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星のひとかけ

文学、音楽、アート、、etc.
好きなもののこと すこしずつ…

写真にはたぶん写らない世界…

2017-09-19 | …まつわる日もいろいろ
台風の風に乗って 旅をしてきました。




妖精族ならば、
肩にロングボウを背負いながら ガレ場も足音さえ立てずに駆け上がっていくでしょうけれど…

私はそんな眼に見えない姿を遠くに感じながら、、 人々が踏みしめた道を 息を切らせて。。









雨に洗われたもの すべてが美しい。


夜・・・

荒れ狂う風になぶられる樹々を ビデオに撮りました。 、、斜め45度に降る細かい光の矢。

寒くはないのです。 できることなら、、 全身濡れそぼっても良いから、 風に歌う樹たちの声や、 見えない夜陰から顔に細かく吹き付けてくる雨を、 森の主たちの歓迎のしるしと受け止めて、 いつまでも風に煽られて揺れていたいほどでした。






優しいもの。 穏やかなもの。  かわいらしいもの。。  やすらぐもの。。


時には そういった温もりと無縁の関係性がむしろ有難いことがあります。  嵐の後、 見えない手が幹から薙ぎ払い、 叩き落とし、 引き裂いた大小の枝葉が 小道を塞ぐように折り重なっていました。 その様子さえもが 美しい世界。 

吹き返しの風の中、、 難儀そうに歩く人間たち、、 その様子を、 ざわめく森の上から可笑しそうに 誰かから 見られているような気がしました。


本当に美しい者たちは、、 写真には簡単にはおさまろうとはしないのです きっと…





 ***

 
東京へ戻る前に、

二十数年ぶり? に会う懐かしい友が駅へ来てくれました。 ほんの短い時間だったけれども、 一緒に食事をして、、 空白だった時間を飛び越えて、、 これから先の新たな時間を もしかしたらまた一緒になにか出来そうな、、 そんな貴重な語らいが出来ました。


森の中では、
あんなに一生懸命何かを探すように写真を撮って歩いたのに、、 二十数年ぶりの友と話をするのに夢中で、 写真を撮ろうとかすっかり忘れて 列車がとうに走り出しただいぶ後になって、 一緒に写真を撮らなかったなんて…と、 あぁ なんて馬鹿なの。。


だけど、 列車の出発時刻を気にしながら 少しでも沢山の話がしたくて夢中で、、


言葉で交わしただいじな約束は、 写真にはおさめられない時間だったんだよね。。

・・・ね?  と、、 そう思っている。



だいじな時間を ありがとう。




sunday morning...

2017-09-10 | …まつわる日もいろいろ
美しい写真が撮れたので…





フィルターも加工もしてないです、、 窓のシェード越しの自然光です。






 ***

もうすぐ、、

だいじなだいじな場所へ行かなければならないので、 それまで、 無事にお家へ帰ってくるまで、、 どうか体調を保っていられますように…  それだけを願っています。


、、 ゆっくり報告できることを楽しみに…


、、 あなたも元気でいてください、、



三十歳差、、 六十歳差、、

2017-09-05 | …まつわる日もいろいろ
最近、、 想い出すことがあって…


二十代の頃のわたしは、 今よりもずっと文化的に活動していて… (頭脳という話ではなく フットワークという意味です・笑) 、、最近、 ふとしたことから その頃 交流のあった方々のことを思い出していたのです。

今思えば、 はたちそこそこの娘だったわけですが、 当時、お話をさせてもらったり、 お手紙をやりとりしたりした方の中に、 自分よりきっかり30歳年上のかたと、 さらに30歳上のかたがいらっしゃいました。 だから、 五十代のかたと、 八十代のかただったわけです。 ある席でそれを知って三人顔を見合わせながら、「ちょうど30歳ずつ離れているのか!」って。。

若さゆえの無知と (自惚れもあったと思います)、 でも真剣さもあったから、 生意気なことも平気で申し上げて怒らせたこともありました。。 なのに、 再びお会いする時には必ず、 わたしに話しかけて下さって、、

五十代のかたは、 太宰治のように優しいかたでした。 八十代のかたは、 井上光晴のような紳士でした。 、、もう お二方ともこの世にはいらっしゃいません。。  あのような方たちにも、 もう今の世界でお目にかかることも難しいように思います。。

 ***

手紙、 というのものも最近はとんと書かなくなりました。  メールでも、変わらない良さは勿論ありますが、、 ほかの誰も知らない 一対一の思考のやりとり、、。 ペンを取って、 わたしに伝えるべく綴って下さった言葉の数々、、。 お会いしてお話したことも幾度もありますが、 何度も読み返すお手紙の言葉と筆跡、 便箋の風合いなどが、 今では そのかたの生身の言葉のように、 耳に聞こえるように、 心に残っています。

そろそろ…
初めてわたしがお二方にお会いしてから、 三十年近くが経とうとしています。 はたちそこそこの自分が、 30歳、60歳、年長の賢者から授けられた智慧や思索や、 その方法や態度、、 そうした与えて頂いたものを、 現在のわたしは一体どのようにしたら良いのだろう…と、 最近、 ふと思っては不甲斐なく感じるばかり。。 自分はあまりに幸せだったかもしれない、、 だけど、 その恩恵を多くの人に伝えられるほど 自分が成長したとはぜんぜん思えない、、

、、闘病後の自分にそれだけの力量がない、というのも 言い訳ではありますが…


 ***

ただ、、  これだけは、、

… 何かの愛好会とか、 趣味の会とか、 同人サークルとか、、 
最近は、 そういう集まりに参加しても、 批評されたり、 厳しい意見を言われたりすると、 「怖いから」と 出席しなくなってしまう若い方も多いそうです。 それはとても勿体無いこと。。 語り合って (批判されても、否定されても)、 また時が過ぎて、、 何カ月ぶりかでもいいから、 或は手紙でもいいから、 今どんなことを考え、 どんな日々を送っているかを伝え合って、、 そしてまた語り合う日が来る、、

出来れば同世代ではない、 まったく違う時代を生きた経験を持つかたと… そういう関係が築けたら良いですね。





遠い夏のような日々、、



思い出しては…

また背筋を伸ばさなくては。  空を見て…