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日々是好日

身辺雑記です。今昔あれこれ思い出の記も。ご用とお急ぎでない方はどうぞ・・・。

厚労省・村木元局長の無罪判決に地検は控訴を断念すべきである

2010-09-10 15:43:42 | 社会・政治
大方の予想通り、郵便割引制度をめぐる偽の証明書発行事件で虚偽有印公文書作成・同行使罪に問われ、懲役1年6カ月を求刑されていた厚生労働省の元雇用均等・児童家庭局長村木厚子さんの無罪が大阪地裁で言い渡された。

この件についてまだ「藪の中」の郵便不正事件で私は《(村木前局長の)全面否認が真実であってほしいという気がある》と願望を述べ、また郵便不正事件の行方 村木厚子元雇用均等・児童家庭局長が無罪であれかしで村木さんの無罪を願望し、村木厚子さんの矜恃 井上ひさしさんの気概 橋下徹大阪府知事の明快では次のように述べ、村木さんの無罪を確信していたのである。心から村木さんにおめでとうと申し上げたい。

次は朝日朝刊の記事であるが『「公務員30年の信用」譲らず』との村木さんの主張にわが意を得た思いをした。全国津津浦浦の公務員の方々に国民が寄せる信頼と期待の大きさを重く受け止めて頂きたいとあらためて呼びかけたい。それにしても同じ公務員といいながら、自らの証人が次から次へとその証言を覆していくようなずさんな取り調べを恥とも思わない検察官のちゃらんぽらんな仕事ぶりには怒すら覚える。真相が一刻も早く明らかにされることを願いたい。

今回の無罪判決により、ここで私が強調したような不実な検察官が断罪されたともいえる。せめて控訴を断念するという行動で、まずは反省と謝罪の意を尽くすべきである。

それにしても漫画的な虚構をでっち上げた検察の仕事ぶりの実態を知りたいものである。法務省に「検察審査会」ならぬ「検察官適格審査会」が存在して、法務大臣の請求で各検察官を随時審査するときく。審査結果によっては検察官が免職されることもあるらしい。この「検察官適格審査会」をなんとか活用出来ないものだろうか。千葉景子法務大臣のもうひとつの置き土産を期待したいものである。




厚労省崩壊を食い止めるために政務三役と職員の公開討論を

2010-07-28 23:47:20 | 社会・政治
気になるニュースが相次いで飛び込んできた。asahi.comの記事を時間順に並べると次のようになる。

残業、厚労省ダントツ 大臣の指示細かい…との声も

 中央省庁で昨年度、最も残業時間が長かったのは厚生労働省という調査結果を、霞が関国家公務員労働組合共闘会議(霞国公)がまとめた。月平均の残業時間は旧厚生省系、旧労働省系ともに70時間を超えた。自由記述では厚労省職員から「大臣の指示が細かく多くなった」と、政権交代の影響を指摘する声も上がったという。

 全体の平均残業時間は、前年度より3.5時間減の月32.8時間だった。最も長かったのが旧労働省系の73.4時間(前年度比7.1時間増)で、旧厚生省系は71.7時間(同0.5時間増)。経済産業省の45.9時間、国土交通省の旧運輸省系の39.7時間と続いた。
(2010年7月28日21時18分)

中央省庁で最も残業時間が長かったのがわが国の労働行政を統括する厚労省とは、その原因としていかなる理由があろうとも何とも様にならない話である。これは霞が関国家公務員労働組合共闘会議(霞国公)がまとめた結果であるが、この情況を別の形で裏付けるような調査結果が引き続き現れた。

「政務三役の指示に納得」1% 厚労省職員調査

 厚生労働省政務三役の指示に納得している職員は1%――。厚労省の本省職員を対象にしたアンケートで、政務三役に対する不信感が浮き彫りになった。政務三役の「おごり」を感じる職員も半数近く。長妻昭厚労相は省の目標で「おごりの一掃」を掲げるが、皮肉な結果が出た。 (中略)

 上司の評価は、課長級、局長級以上、政務三役など役職別に調べた。「現実的なスケジュール感の観点から、納得のいく指示が示されている」という評価は、課長級38%、局長級以上29%に対し、政務三役は1%。「厚生労働行政に対する思いやビジョンが伝わってくる」では、課長級が29%、局長級以上が31%で、政務三役は15%だった。一方、「おごりを感じる」のは、課長級、局長級以上ともに6%だったが、政務三役は48%に上った。
(2010年7月28日23時24分)

