星のひとかけ

文学、音楽、アート、、etc.
好きなもののこと すこしずつ…

11月のおわりに、、

2016-11-30 | …まつわる日もいろいろ
昨日、 久々のお友だちとのランチ&ショッピング。
、、 珈琲休憩しようとはいったお店に、 クリスマス仕様の赤いダッフルコートのbearちゃんがたくさんあるのを見て、 (きゃ~可愛いね! 欲しーー)と騒いでいたら、、

珈琲買って席に戻ってきたお友だちが、、 (はい、ももちゃん!)って・・・

なんか戻ってくるの遅いな~、と思っていたら さっきのくまちゃん買ってくれていたのでした。。 いいから自分のおうちに持っていきなよ~、、って言ったのだけど、、 クリスマスプレゼント、 貰っちゃいました。。 嬉しいーーー



またまた、 仲間入りです。 すごい溶け込んでる…(笑)
クリスマスオーナメント、、 いっぱいいっぱい街に溢れていますが、 ほんとに見てるとみんな欲しくなってしまって困ります。。。 でも幸せな気持ちになれるから、 大好き。

明日からは、、 アドヴェントカレンダーの窓をひとつずつ開けて、、 朝の珈琲タイムのときにチョコをひとつずつ頂くの・・・嬉し!

 ***

昨日の朝は、、 天使の梯子がよく見えました。



、、 お友だちの欲しかったワンピースもニットも、 すぐに思ったものが見つかって (今日はラッキーデーね!)と喜んだのも、、 私が嬉しいクリスマスプレゼントを貰えたのも、、 エンジェルが来てくれたおかげかな・・・?


明日からは 今年最後の月。。 地球の自転が最大限に速まる月・・・!(笑

風邪ひかないように、、ね。


 ***

今のBGMは レヴォネッツの毎月1曲新曲シリーズ、、 the RAVE-SOUND-OF-THE-MONTH でした。
The Raveonettes - Fast Food (Official Lyric Video)


「燈台守」 ヘンルィク・シェンキェヴィチ

2016-11-25 | 文学にまつわるあれこれ(ほんの話)
ことしの マイ・キーワードのひとつが… 「灯台」、、 というのは前にちらっと書きました。 、、今年、だけではないのかも、、 数年前から頭の中にそっとひそんでいました、、 「灯台」へのあこがれ。。

これまでに、 灯台が出てくる小説のことを3つ 書きましたね。
 『灯台守の話』 >>
『冬の灯台が語るとき』 >>
「燈台」 『ベイツ短篇集』より >>


「灯台」って、、 「灯台守」という言葉から感じる、 日本人の私としてのイメージは、、 気象とか、 海上交通とかの、 公的な任務の為に 最果ての地で昼も夜も、 一年中休むことなく 任務をまっとうしている、 そういうイメージ。 万葉集の「防人の歌」ではないけれど、 そういうとても大変だけれども尊い、 「職務」としてのイメージしか持っていなかったのです。。

それが ふっと別の見方になったのが、 上記の ジャネット・ウィンターソンの『灯台守の話』を読んでから・・・  灯台守の老人が、 身寄りのなくなった女の子をひきとって一緒に暮らす物語、、 どこか おとぎ話のように始まる これファンタジーなのかしら、、と思わせる話、、、

それで、 これまで「任官」という堅い職務のイメージしか持っていなかった「灯台守」または「灯台で暮らす人」、、が、 ふわっと私の中で膨らんでしまったのでした。

、、その後に 「灯台」の出てくる話を読みたいと検索して辿りついたのが こちら↓



今日は、、 左側の 『世界短編名作選 東欧編』からの話です。。 この本の短編は、 ほんとうに いろいろ忘れられないものばかりなのですが、、 前にひとつの作品について 書きましたね↓
ドゥミトル・ラドゥ・ポペスク作 『砂漠の下の海』>>

 ***

さて、、 「燈台守」 ヘンルィク・シェンキェヴィチ作 の話に移りましょう。

シェンキェヴィチはポーランドの作家、 叙事詩の功績によってノーベル文学賞を受賞した作家だそうです(知りませんでした・汗)、、 『クオ・ヴァディス』が代表作、、(こちらは題名だけは…) 
Wikiはこちら>>

