星のひとかけ

文学、音楽、アート、、etc.
好きなもののこと すこしずつ…

「読」んで「好」い……?

2018-12-12 | 文学にまつわるあれこれ(ほんの話)


昨日は お友だちと二人で忘年会ランチ
先日の素敵な音楽会の話や お友だちの出かけた旅のお話や、、 景色のよい場所で。。

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今年の漢字の発表は明日でしたか…?

わたしの今年の一字は紛れもなく 「読」、、かな。 いつになく読書に浸った一年、、 しかも 今まであまり触れて来なかった海外ミステリー、、 北欧やスコットランド、、 諸島の風景などと共に未知だった風俗や歴史を楽しみました。

、、 本心を少し語ると、、 国内のあちらこちらで起こる自然災害や、 信じられないような惨い そして理由もよく解らない事件、、 そのようなものが多すぎて、 正直 ニュースやSNSを読むのが精神的につらいと感じることの多い一年でした。 情報として報道には触れなければと常に思っているけれども、 痛ましい事件や災害で心を痛める一方で そのような出来事にすら え…? と眼を疑うような反応も寄せられたりする…… そちらのほうがつらかった、、

、、 だから いわば「逃避」としての読書の意味もありました。。 ミステリーならば どんな残虐な事件であっても架空の世界だし、 それに何より 事件は「解決」するから。。

そんな風にミステリーを読んでいくうち、 前にも少し書きましたが ヘニング・マンケルさんのシリーズでは 現在の世界そして特に 今の自分の国の状況のことが すでに80年代からの兆候として作品の中で危惧されていたことに驚きました。 「移民受け入れ」のこと、 「東西格差・南北格差」 「人種偏見」 「ヘイトクライム」、、 そして ついには 「理由のない攻撃」


これは 『目くらましの道』の中の一節だったかしら…? (間違っていたら御免なさい)

社会の中で「必要とされない」「歓迎されない」という疎外感が生み出す「攻撃性」と「軽蔑」…

、、今年の一字をさきほど「読」と書きましたけど、、その結果 どこへ心が向かったかというと 「異」という意識へ。。 自分とは異なる考え、 異なる民族・人種、 異なる思想・身体などを持つ人に対する攻撃や軽蔑、、。 そういうヘイト 同調圧力、、。 マンケルさんの作品では20年も前から描かれていたこと、、 理解しがたい事件を捜査しながら、、 いったい自分に何ができるのかと苦しみ、、 でも 少なくともそんな中で人の安全を守ろうとする警官でありたいといつも踏みとどまる… 
、、 いつも書くものは忘れるし ペンは無くすし 携帯の電源は入れないし 拳銃さえ車に置き忘れる もうどーしよーもない《おっさん》なんだけど、、 読んでいて本当に救われました。。
 

「読」むことで 「異」なるものの見方や 「異」なる世界を嫌悪するのでなく、 「異」でいいじゃないか、、 さらには「好(い)いじゃない」、、 へと心が向かえば幸せになれる。。

本の旅も 心の旅も、 ほんものの旅も、、 知らない世界に出会えること、、 ちょっとだけ真新しいことでも「異世界」への扉になる。。 その扉はずっと ずっと 限りなく遠くまでわたしを連れて行ってくれる、、。

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私のスナフキン好きを良く知るお友だちから 昨日貰ったプレゼント
(スナフキンコレクションどんどん増えていきます…)


大好きな旅人 スナフキン。 誰にも染まらない孤独な旅人だけれど、、 誰をも拒絶しない 誰の自由も尊重する 大好きな人……