こちらは長妻厚労省大臣が厚労省改革のため省内公募した若手職員によるプロジェクトチームが6月に実施した調査結果である。長妻大臣としてはこの結果に従い厚労省改革に踏み切らねばならない立場に置かれているが、厚生労働省政務三役の指示に納得している職員は1%であるから、政務三役、すなわち大臣、副大臣、政務官が「厚労省改革」の名の下にいかなる指示を下そうと厚労省職員の心からの支持を当てにすることはできないのである。政治主導の実行当事者である政務三役が、いわばその部下である実行部隊に総スカンを食わされたのであって、この事実は厚労省が容易ならざる事態に陥っていることを示している。

ただ調査結果の数値のみでは国民の目に実態が見えてこない。事業仕分けのように政務三役と職員(代表)が国民の前で向かい合って、まず職員がなぜ指示が納得出来ないのかを具体的に述べ、それに政務三役がどう応えるのか、すくなくとも私はそれを自分の目で見極めたいと思う。もしこのような公開討論開催を政務三役が主導すれば、それ自体をまず国民は高く評価することだろう。国民に今厚労省で生じている政務三役と職員の乖離の実態を詳らかにすることが、問題解決の第一歩になること私は期待したいのである。



参議院選民主党大敗の責任を菅執行部に押し付けるのは理に合わない

2010-07-12 19:50:12 | 社会・政治
これは毎日新聞東京夕刊の記事からである。

選挙:参院選 民主大敗 責任論が噴出、幹事長の処遇焦点--44議席、自民は51

 11日投開票された第22回参院選は12日朝、改選121議席の当選者がすべて確定し、民主党は44議席にとどまり、51議席の自民党を下回る大敗となった。菅直人首相は同日午前、首相公邸で仙谷由人官房長官、枝野幸男民主党幹事長らと会談し、今後の対応を協議。参院選神奈川選挙区で落選した千葉景子法相を9月の民主党代表選まで続投させ、内閣改造も代表選まで行わない方針を確認した。しかし、党内には、小沢一郎前幹事長に近いグループを中心に首相と枝野氏ら党執行部の責任を問う声も強まっている。(中略)

 仙谷氏は会談後、定例の記者会見で、千葉法相を続投させる方針を決めたことに関して「9月中には党代表選があり、参院の執行部体制も新しく作られる。行政の継続性という観点から続けることが望ましい」と説明した。また枝野氏の交代論について「私のところにはそういう話はない」と語り、続投を支持する考えを強調した。首相はすでに枝野氏を続投させる方針を表明している。

 首相は、千葉氏や枝野氏の交代に伴う内閣改造や党役員人事に踏み切れば、小沢氏に近いグループとの間で党内に混乱が起きることを懸念しているとみられる。しかし、与党内では幹事長交代を求める声が強まっており、枝野氏の処遇が当面の焦点になりそうだ。
(毎日新聞 2010年7月12日 東京夕刊)

私が強調した部分は、要するに選挙に負けた責任を枝野幹事長が取るべきだ、ということだろうが、どのような理屈でそのような声が出てくるのか理解に苦しむ。

そもそも鳩山前内閣の支持率が急落したのは、小沢前幹事長と鳩山前代表の「政治とカネ」の問題と普天間基地問題の不手際な処理のせいである。そして急遽菅執行部があたふたと作られたが、そのおかげで下図(産経新聞 2010/07/05 21:54 から)のように、68.7%の高支持率で出発したものの末期に19.1%まで下落した鳩山前内閣の支持率が、菅内閣の発足により時に57.3%まで回復したのである。ところが選挙が始まり、菅首相の消費税問題とそれに伴う一連の発言で支持率を急速に減らし選挙前の7月3、4日現在で支持率を43.6%まで減らした。その結果が改選121議席のうちの44議席獲得をもたらしたのである。


もし鳩山前内閣の下で選挙を行っておれば、今回の結果を遙かに下回る惨敗に終わったことは間違い無い。それをこの程度?の退潮で止めることが出来たのはあくまでも菅執行部の功績ではないか。確かに菅首相の選挙を目前にしての消費税発言はある意味では唐突であり、国民に理解を求めるには準備不足ではあった。しかし民主党が国民の支持を失ったのは発足以来8ヶ月に及ぶ鳩山前内閣の失政によることは衆目の一致するところで、消費税問題による支持率の低下は、最初の高支持率の揺れ戻しに過ぎないと思えば済むことである。民主党内部で菅執行部責任論を口にする人たちが誰に繋がり、何を意図しているのかよく観察するのが肝腎である。

それにしても今回の衆参ねじれ国会の再現は、民意の反映が相反するという矛盾そのもので、私が従来から

  総選挙雑感(2) 『風見鶏のヤス』の子は不肖の子
  『ずっこけ風見鶏』は参議院廃止論に拍車をかける
  今こそ参議院廃止を声高に唱えよう!