でも、、 「燈台守」の舞台は ポーランドではありません。 「パナマからほど遠くないアスピンウォール、、 中米のパナマ運河の入り口のようです。

そこの燈台守に急な欠員ができてしまい、 パナマ駐在アメリカ合衆国領事は 「後任は十二時間以内にどうしても見つける必要があった」のですが、、 

「燈台守は囚人とほとんど変るところがない」
「昼間は、気圧計の示度にしたがって、いろいろな色の旗をかかげて合図を送り、夕方になると明かりを入れる」
「一口に言ってそれは修道士の生活、いや修道士以上の、隠者の生活でさえあった」

、、そんなお仕事であるから、、 「ぐうたらな南方の人間に向いた職業ではなかった」、、と ちょっと 語弊のある(笑)書き方もしています。

、、その緊急事態に 運よくやってきた男、、 70歳以上に見えたとはいえ 「矍鑠(かくしゃく)として、背筋をまっすぐにのばし」、、 その老人は こう言いました。

「わたしはポーランド人であります」
「これまで何をしておられたんだね?」
「あちこち歩きまわっておりました」
「燈台守というのは、ひとつところにじっとしているのが好きでなくてはつとまらんが」
「わたしもいいかげんに体を休めたいと思っておりまして」

、、中略、、

「ずいぶんいろんな職業に就かれたと見えるね?」
「知らないのはじっくり腰を落ちつける仕事だけでございました」

、、こんなやりとりのあと、、 この老人は、 突然、、

「わたしはくたくたに疲れ、なにがなんだかさっぱりわかりません。おわかりのように、いろんな目に会ってまいりまして。 ここみたいな場所が、いちばんあこがれたところなのでございます。もう年もとっていて、安らぎがほしいのです!・・・」 、、このあと11行にわたって、 この候補者は懇願を続けました。 そして、採用されたのです。

、、、 これは冒頭の2~3ページの出来事ですが、、 ここまでなら、 ある意味、 領事館が任命した 「公的な任務」であり、 気象や船の航行のための仕事をする、、という 今までどおりの 「燈台守」としてのお仕事と同様のように思えます。。 ちょっとだけ異なるのは、、 このように、 生涯を放浪して暮らした なんだか「世捨て人」のような老人が、 ここの「燈台守」になった、ということ。。。

、、この老人は、 期待どおりに きちんと仕事をつづけていきます。 日用品や食料は、 週に一度の舟がはこんできます。 

老人はこれまでの自分の流浪(さすらい)の人生をふりかえりつつ、、 燈台守としての規則正しい仕事を毎日変らずつづけ、、 そして時が経ち、、 いまでは、、 日々 海と、 空と、 浜と、 鳥と、 月と、 時おり航行する船と、、  そしてたまには 見張り用の望遠鏡で 遠くのパナマの森を眺めるだけの、、 その孤独な生活にひたり、、

「もはやこれ以上望むものは何もなかった」

、、という やすらぎを感じるのでした。 

 ***

、、 しかし、、 ある日、、、 何かが起きるのです。

、、 それについては やはり書くのは控えましょうね、、。

放浪をつづけたこの老人の 「孤独」 「流浪」 「安らぎ」 そして人生の「終末」をむかえつつある 「想い」、、、


人には、、 「定住」を求める人と、、 「移動」を求めるノマド型の人と、、 そういう気質の違いがあるような、、 そんな気がしていました。。 わたしは (引越しは別として) 故郷と、 いまの都会と、 人生で二箇所にしか暮らしたことがないけれど、、 でも、 世界を放浪するバッグパッカー達と付き合っていた頃もあったし、、 旅も大好きだし、、 生涯を好きに暮らせる体力があるなら、 人生を「移動」しながら生きていくのもいいな、と 思ってる。。 死して屍拾うものなし、、 そんな人生でもかまわない、、と。。

でも、、

人間の ほんとうの 「根っこ」 って、、 何処にあるの・・・ かな。


 ***

上のフォト 右側の、 ポール・ギャリコ著 『スノー・グース』についてはまた。。。

有名な作品なので 書く必要もないかもしれないですけれど、、 私は初めて読みました。。 この美しい絵本で読むことができて、 よかったです。

それは またいずれ。。


、、 あたたかい週末を 、、

just you...

