これほど見事な山茶花は、今まで見たことがない
すっくと天空に伸びた木に、満開の花
サッカー少年が夢みた中学校
将希くんの心は中学校で、元気に笑っている
母は将希に会いに行くという
一度も授業を聞けなかった担任が門で待っていた
入学式に行けなかった将希くん
入学式のその日、若い男性担任が、病院を訪れた
明日、中学校へ行くから、外出許可をとって!! ・・・と、高揚した声で母に言った
即座に大好きになった担任先生。
クラスメートに囲まれ赤い帽子の将希くんが笑っている
将希くんと一緒に、クラス全員で入学写真を撮ろうという話に、めずらしく赤い帽子を選んだという。日ごろ目だたないように地味な色を選ぶ将希くん。母が驚いて聞くと
だって、このほうが目立つじゃろ~・・・と、言ったと、母は笑って話す
満開のサザンカの前で、頬を伝う涙をぬぐいながら、穏やかに語る母。じっくりとより添う担任に優しい時間が流れ、母の深い悲しみが一瞬包み込まれる
時折小雪が舞うこの日
あの暑い8月25日から半年あまり・・・時は悲しみを解決してはくれない
将希くんは卒業するまで、うちの生徒ですからね・・・校長先生のことばが悲しみを癒す
母は二度しか行けなかった中学校を、将希くんの居場所に選んだ!
将希は、会ったその日から○先生(担任)が大好きになり、中学校が大好きになった。2度しか学校に行けなかったけど、校長先生にも担任の先生にも受け入れてもらい、生徒さんからもクラスメイトとして接してもらった。運動会には将希の席があり・・・将希の分まで頑張ると生徒たちが言いに来てくれた。本当に最後の学校が好きでよかった・・・
山茶花の一輪一輪が生徒たちの群集のようで・・・
冬の日差しを背にして、将希くんが友だちと一緒に、晴ればれと笑っているように見えた
きっと、命がある限り・・・
時は悲しみを解決してはくれない
2011.3.11
悲しみと苦しみを背負った人が、何十万人もいる
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