などで主張している参議院の廃止に拍車をかけるものであって欲しいと思う。しかし当面は衆議院の解散・総選挙で直近の民意に沿った政局を出現させるしか仕方があるまい。その点でも菅総理の動きを見守りたい。


「沖縄慰霊の日」にあたって

2010-06-23 16:17:11 | 社会・政治
今日23日、「沖縄全戦没者追悼式」が県主催で開かれ、菅直人首相も就任後初めて沖縄を訪れ式典に参加した。

昨22日朝日朝刊の「ひと」の欄は『平和授業を続ける沖縄戦司令官の孫 牛島貞満(うしじまさだみつ)さん(56)』として、65年前に沖縄戦に敗れ自決した牛島満陸軍中将のお孫さんの動静を紹介していた。この方は戦後の生まれなのに何か家族の思いが込められているのであろうか、名前に祖父の「満」を引き継いでおられる。次の新聞記事抜粋が示すように、貞満さんの運命に真っ正面から立ち向かう勇気に私は感銘を受けた。


「天皇のいる本土を守ることを優先した。満は結局、天皇しか見ていなかった」、そして「軍隊は住民を守らない。沖縄戦から学んだことです」とは、沖縄守備隊を率いた祖父を見据えた末の言葉であるだけに重みがある。最近の日米安保もいらないし、世界最強でない軍隊も要らない  追記有りでも触れたことであるが、「住民を守らなかった軍隊」への私の「驚き」に対して、納得のできる答えにもなっているのである。世間では武力に対しては武力を、の発想からなかなか脱却出来ないだろうから、米国に頼らずに国民と国土を守る自衛隊ではない軍隊の創設がこれから現実的な選択肢の一つにはなるだろうが、私はどうせ負ける軍隊なんてもともと要らないという考えなので、その規模、能力はきわめて限定したもので十分である。ゆくゆくは軍隊なんて無くなってしまえば一番良いのであるが・・・。

菅首相は仲井真沖縄県知事と、米海兵隊普天間基地問題で鳩山前政権が行った辺野古移転の日米合意についても話し合うのであろうが、沖縄の負担軽減は究極的には基地撤廃しかあり得ないしまたそうしなければならない。奇しくも50年前の今日、1960年6月23日に発効した「日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約」の第十条にはこの条約終了について次のように記されている。

第十条:
 この条約は、日本区域における国際の平和及び安全の維持のため十分な定めをする国際連合の措置が効力を生じたと日本国政府及びアメリカ合衆国政府が認める時まで効力を有する。
 もっとも、この条約が十年間効力を存続した後は、いずれの締約国も、他方の締約国に対しこの条約を終了させる意思を通告することができ、その場合には、この条約は、そのような通告が行なわれた後一年で終了する

辺野古移転を名護市長が受け入れない限り日米合意は実行に移せない。これも条約終了を決意せざるを得ない合理的な理由になりうる。菅首相が日米安保条約終了を正面に押し出すことで、独立国家のあり方について国民の関心を喚起させれば、近い将来への展望が開けて沖縄県民もそれなりに納得出来るだろうが、菅さんも首相になるために変節してしまった。もうこの世代では駄目である。日本が真の独立を獲得するために何をすべきであるのか、日ごろ自ら確信を持って唱えている施策を首相になっても淡々と実行に移していく信念の政治家が、今三十代、四十代の中からぜひ生まれて欲しいものである。