2016-11-21 | MUSICにまつわるあれこれ
日曜の午後、、

とつぜん Tom Verlaine が聴きたくなって、 2006年にトムが14年ぶりにリリースした(そして現在までの最新作) 「songs and other things」を聴いていました。




、、とつぜんトムを想い出したのは、 先日、 ジェフ・バックリーさんが50歳になるはずだった というお誕生日のツイートを目にしたからかもしれません。 まだたったの50歳になるところなのね… あれからもう20年近くが過ぎたというのに。。 これまでの長い年月と、 これからまだ先の年月を、 すばらしいシンガーとしてずっといられたことでしょうね、、、

、、そのことと加えて、 この秋 なぜか聴くのが OPETHとか、 先日のSixx: A.M.とか、 濃いギターのサウンドばかりが続いたので 耳が少し疲れたのかもしれません。

トムのギター、、 あぁ、、 このシングルコイルの音が心地良いわぁ・・・ 明らかにテレキャスかな、、と 思われる素の音や、、 リップスティックピックアップかな、、と 想像されるひゅんひゅん、と柔らかなトーンや ハーモニクス、、 一音一音はとてもシンプルだけれど、、 トムのフレージングと ギターとギターの音の重ね具合によって ほんとに唯一無二のサウンドになる。。。

それから、、 歌。
このアルバムは ギターも良いのだけれど、、 歌詞も とても良いんです。 、、 トムはこのとき 恋でもしていたのでしょうか。。。 いえ、、 永遠の恋をずっとしているのでしょうね、、 そういう人ですね、、 (←などとわかったような… いえ、でも聴き始めてもうすぐ40年ですから、、 古女房のつもりでいますから…)

what a great sound, snow coming down
the air turns blue, and then there's you.
just you

often I've remembered bright and ringing things
all involved, all resolved
with you, just you

      「blue light」


、、 韻を踏んだ詞のリズムも美しいし、、 こんなやさしくて けど直截な、ともいえる心情を語られると、、 今だにドキっとします。。  下北沢で目の前 1.5メートルくらいで歌われた2010年のことも 想い出します、、 トムも照れたようなお顔をしていたけど、、(笑

 ***

それはともかく、、
最近トムは何をしているのかしら、、と (例によって) 動画で動向を知る、、という・・・

今年もTelevision のツアーを 結構たくさん 北米・南米・欧州と、、(そういえば日本にもいらしていたのですよね、新年) 、、つづけていて、、 つい先月のライヴ映像があったので 見てみました・・・ らば、、

、、いきなり「マーキームーン」の冒頭でずっこけて、、 あ``--- みなきゃよかった、、 笑いながら始めるマーキームーンって、、、  もう・・・!!(笑) さっきのロマンティックな気分が・・・

、、 トムも大人になりました、、(もはや爺というべきか)、、 テレヴィジョンという、 もう今のオーディエンスには幻? 伝説? の存在となったバンドの姿を (そのままの形は有り得ないけれども) それでも 見に来ている多くの人はCDや 動画や (今の姿ではないものを)見て、 それがテレヴィジョンだから、 その再現を見に来ているわけで、 そのことを解った上で 「見せてあげる」、、ということに もう素直に肯定できるようになったんでしょうか。。 相方のジミー・リップの素晴らしいギターアシストのお陰、、とも言えるんですが 素直にバンドとして演奏できる楽しさも、 味わっているんでしょうか、、。  ドラムスのビリー・フィッカとの相性もとても良いし、、 もはやJAZZの呼吸に近いものがありますものね。。 
そんな演奏のまったり感も・・・、 にっこり笑って、 手を上げて挨拶して ステージを下がっていく姿も、、 まぁ それもいいよね、、と(40年後の私には) これは 達観なのか、な。。。


、、今は ライヴまるごと投稿、、なんてものもあるのですね、、(それが良いことかどうかはバンドが決めれば良いと思うけど…) 、、 アンコールの辺りだけ じっくり見てみると、 きっと面白いギターがいろいろ聴けるのかもしれません。。 テレヴィジョンとしてのライヴには (今度来日しても)たぶん行かないだろうと思うけど、、 トムのギターは、、 (同じままで弾くことは無い人ですからね、それでも) 新しいものを聴いていたいんだ~と思うのでした。。 

