9月19日 かきつばた会
兼題は 「月」
① 満月や煩悩あまた照らしをり・・・きれいな満月なのに、どうして人間はこれに満足しないのだろう。満月をきれいだと思う もっとまだ見たい さらに見たい
十三夜 待宵 十五夜(中秋の名月) 十六夜 立待月 居待月 臥待月(寝待月) 更待月 と月を語る季語が8日間に渡って連なる
人間の欲とは 永遠に続くのだろうか。人間はこれで満足と、思わない動物なのだろうか。
かというわたし、仕事を終え 子育てを終え よわい七十 なぜ満足をしないのだろう。まだまだ やりたいことが 増え続ける。 この欲の矛先をどこにもっていったらいいのだろうか。
最高に満ちた月の光が わたしの隠し持っている強欲な煩悩を 照らし 暴き出していく。
② 円陣で昭和を唄ふ秋公園・・・先日50年前に歌を歌っていた仲間たちと再会し、平和公園の傍で懐かしい歌を唄った。
③ 夕暮れて無人の故郷白むくげ・・・実家が無人になって何年だろう~?ふと立ち寄った故郷の家。白いむくげの花が咲いていた。母の顔・父の顔・そして兄の顔。
①煩悩とは仏教的表現過ぎる。もっと素直に詠んでいいのではないか。
②昭和を唄うの表現はいい。秋公園という季語が合っているか否か。
③「夕暮れて」「無人」あまりにも寂しい。
などの 意見をいただきました。
手直し句
① 満月や捨てきれぬ欲照らしをり
② 円陣で昭和を唄ふ秋時雨
③ 白むくげ故郷の庭にひとり立つ
でもね・・・・・