菅内閣はなぜ衆議院解散・総選挙をしないのか  追記有り

2010-06-10 09:50:03 | 社会・政治
菅内閣がこの8日、正式に発足した。首相と閣僚計18人のうち同じポストへの再任は11人にも上るし、菅さん自身も副総理からの格上げだと見ればそれほど新しさを感じさせない。再任がそれだけ多いのは民主党の手持ちの駒がこれで尽きたことを悲しくも語っているかのようである。しかし菅さん自身が「私も普通のサラリーマンの息子。普通の家庭に育った若者が志を持ち、努力をすれば政治の社会でも活躍出来ることが民主主義のあり方だ」と語るように普通の家の出で、閣僚も日本社会党の衆議院議員を父に持つ中井洽国家公安・拉致大臣以外はいわゆる世襲議員でないのが新鮮に映る。自民党の麻生世襲議員内閣で7割が世襲であったのとは大違いである。原口一博総務大臣のようにかって週刊誌で小沢一郎に急接近する「ごますり三人衆」と揶揄されて人や、元来小沢氏ともども姿を消すべき亀井静香金融・郵政改革大臣の存在が気に掛かるが、いずれにせよ小沢色の希薄なのがよい。

それにしても正式に組閣をする前から菅さんが米軍普天間飛行場移設問題に関して、名護市辺野古周辺への移設を明記した日米共同声明を尊重するとはやばやとぶち上げたこと、また国民新党代表の亀井静香氏と会談し、郵政改革法案の速やかな成立を期すことを確認したことの二点はどうにも解せない。「最低でも県外」の鳩山さんが去ればすべてが終わりになったような姿勢がうかがわれて、薄ら寒い思いをする。郵政改革法案にしてもそれが会期を延長してまでも参議院を通過させなければならないほど成立に緊急を要する法案でもあるまい。郵政法案を廃案にしてあらためて国民の前でその理非を論じて欲しい。それで国民新党が連立から離脱するのであれば大歓迎である。社民党がまず抜けて国民新党が抜ける。これでスッキリする。私は民主主義を破壊しかねない民主党・社民党・国民新党でも述べたように、この連立には最初から反対であった。

当面菅内閣への支持率が大きくなったようであるが、上にも述べたように普天間の基地問題は鳩山内閣時代の問題点をそのまま引き継いでいるからには、新たな展望を示さない限りいずれはじり貧の道を辿るのは目に見えている。過去の自民党が民意を問うことなく次から次へと総理大臣の首をすげ替えてきたことに対して、国民の信を問うべしとその度に迫ったのは民主党である。それが同じように自民党の轍を踏むことに、民主党内から何一つ声が上がらないのは、政権をとればそんなもの、と分かっているつもりでもなんとも情けない。普天間基地問題にどのように取り組むのか具体的な施策を正面に掲げ、今こそ衆議院の解散、総選挙を早急に打ち出すことで菅内閣は心ある国民の力強い支持を得ること間違いなしである。ついでに300名を超える民主党所属衆議院議員から小沢一郎前幹事長の追随者を一掃できれば御の字であるし、その結果、政界再編成により小沢一郎党とそれへの反対党が生まれることになれば政治も活気を取り戻すことであろう。

追記(10日 23:50)
政府・民主党は会期末を16日に迎える今国会を延長しない方針を決めたとのことである。郵政改革法案の今国会成立を求める国民新党は当然反発するだろうが、いったん権力側について味わった旨味には勝てず、連立離脱はただの脅し文句に終わり、いぜんとして国民新党は政権に居座ることだろうと思う。万が一連立離脱をしたならその時は亀井静香氏を少しは見直すことにする。


機密費を貰った政治評論家の顔?

2010-06-05 09:01:35 | 社会・政治
政変のせいで報道番組と政治バライティを観る時間が増えた。政治評論家にもよくお目にかかるが、その話に耳を傾けるより喋っている顔をじっと見つめている自分に気がついた。雄弁なはずの政治評論家がなんだか控えめで精彩を欠く。私が見つめると目を逸らそうとする。やっぱり視聴者の目を意識している、さては・・・、と思うのである。話に耳を傾けるよりも表情や動作を観察する方がはるかに面白い。それというのもすでに旧聞に属するが、あの報道のせいなのである。たとえば、

野中・元自民幹事長:官房長官時代、機密費を月7000万円 「国対、評論家にも」

 野中広務元自民党幹事長(84)は20日、毎日新聞のインタビューに応じ、小渕内閣の官房長官在任中(98年7月~99年10月)、内閣官房報償費(官房機密費)を毎月5000万~7000万円程度使い、国会での野党工作のほか複数の政治評論家にも配っていたことを明らかにした。また、今夏の参院選で「第三極」が伸びる可能性に言及し、選挙後、政治情勢は流動化するとの見通しを語った。【聞き手・中田卓二】