10年前に出たきりのソロワークも、、 新譜 出して欲しいなぁ。。。

ボブ爺のような、、 50年前の恋人たちの歌も、 貴方はきっと創れると思います(きっと創りたいんだとも おもいます)、、。 

貴方は詩人ですものね、、、

 
うたわなければ・・・

ダリ展 @国立新美術館

2016-11-13 | アートにまつわるあれこれ


昨日行くはずのところ、、 頭痛がひどくて、(お月さまのせい?) ならば、、と 今朝一番にお出かけ。 色づき始めた樹々の葉に 朝の日差しがやさしくて、、 こんな六本木ははじめて。。

美術館に着くと、もう入場待ちの列はできていて、、 でも 少し早めに入場開始してくださったので、 休日に行かれる方はそんなことも予想して行かれると良いかもしれません。

公式サイト>>

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大規模なダリ展は、 福島の諸橋近代美術館、 10年前の 上野の森美術館(そのときの日記>>)、 など見てきましたが、、 今回感じたのは、 ダリの作品としてすぐ想像される カマンベールチーズのようにとろけた時計、 燃えるキリン、 脚の長い象、 撞木杖の女性、 そしてガラの肖像、、 というお馴染みのテーマとちょっと違って、

まだ十代の少年時代の作品、 美術を学ぶ学生時代の作品、、 舞台美術や、本の挿画などの水彩やデッサン、、 晩年の ガラの晩餐シリーズのような、なんだかアンチンボルドをお皿に載せたみたいなみたいな 不思議な作品群や、、
今まであまり目にしなかった作品がみられてとても良かったです。

とりわけ 私が素敵に思ったのは、、 (ダリの作品はすべて色彩の透明感が美しいですけれども) 少年時代の故郷のカダケスの海や空が描かれている作品の、 その透明感、 光あふれる美しさ、、

16歳ごろに描いた、 窓辺のお祖母ちゃまを描いた作品、、 窓から見える青いカダケスの海、、 室内の蒼い光、、 ダリって ほんとうに繊細な優しさを持った、、 この海の光みたいに透明な心を持った人だったんだろうな、、と。。 少年期の傷つきやすい心を生涯かかえたままの人であったのは確かだろうけど、、 でも 透明な心ゆえに いつまでも胸の奥の小石が残ったままで・・・ 
この お祖母ちゃまの絵が見られただけで、 きょうは幸せ でした。。

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映像上映では、 ブニュエルの『アンダルシアの犬』、 ヒッチコックの『白い恐怖』、、 あと 驚いたのは ダリの有名な絵のモチーフ(砂漠や 女性や 変わった建造物)が 音楽とともに華麗に踊る、、、 (なぁに? これ・・・ ディズニーのファンタジアみたい!) 、、と思って見ていたら、、
ほんとうに ディズニーがダリに依頼して制作していたものだったのですね。 でも 完成せずに、、 2003年になって完成したものなんだそうです、、(CGも使ったんだと思います)  踊る女性のお顔が どうみてもディズニー顔(笑)だった点だけが・・・ ちょっと、、 でしたが、 ダリの世界が動き回るのは楽しかったな。。。

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ダリゆえに、 グッズもとても充実していたのですけど、、 やっぱり 図録! 2,900円。 作品解説もしっかりあって、 印刷技術もすばらしく、、 これは ぜったい損は無いと 嬉しく抱えて帰りました。。。 




あ、、このダリのお顔は 裏表紙ですね。。。
、、 帰りに買ってきた 無印お気に入りの バームクーヘン(きょうのリクエストはチョコバナナ…)と 珈琲で。。


、、いつか カダケスの海、、 見てみたいなぁ。。。

それは私には無理かもしれないけど、、 ダリの透きとおった色彩、、 美術館前の 晩秋のやさしい木漏れ日は いっぱい心をなぐさめてくれました。。 
明日は 68年ぶりのスーパームーン、、、 だけど お天気があまり良くないそうなので、 どうぞ 今宵の プレ・スーパームーンを眺めてみましょうね。。。