星のひとかけ

文学、音楽、アート、、etc.
好きなもののこと すこしずつ…

内緒話。。。

2002-07-24 | …まつわる日もいろいろ
 男の子みたいで、まるで仔馬みたいで、
 お騒がせだったジョー。
 ジョーは大人になっても夢を忘れない。
 ずっと男の子が大好きで、たくさんのチルドレンに囲まれて、
 枕投げで飛んできた枕も投げ返すし、
 昔馴染みの背高ローリーはジョーに振られたけれど、
 今でも良き友人で、
 そんな彼の頭をジョーはそっと撫でたり・・
 反逆児さえもジョーにはいつしか心を開く。。
 そしてジョーは言葉を紡ぐ。
 子供達に道しるべとなる言葉を授ける。
 傷つき、衰え、虐げられてしまった天使を敬い、
 古き世の戦士たちの夢を愛して。

・・・ジョーにちょっと会いに行ってくるね。。。

孵卵器。

2002-07-22 | …まつわる日もいろいろ
街じゅうが、いえ、日本中が孵卵器に入れられて昼も夜も暖めつづけられてるみたい。
まるでひよこじゃなくて、ニワトリを先に生ませようとでもしてるみたいな、容赦のない暖めようだね。。。
なんてワケわかんない事言ってるのは暑さのせいじゃなくて、いろんなものを見てしまったせいさ。

時間は巡りめぐって30年前の手品の種明かしをしにやってくる。
こっちはとうに忘れたフリしてる。ぜんぜん忘れてない、、のにね。
今、という時間が何百倍、何千倍もの長さになって(だけど止まらず)、
雨を待ってるかたつむりみたいな自分に、しょーがねーなーってほんのちょっと寝たフリしてくれたらいいな。

でもね、夏は寝たフリはしてくれない。
蝉たちはキミの頭を叩き割ろうと待ち構えているし、
太陽は肌をつきぬけて、直接胸を焦がすみたいにヒートアップする。
あとは裸足になって踊れ、って??

嬉しかった事。

2002-07-18 | 文学にまつわるあれこれ(詩人の海)
 ボリス・パステルナークという、スターリン時代のソヴィエトを経て'60年に亡くなった詩人のことを教えていただきました。以下、『パステルナーク詩集』より。

   自意識がひたすら内部に向かうときに人間は自壊する―というのがパステルナーク
   の重要な命題だったと思う。(中略)自意識を自然に向けて、そこから贈物をもら
   う。意識はいわば言葉であるが、これは病むものであって、これを癒す生命エネル
   ギーは自然からくる。・・(解説・工藤正広)

 詩は、何年もかかって自分と対話していくように思いますので、パステルナークの詩を理解するにはまだ全然至りませんが、この部分にとても惹かれて、これから時間をかけて読んでいきたいと思っているところです。

 ・・そう、言葉は病むことに怯えません。私はむしろ、力を持って病むこと、に文学の意義を感じたりします。下で、小説の自然描写にすこし触れましたが、今は人間の内へ内へと関心が注がれる時代。そこで描かれる狂気や異常心理は、力を持って病むこと、とはまた違うような。。だから先のパステルナークの命題に頷くのです。

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 ポーの詩をロックミュージシャン達が朗読したCD,廃盤と言われて諦めていたのですが、どうやら手に入りそう。嬉しい!この前はアレン・ギンズバーグ自身のCDを見つけてきました。イエイツ先生のものも見つかりそうだし、集まったらポエトリーリーディングCD特集でも考えてみようかな。
 ・・暑さもつづきそうですし、ちゃんと大人しくします。皆さんもお気をつけて。

久しぶりにボリス・ヴィアンを読んだ今日。。

2002-07-10 | 文学にまつわるあれこれ(ほんの話)
 人間の体がコキンコキンの鉱物だったら気圧の影響なんて受けないのでしょうけど、この台風の通過で具合が悪かった方は多いのではないでしょうか? 人間も自然の一部ですよね、気圧でも、お月様でも、ちゃんと影響されてしまいます、野生なんだもの、と自分を慰めてみる。。

 すこし前のこと、、「イギリス人の患者」をとつぜん開いてほんの数行読んだだけで、不覚にも泣いてしまいました。心の危うさ、それがひ弱さと違って零れ落ちる寸前の水滴のようになっている時、余りに美しいものに出会うとどうにも仕様がなくなってしまいます。咽の下の窪みが好きな男と、その男を傷だらけの包帯まみれにしてしまう女。。今となってはどの頁から読んでもいい、イマジネーションによる類稀な言葉の世界。
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 しばらく前あたりから、私の部屋は60年代と化してしまって、アシッドフォーク(ロック)というのでしょうか?リコーダーやバイオリンやアコーディオンがとても新鮮。ティム・バックリーや、シド・バレットや、、、
 でもこのバンドは60年代じゃないのです、ゴーキーズ・ザイゴティック・ミンチ。97年のなのに3まい5百円で投売りされてしまっていたなんてヒドイじゃないか~。こんなに素敵なのに。

昨夜はお星様に出会えましたか?

2002-07-08 | LIVEにまつわるあれこれ
 昨日は試験の後、知人を通じてのお誘いでピアノリサイタルに行ってきました。現代ロシアの作曲家カプースチンという人のピアノソナタ第9番が、世界初レコーディングで先頃発売されたそうですが、これを記念しての演奏者ルデンコのリサイタル。

 カプースチンの曲はもちろん初めて聴きましたが、フリージャズのように即興的で、どうやったらこのリズムを記憶できるのかしら、と不思議になるような曲でしたけど、聞いていてとても気持ちのいいものでした。音には、風景も気温も込めることが出来ますね。
 一緒に演奏したラフマニノフ、チャイコフスキーも含め、まさにロシアだな、というか、永久凍土を思わせる緊張感と果てしなさというか・・ホールを出れば熱帯夜のアジアモンスーンの風が、肌にまとわりついてきて、ああここは東京だなと気づいたのですけど。。。
 
 昨日はCDを6枚も買ってしまいました(3まいで500円なんてスゴイのも)。それから読みたかった、チャボこと仲井戸麗市さんの本。。チャボさん大好きでソロも聴いたりしてきたのに、なんと、読んで初めてお誕生日を知りました。ジョン・レノンと同じ10月9日ですって。え?そうだったの?とちょっとびっくり。でもなんだか嬉しかったな。