 --官房機密費の使途の一部を公表した理由は。

 ◆国民の税金を表に出せない形で操作することはある程度必要かもしれないが、ちょっと大まか過ぎる。私も年だし、政権交代で変えてもらうのが一番いいという意味も含めて話した。

 --具体的には。

 ◆(総額は)月に5000万から7000万円。(自民党)国対委員長に与野党国会対策として月500万円、首相の部屋に1000万円、参院幹事長室にも定期的に配った。政治評論家へのあいさつなども前任の官房長官からノートで引き継いだ。1人だけ返してきたのが田原総一朗さん。「もうちょっと(金額の)ランクを上げてくれ」と言った人もいた。政治家から評論家になった人が小渕(恵三首相)さんに「家を建てたから3000万円、祝いをくれ」と言ってきたときは「絶対だめだ」と止めた。
(毎日新聞 2010年5月21日 東京朝刊)

この記事からは少なくとも野中さんの在任期間中、機密費を受け取らなかったのは田原総一朗さんただ一人、と受け取ることが出来る。表に出せないカネを受け取った政治評論家がそれをどのように始末したのか分からないが、「政治とカネ」に口出しする時はやはり忸怩たる思いがあるのだろうか。機密費を受け取った政治評論家の名前が具体的に挙がらないものだからテレビに出てくる評論家がどれもこれも怪しくて、この評論家を白状させるにはどのような攻め方が効果的なのか、特捜検事にでもなったかのような気分でつい想像してしまう。

この記事が出てすでに3週間近くなるが、その間、風評被害で商売があがったりになったからと野中氏に抗議した評論家の話を聞かない。この話の信憑性はかなり高いような気がする。

鳩山さんのよかったところと言えば

2010-06-04 10:40:32 | 社会・政治
鳩山さんの民主党両院議員総会における辞意表明演説で私が最も注目したのは『日本の平和、日本人自身で作り上げていく時をいつかは求めなければならないと思います。 アメリカに依存し続ける安全保障、これから50年、100年続いていいとは思いません』という発言であった。6月2日の午前10時過ぎにNHKテレビの実況放送で耳にしただけだったので、正確を期すためにその発言をYoutubeで確かめ、その旨を鳩山さんの真意はやはり日米安保破棄だったのかも・・・  追記ありの追記で記した。私がこの発言にこだわったのは「最低でも県外」は鳩山さんの本心だったと思ったからである。すると翌6月3日の朝日新聞朝刊の第一面に編集委員星浩さんの「理想迫った 古い政治」という署名記事の冒頭に、この発言が次のように取り上げられていた。


鳩山さんには四六時中この言葉を口にして欲しかったと思う。私が心の底から望んでいる「日米安保の破棄」を政治家のオブラートで包みながらでも絶えず発信し続けておれば、アメリカの干渉がどれほど露骨になるかを国民にもっと覚らせたのではなかったかと思う。しかし舞台での最終口上とは言え、時の総理大臣がこの言葉を発した意義はきわめて大きい。国民すべてが自国の安全保障を自分のこととして考えないことには米軍基地問題の根本的解決なんてあり得ない。普天間基地問題に矮小化すべきではないのである。鳩山さんはこの発言で自らの尊厳を取り戻したと私は評価する。

小沢幹事長を道連れにしたのも秀逸であった。「政治とカネ」の問題で特捜部が小沢幹事長を不起訴にしたことで国民が失望感を抱き、検察審査会の判断に一縷の希望を抱いたのも、要するにカネまみれの胡乱臭い政治家が依然として政界に居直り権力を振るうことへの嫌悪感があったからである。政治の舞台からとにかく去って欲しかった。必ずしも刑事罰の罪人としたかったわけではない。その意味では検察も出来なかったことを鳩山さんは民主党代表の権力で一挙に断行したと言える。幸い次期民主党代表・総理と目されている菅さんも小沢さんいついて「しばらく静かにして頂いた方がいい」との意向を明らかにしているのが心丈夫である。

♪啼くな小鳩よ 心の妻よ なまじ啼かれりや 未練が残る・・・、 

なんて古くさい流行歌がなぜか口をついて出た。


鳩山さんの真意はやはり日米安保破棄だったのかも・・・  追記あり

2010-06-02 18:42:14 | 社会・政治
今朝ネットニュースで「鳩山首相が辞意 党幹部に伝える」の見出しを見た時はすでに10時を回っていた。急いでテレビをつけると民主党両議員総会で鳩山首相が話をしている最中であった。先ほど届いた夕刊にその概要が掲載されていたが、私が確かめたいと思った発言内容は取り上げられていなかった。その発言とは「アメリカに依存しつつの安全保障・・・、50年と続いてよいとは思われない」ということで、さらには「日本の平和を日本人自身の手で・・・」と続いたのである。

