オゾン層を破壊するため国際条約で製造が禁止されたフロンの一種CFC11が、中国東部で2013年以降に大量に放出されているとの分析結果を国立環境研究所などの国際チームが5月23日、発表した。
過去に使われたものが製品から漏れ出るケースもあるが、中国東部では新たに製造、使用されている疑いが強いという。
研究所の斉藤主任研究員は「発生源が特定できたので、今後は中国での生産や使用方法といった実態を把握し、禁止するよう働き掛けていく必要がある」と話している。
CFC11はかつてエアコンの冷媒や、断熱材を作るのに必要な発泡剤として使われた。
オゾン層保護のためのモントリオール議定書に基づき、各国が2010年までに製造や使用をやめることが決まり、大気中の濃度は減少傾向だった。
だが米海洋大気局(NOAA)の分析で減少ペースが鈍っていることが判明し、東アジアからの新たな排出が原因と指摘されていた。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます