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Mon petit bonheur

フランスよりミックスツインズ日記

バレーブランシュスキー~出発編~

2016-02-17 | シャモニ周辺案内

【2歳7ヶ月】
満を持して、バレーブランシュ氷河を滑る時がやってまいりました! 出産以来だから、4年ぶりだよ~。
シャモニの冬のアクティビティ、最大の目玉は何と言っても「バレーブランシュスキー( Vallee Blanche en ski )」でしょう。バレーブランシュとはシャモニ谷の南面、イタリアとの国境を境にして流れる氷河で、クレバス(氷の割れ目)を埋めるほど雪が降った2月頃から、スキーで滑り降りることができます。標高3,842mのエギーユ・ド・ミィ( Aiguille du Midi )頂上からシャモニの町まで、全長23km、標高差2000mを滑っちゃうわけなんですよ!
スキーのレベルが「ガイドのトレース通りに滑れる」「指定位置で止まれる」「横滑りの技術がある」人なら、大人でも子供でもチャレンジできますが、今日は天気が良かったからか、こんな小学生みたいな子供まで何人か見かけて、昔は何とも思わなかったのに、ママンとなった今は、ただただ驚きです。


「スキー技術があれば行けるのでしょ?何でそんなに驚くの?」と、お思いでしょ? この痩せた稜線を見て! エギーユ・ド・ミディ頂上からスキー滑りだしまで、スキーブーツのまま、自分の足で歩いて降りなければならないんですよ。ここが最大の難関じゃないかなあ。「怖いから、やっぱりやめる!」と言いだしたって、もう登って上がれないんですから。


出発は、氷のトンネル。ここで、山の稜線を降りるために、高山ガイドとアンザイレンをします。1本のロープで仲間の者どうしを順につなげ、一列になって歩くのです。高山ガイドはアイゼンと言う足の爪を履き、最後尾からロープを引き引き、お客さんが滑落しないように指揮してくれます。
ここを抜けると・・・


眼前にグランド・ジョラス( Grandes Jorasses )だー。ジャジャーン!
ここに柵があって、ここより先は山の装備、最低限でもハーネスと言う安全ベルトをはいて、雪崩ビーコンを装着している人でないと、柵外に出ることは許されません。


さあ、行くよ! 正面にドリュ( Les Drus )やベルト( Aiguille Verte )、眼下にはシャモニの町が見えますよ。えっ、そんな見てる余裕ナシ?
雪がのって、バレーブランシュが解禁となると、ここの稜線に安全のためのフィックスロープが張られるのですが、ロープをつかむ手はマイナス気温の中では感覚を失い、足元はプラスチックのスキーブーツだから滑る、すべる…。スキー板を手に、杖のようにして歩くことも可能ですが、出来れば山用のリュックサックを用意して、スキー板を背中に背負ってしまった方が楽。どちらにせよ、二本の板を一つにまとめるスキー板留めは用意しておくべきです。日本からのお客さんはスキー袋に入れて移動するためか持っていない方が多いのですが、シャモニの町のスポーツ店で安価に買い求められますから。


下を見てもスゴイけど、上を見上げてもスリル感満点!
他に必要装備としては、スキー用具一式は山スキー用でなくとも、アルペンスキーでOK。スキーウェアは、滑りだせば暑くなるので、重ね着で暖かくして。スキーヘルメットでなくてもいいけれど、ニット帽は絶対。銀行強盗がかぶっていそうな目だし帽や、鼻まで覆えるネックガードもあった方がいい。この稜線は皆がもたつくので、マイナス気温の風のある日には鼻や耳が凍傷になってしまって、病院へ行ったお客様もいましたから。それから、スキー手袋にサングラス、もしくはゴーグルでしょ。水や行動食も持って行きましょう。ここはスキー場ではなく、山ですから。


稜線を降り切って、一息つけた。さあ、アンザイレンのロープを解いて、ここでスキーを履いて、滑降が始まりますよ!
エギーユ・ド・ミディの展望台がもう、あんなに小さく見える。


滑り出しです。今日は無風の晴天とあって、すごい人の数! 真っ白い雪原に黒い点々のようなもの、見えますか? あれが人ですよ。私、ここへ来ると毎回、思うんですよね~。この大自然の中に立つ人間の存在なんて小さいなあ、と。私の悩みなんて、世界の喧騒から見たら、米粒のようなものなんだわ。


長くなってしまったので、明日に続きます!



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