りが瞬いて、長崎港の夜景は本当に素晴らしかった。
これを見ただけで来た甲斐があったねと話していると、7時を過ぎてようやくロケの人たちがやってきた。
機材のセッティングが始まり、エキストラの人たちにここに座ってと指示が出されていった。
隅っこで見ていると最後に「お二人どうぞ」と声をかけられた。
浅見光彦倶楽部の者ですがいいですか?と尋ねると「いいですよ」と言ってくれたので安心してテーブルに着いた。
そこは光彦のすぐ後ろの席。
こんなに近くでエキストラ出来るなんて本当にラッキー。
その場面がカットされていなければ、顔も写っているはず。
どんな風に映るか楽しみでしかたない。
初めてエキストラを体験した友人も病み付きになりそうだと帰って行った。
最初の写真は、長崎から博多へ向かう特急かもめ。
白いかもめは革張りのシートで、通路やトイレもゆったりした造り。
ただし、革張りのシートは座っているとだんだんお尻が前に滑るので、最初に乗った時は座り心地が悪かった。
着ている物にもよるのだろうが、今回はゆっくり出来た。
帰ってきたら、なぎぃがインフルエンザにかかっていた。
熱はそれ程高くなかったようだが、A型だそうだ。
今日はもう随分元気そう。
長崎ロケの話をしたら、「ぼくの分の運気を持っていったんだね」と言われてしまった