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日々是好日

身辺雑記です。今昔あれこれ思い出の記も。ご用とお急ぎでない方はどうぞ・・・。

煩すぎる女子バレーの応援

2006-09-02 16:57:57 | Weblog
今年の女子バレー全日本チームは昨年に比べるとよく球を拾うようだ。そのせいか試合が引き締まってテレビ観戦していても楽しい。夕べはドミニカ共和国相手に○―×―○―×―○とフルセットの末、最後のセットでは最小得点差で勝った。めでたしめでたしである。

ところがこの勝利を素直に喜べないのである。その原因は余りにも煩さい応援であった。いや、応援と書いたが、あれは観客のはた迷惑な大騒ぎと言った方がよさそうだ。

両チームが球を打ち合っている最中にもスピーカーが「にっぽん、にっぽん」と連呼する。そうすると観客が天狗の鼻をへし折ったような『棒』を二本打ちつけて鳴らす。日本がリードされている時ほど、私の耳には煩く届く。固唾をのんで見つめているのに、である。とにかく落ち着きが悪い。

「にっぽん、にっぽん」の叫び声、威嚇風でなんとも野獣的である。私には「ハイル・ヒットラー」華やかなるしころの「ハイル、ハイル」の連呼のように聞こえた。今やソフトになった右翼の街宣車よりドスがきいていた。それを球を打ち合っている最中にスピーカーで鳴らす。応援どころか試合妨害ではないのか。とくに相手国、ドミニカ共和国にとっては。「にっぽん、にっぽん」と「ドミニク、ドミニク」が同時にやり合うのならまだしも、聞こえるのは「にっぽん、にっぽん」ばかり、スポーツにこのようなアンフェアな行為が許されるべきではない。

かって朝鮮戦争の最中、九州小倉で200名を超える黒人米兵が集団脱走して住民に手ひどい乱暴を働いた。その時、小倉市では祇園祭の準備で祇園太鼓を叩いていたのであるが、基地に聞こえてきたそのドンドコドンドコの響きが黒人米兵に微妙な刺激を与えて、死刑になるかも知れない脱走に駆り立てたという歴史の一齣がある。応援団の発する異様な音声と棒打音が相手への生理的・心理的圧迫にでもなっていたら一体どうするのだ。

「にっぽん、にっぽん」のスピーカーによる連呼、あれは誰がしたのだろう。観客が勝手に携帯拡声器を持ち込んでやっていたとは思えない。全員がそんなことをやり始めたらいくらなんでも主催者が止めるだろう。となると会場備え付けのマイク・スピーカーを使ったのだろうか。それでは主催者側が音頭をとってあの連呼を流したことになる。スポーツの主役はあくまでも『試合』であり選手達である。礼を失するが如き一方的な「にっぽん、にっぽん」コールはで即刻止めるべきである。

止めるべきもう一つの理由は、とにかく騒々しいこと。ファンは会場にいる観客だけではない。日本全国に大勢がひっそりといるわけで、それぞれが自分の流儀で観戦し応援しているのだ。その妨げになる。応援の基本的マナーが完全に欠如している。はやい話がウインブルドンで同じようなことをやれば即刻豚箱行きであろう。

いいプレーには敵、味方を問わず惜しみなく拍手を送る。「頑張れ」と手でメガフォンを作って叫ぶ。そして緊張した場面では観衆全員がシーンとして展開を見守る。そこに応援の醍醐味もあると信じるのは私だけだろうか。

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