湿った、そして風ゆく年を振り返ることも、来る年を思うこともなく、色んなものに追われて年が明けて行きました。昔、落語で、年末になるとくまさんの長家に借金取りが来てなんて話がありましたが、時は、思いも何も差し挟むこと無く、刻まれて行きます、私達はそれを、非情に早い、早い、遅い、ゆったりしている、とか適当に感じています。
現在の時の流れは、非情に早いのでしょう、瞬く間とよく言われますが、瞬きされる瞬間にも凄い勢いであらゆるものが流れ去り『ああっ』と声を上げる間もなく、人々の思いは、はるかかなたに飛び去って行くのでしょう、なんとか止め置きたいと鍵盤に向う人、カンバスに向う人、パソコンのキーボードに向う人、人は色んなものに向います。
後、何十年、何百年すると、いったいどんなスピードで私達の意識が伝達されて行くのか、それは私達にとってどういうことなのか考えます。一寸した間もゆとりも、もはや許されない世界が来るのでしょうか。