私は以前に「常時駐留なき日米安保」を超えて、いっそ日米安保を破棄してはで、『鳩山首相は本気で米軍を日本から追い出すことも考えているのではなかろうか』と述べたことがあるし、また鳩山首相 ついにヤンキーゴーホームを叫ぶとはでも、『そういえば鳩山首相の祖父鳩山一郎元首相にとって、米軍の日本駐留を認めることとなったあの安保条約調印を行った吉田茂元首相は、公職追放となった鳩山一郎が密約の下に党首の座を禅譲したにもかかわらず、その約束を反故にして党首の座を返却しなかった不倶戴天の仇であり、それに恨みを抱く鳩山一郎のDNAを濃厚に受けつぐ鳩山首相が、安保条約、ひいては米軍の日本駐留に心から反発していることをもっと早く察しておくべきであったのである』とエイプリルフールにかこつけて私の期待を述べた。そのような行動に出る素地が鳩山首相にあることをなんとなく感じ取っていたからだと言えよう。そして今日、民主党両議員総会での上の発言であった。

このように振り返ると鳩山首相が普天間基地問題で「最低でも県外」と言っていたのはやはり本心であったようだと思う。だからこそ福島瑞穂社民党党首も最後の土壇場までは鳩山首相についてきたのであろう。そう考えると辻褄が合う。ただこれに反してほかの閣僚、とくに基地問題と関係の深い北沢防衛大臣などは最初から自・公民政権下の日米両政府の合意内容を踏襲していたし、岡田外務大臣もその線であった。ということは鳩山・福島ペアーがその他と閣僚と対立していたことになるのであろうか。その意味では5月28日の日米同意は鳩山首相にとっても甚だ不本意なものであり、自らをも葬ることを覚悟の上で福島党首を大臣から解任したとも言えそうである。

米軍基地問題が日本の政権を覆したことを全世界に示したことはある意味では格好の悪いことでもあった。世界には周知のことではあっても日本人だけが目をつぶっていた日本の米国への従属的関係がこのような形であらためた露わになったからである。日本がアメリカの核の傘から出ていくことはわが国の安全保障に重大な脅威となると学校教育などで刷り込まれた日本人が増えれば増えるほど、日米安全保障条約の破棄を主張することが非現実的と人の目に映るようになったのであろうが、ここで欲しいのは自分の頭で考える姿勢である。

アメリカによる核抑止力の展開に日米安保は何の関わりもないと私は思っている。たとえばある国がどこかに核弾頭ミサイルを撃ちこもうと画策していると米国が判断すれば、たとえその国が日本に近いところにあろうと米国独自の判断で核弾頭ミサイルを搭載した原子力潜水艦をしかるべきところに配備するであろう。これが私の常識的な判断である。日米安保があるからとて日本が口出し出来ることではなし、かりに注文をつけても無視されるだけのことである。日米安保があろうとなかろうとアメリカ独自の戦略眼で全世界に亘ってアメリカの核抑止力は展開されているのである。

ほとんどの国民が米軍基地を沖縄の問題と受け取っているから、米軍が日本固有の領土に駐留を続けるという情況がいつまで経っても変わらない。米軍基地が沖縄の問題なのではなくて、日本の問題であると国民が認識すれば、沖縄県民が基地を沖縄県外へと要求するのと同じく、日本国外に基地を追いやることが国民全体の声になる。国民の意識を変革するにはなにはともあれ日米安保への姿勢が各政党の基本政策として国民に示されるべきなのである。そしてわれわれ一人ひとりが考えて、この問題に対する自分の姿勢を鮮明にしないことには基地問題は決して解決しない。

総理大臣の首を次から次へとすげ替えた自民党政権に対して、かっての民主党は総選挙で国民の信を問うこともなしに首相の座をたらい回ししたと厳しく非難してきた。今こそ有言実行の時である。選挙管理暫定内閣の手で速やかに衆議院の解散総選挙を断行することが政治の混乱を引き起こしたことへの唯一の責任の取り方なのである。

追記(6月2日 23:50)
 上で述べた鳩山首相の発言をYoutubeで確認したところ、以下の通りであった。
 「日本の平和、日本人自身で作り上げていく時をいつかは求めなければならないと思います。 アメリカに依存し続ける安全保障、これから50年、100年続いていいとは思いません。」(8:00-8:21)



久しぶりに政治家から聞くまともな言葉

2010-05-30 10:50:01 | 社会・政治
普天間基地問題だけに限るが、鳩山由紀夫首相のこれまでの実体を伴わない数々の発言からわれわれが確信したことは、鳩山首相が政治に関してずぶの素人であるということだった。いや、ずぶの素人でもふつうの常識があれば、基地問題の本質が何であるかをまず見抜き、それにどう対処すべきなのかを考え出す。鳩山首相が腹案があるとか言っていた頃、さては「ヤンキーゴーホーム」を叫ぶのかとの期待が一瞬脳裏をかすめたが、それもはやばやうたかたの泡と消えてしまった。その後の顛末は皆知るところである。

鳩山首相が国民に理解出来ない脈絡のない言葉を連発すれば、ふつうなら閣僚を始め与党のしかるべき人がその言動を窘めるのが筋だと思うのにそれが無いに等しい。すなわち今の民主党政権を担うすべてが一つ穴の狢であると言える。鳩山首相だけを取り沙汰するのは片手落ちである。そこにようやく現れたのが、米軍普天間飛行場移設問題で辺野古への移設を明記した政府の対処方針の閣議決定に反対し、消費者担当相を罷免された社民党党首福島瑞穂さんの国民の誰にでも分かる次の発言であった。

 沖縄の人たちに、これ以上の負担を押し付けることに加担するわけにはいきません。
 私は言葉に責任を持つ政治をやっていきたいと思います。だからその言葉に従ってサインをしませんでした。

ではこれから先、どうすればよいのか。沖縄の人たちが合意しない以上、日米合意は絵に描いた餅である。外国の軍隊が日本固有の領土に駐留し続けるこの不条理を今こそ日本国民すべてが問題視すべきなのである。私は日本から米軍基地を無くすことが基地問題の根本的解決であるし、真の独立を回復する第一歩になると従来から提言している。わが国の自主防衛のあり方はその間に考えていけばよい。


ふたたび 「社民党 やはり野におけ れんげ草」

2010-05-28 00:43:15 | 社会・政治
ここ三、四日、社民党福島瑞穂党首が精彩を放っている。今日、5月28日に日米両政府は米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設先として「辺野古周辺」と明記した日米共同声明を発表するとのことである。鳩山首相が5月23日に米軍普天間飛行場の移設先として「辺野古付近」を初めて明言したことをうけて、福島党首は「鳩山首相は国外、県外と。辺野古の海を埋め立てるのは自然への冒涜(ぼうとく)だとおっしゃった。国民に約束したことを全力でやるべきだ」と首相批判をぶち上げた。さらに記者相手に「沖縄の合意、連立政権の合意なくして辺野古に基地を造ることを共同声明に盛り込むべきではない。連立を組む社民党党首として断じて反対を表明する」とまで言いきった。

今日の閣議で連立内閣の意志が国民の前にはっきりと示されることになるだろうが、上記の日米共同声明が既定のことである限り社民党、そして社民党党首としていかなる形であれ内閣としての意志決定に反対を表明せざるをえない立場に自らを追い込んだ。ここまで来れば鳩山首相から罷免されるように仕向けて女を上げて欲しい。福島党首のこれまでのヘニャヘニャぶりには愛想を尽かしていたが、この展開に眠気の覚まされた思いがする。愚直に己の信じることを主張して遮二無二それに突き進む、この単純明快な力強さこそ今の政治家に国民が求めるものである。

やっぱり異議を唱える福島党首は格好がいい。昨年9月総選挙が終わり連立政権が発足した時に、私は社民党 やはり野におけ れんげ草で、『いずれ社民党は連立から弾き出されるだろうが、私が社民党に期待するのはあくまでも時の政権に対する野党としての批判精神である。社民党を代表する二人の女性議員の言動に私の感じたこと、 やはり野におけれんげ草、であった。』と述べた。二人の女性議員とは福島瑞穂と辻元清美のお二人である。その社民党が連立から弾き出される時がいよいよやって来たのかと社民党福島党首の筋を通した行動に期待している。ここで変節すればもはや社民党に先はない。