欧州連合(EU)の気象情報機関「コペルニクス気候変動サービス」は1月9日、2023年の世界平均気温が14・98度と、記録が残る1850年以降で最高だったと発表した。
産業革命前と同程度とされる1850~1900より平均より1・48度高く、気温上昇を1・5度に抑えるとする温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」の目標値に迫せまった。
昨年‥11月に2023年が観測史上最も暑い年になるとの見通しを示したが、実際の気温を基に世界平均気温の記録更新を発表したのは初めて。
コペルニクス気候変動サービスは、2023年の平均気温の上昇は4~12月の海面水温が記録的に高かったためだと説明。
大気中の温室効果ガス濃度が観測史上最高レベルに達したことや、南米ペルー沖の海面水温が上がる「エルニーニョ現象」が7月以降、強まり続けたことが海面水温の上昇を招いたと指摘した。
2023年はアジアや北米、欧州、アフリカが熱波に見舞われ、カナダやギリシヤで山火事が相次いだ。
平均気温は、これまで最も高かった2016年を0・17度上回った。
北半球が夏となる6~8月の平均気温は16・77度、秋となる9~11月は15・30度でいずれも史上最高。
7月の平均気温は16・95度で、単月の平均としても最高だった。
12月の平均気温は13・51度で、同月の平均としては最も高かった。
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