今年の干支は「癸巳」ですね。以下は関西師友協会編集長の松並孝雄氏の“新年の干支に思う・・・致知2月号”からの抜粋です。
まず干の「癸」という文字の字形は、器を樹てる台座の形を表し、説文の解には、はかるとあるように、台座の間隔をはかることで、上下・軽重・長短・大小などをはかる、という意味を持つ。物事には基準、標準があり万事に原則、法則があります。これを則・道といい、はかり、処理することを云い、公のために筋道を立て、これに則り思考行動することを癸の字は教えています。
次に支の「巳」は、動物の象形文字で蛇の形を表し、説文に「巳(はら)むなり、四月陽気に已に出で、陰気已に蔵まる。萬物見れて文章を成す、、ゆえに巳を蛇と為す象形」といい、今まで冬眠していた蛇が春の陽気に地上にはい出し、新たな生活に入るとの意で、因習的な生活から抜け出て、積極的弾力的に物事を推進して行くことを示しています。
そこで癸巳の千支では、基準、法則、原則に則り、筋道を立てて、思考、行動をして、障害や摩擦、抵抗にあっても因循姑息な行き方ではなく公を主体とし進取改革に取り組むことが求められます。