日々是好日

身辺雑記です。今昔あれこれ思い出の記も。ご用とお急ぎでない方はどうぞ・・・。

JR舞子駅での人身事故 運転士、車掌から見えにくい位置の回転灯?

2010-12-30 23:35:38 | Weblog
遅まきながら神戸新聞の次の記事が目についた。

舞子駅の非常装置増設へ JR西、死亡事故受け

 神戸市垂水区のJR神戸線舞子駅で17日、女性がホームから転落、死亡した事故を受け、JR西日本は28日、同駅のホームの異常を知らせる非常ボタンや非常報知灯を来年1月末までに増設するなど当面の対策をまとめた。(中略)

 舞子駅には現在非常ボタンが14個あり、ボタンを押すと回転灯が光って警報音が鳴り、ホーム端にある非常報知灯が点滅して運転士に知らせる仕組みになっている。しかし、回転灯は運転士や車掌から見えにくい位置にあり、非常報知灯はホームに入る前の運転士しか見ることができなかった

 そのためJR西は、同駅の非常ボタンを21個に増やし、非常報知灯も2個から6個に増設。警報スピーカーも6個新設する。さらに、事故現場に転落防止用のステンレス柵(長さ2・5メートル、高さ1・2メートル)を設置。車掌が安全を確認するテレビモニターを設置したり、照明を増やしたりすることも検討する。
(2010/12/28 15:00)

私はJR舞子駅での人身事故 大声をだせなかったのかで《プラットフォームにある「非常停止ボタン」を押せばどういうことになるのか私は知らないが》と記したが、上の記事によると《ボタンを押すと回転灯が光って警報音が鳴り、ホーム端にある非常報知灯が点滅して運転士に知らせる仕組みになっている》ことが分かった。異常発生を運転関係者に知らせるのに回転灯と非常報知灯の二つの手段があるようだが、具体的にどこがどう違うのかはこれからは分からない。この事故については、乗客がホームの非常ボタンを押したのに電車が発車したという言い分と、車掌の「非常ブレーキを作動させて停車した後にボタンが押された」という発言が対立したので現場検証でも行われたのであろうか、その結論が《回転灯は運転士や車掌から見えにくい位置にあり、非常報知灯はホームに入る前の運転士しか見ることができなかった》ということであったとすれば、これでは危険防止対策になっていないではないか。

そしてまだ分からないことがある。回転灯は光って警報音が鳴るとのことだから、たとえ回転灯が見えにくい位置にあっても、警報音は少なくとも車掌の耳に届くのではなかろうか。それとも警報音の音量が極度に低く、警報としての役割を果たし得なかったのであろうか。一方、非常報知灯はホームの端にあるそうだが、それがホームに入ってくる運転士の目にしか入らないということは、ホームのもう一方の端には設置されていなかったということだろうか。電車が停車中に今回のような異常事態が発生したときに、それを伝える非常報知灯が運転士が視認出来る前方位置に何故設置されていなかったのであろうか。普通の常識があれば今回指摘されたような危険防止対策の不備が起こりうるはずがないと思うだけに、何故このような事態が長い間放置されてきたのか理解しがたい。

それにしてもこういう問題点は、現場で働いているJR舞子駅の駅長(無人駅でないとして)をはじめとして駅員が先ず気付くべきだと思うが、実際はどうだったのだろう。気になるところである。