日々是好日

身辺雑記です。今昔あれこれ思い出の記も。ご用とお急ぎでない方はどうぞ・・・。

鳩山内閣の始動にあれこれ

2009-09-18 18:34:02 | 社会・政治
鳩山内閣が船出した。堰を切ったように各大臣からいろいろな施策が打ち出される。マニフェストの実施に向けて、ということなのだろう。高揚が伝わってくる。今日の朝日朝刊第一面に『ダム 全国143事業見直し』と前原誠司国交相の施策が報じられていた。八ツ場ダム(群馬県)と川辺川ダム(熊本県)の建設中止もすでに明言されている。大変動の始まりである。私はこれらのダム建設にまつわる事情は何一つとして知らないので、建設中止のぜひに口を挟むことはないが、多くの住民を巻き込み、すでに何千億円かの巨費を注ぎ込んだ事業を中止して、その補償にまた巨額の税金を充てることには釈然としない思いが残る。ムダな公共事業との指摘もあるそうだが、すでに進行中の大規模事業の中止にあたって、生じてくる数々の問題処理をどのようにするのか、その手本となることは間違いないので成り行きを見守っていきたい。

第二面には仙谷由人行政刷新担当相の話が載っていた。

 行政の無駄と不正を暴く行政刷新会議をリードする仙谷由人行政刷新担当相は、職員にこう訓示した。
 「霞が関の皆さんが無能だとか腐っているとか思ったことは一度もない。『日本の霞が関、ここにあり』という誇りを持って仕事をしていただくための環境整備をしなければならない」
 仙谷氏は夕方の会見でも、「私たちがめさず政治は官僚たたきの政治ではない」と言いきった。

この当たり前のことをさらっと言いのける仙谷氏には、期待が持てそうである。

伝えられる赤松広隆農林水産相と井出道雄事務次官のやりとりも面白かった。

民主批判から一転、農水次官「献身的に大臣支えたい」

 赤松広隆農林水産相は17日、民主党の農業政策を批判した井出道雄事務次官の釈明を受け入れ、辞任を求める考えはないことを明らかにした。井出氏は「献身的に徹底的に新大臣を支えたい」と伝えたという。

 赤松氏は石破茂前大臣との引き継ぎを終えた後、幹部との顔合わせを保留。「けじめをつけずに、はい、あなたが次官ですかとはいかない。けじめがつかないのであれば、お辞め頂くことになるかも知れない」と井出氏に謝罪を求めた。井出氏は「時の政権を支えることに理解を頂きたい」と弁明し、赤松氏は「官僚としての誇りをもって責任を果たすなら、過去は過去とする」と応じたという。

 井出氏は6月18日の記者会見で、民主党が目玉政策に掲げる戸別所得補償をめぐって「コメ以外まで対象を広げるのは現実的ではない」などと指摘。民主党の鳩山代表は「英国ならクビだ」と激しく反発した。
(asahi.com 2009年9月18日3時16分)

農林水産省と言えば自民党内閣時代には大臣の首が次から次へとすげ替えられ、われわれ国民も唖然とした曰く付きの役所である。事務次官以下の職員の誰一人でも大臣に敬意を払っただろうか。事務次官の政治的発言が飛び出すのも、政治家があまりにも不甲斐なかったからで、責任は100%政治家にある。次官発言に目くじらを立てるまでもないと思うが、赤松大臣がそれなりに筋を通したところはなかなかよい。赤松氏と言えば日本社会党時代の若き書記長というイメージしかなかったので、もう過去の人かと思っていたが、まずは存在感を示した。二世議員なのが気に入らないが注目してみたい。

ついでに、民主党も事務次官に批判されるようなミミッチイ農業政策なんてほうり捨てて、100%食糧自給を目指す農業振興策を打ち出すべきである。若い人たちが老人介護か、農業生産かと選ぶ道に迷ったときに、農業の方にに向けさせる魅力的な施策が欲しいものである。若者が農業生産から逃げ出し、老人介護に走るような国に未来はない。

そう言えばこれはテレビニュースで見たのであるが、環境省で小沢鋭仁大臣と職員との対面式?の挨拶で、大臣が「私は鳩山首相と一番近い」なんて言うかと思ったら、事務次官が「なんとかなんとかで(大臣を?)お慕い申しております」なんてことを言っていた。ぞーっ。事務次官が男芸者にもなれるとは知らなかった。

16日に私の以前の記事参議院外交防衛委員会委員長の問題にならなかった問題発言へのアクセスが急増していた。どのような経路でアクセスしていただいたのか分からないが、自分が書いたこの記事をあらためて読んで驚いた。まったく未知の人と思っていた北沢俊美防衛大臣のことを書いているのである。すっかり忘れていた。当時、北沢氏は参院外交防衛委員長で、田母神俊雄・前航空幕僚長の参考人質疑の際の委員長発言に引っかかった私がイチャモンをつけているのである。「昭和の時代に文民統制が機能しなかった結果、三百数十万人の尊い人命が失われ、また、国家が存亡の淵に立たされた」と知ったかぶり発言をされた北沢氏が、防衛大臣としてどのように文民統制の範を垂れるのか、国民の目の行き届く舞台で演じていただきたいものである。

鈴木宗男氏が外務委員長、田中真紀子氏が文部科学委員長、辻元清美氏が国土省副大臣とか。過去の亡霊が甦ったなどと揶揄されないよう、職務に精励されんことを。


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