対局日誌

ネット囲碁対局サイトでの、私の棋譜を記録していきます。
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新刊棋書情報「梶原流置碁必勝法」

2011-03-27 21:55:55 | 棋書
待望の「日本棋院アーカイブス」の第2弾が発売。

今回復刊となったのは梶原武雄先生による
「梶原の碁」シリーズの第5巻「梶原流置碁必勝法」。
構成は中山典之



こちらが元となっている本。

第1章 必勝梶原流 初級置碁
 九子の布石…3型
 七子の布石…4型
 実戦六子局 久保松勝喜代vs梶原武雄
コラム「梶原九段のプロ精神」
第2章 必勝梶原流 中級置碁
 五子の布石…4型
 実戦五子局 梶原武雄vs斎藤太孔弥
 四子の布石…3型
コラム「梶原語録」
第3章 必勝梶原流 中級置碁
 三子の布石…3型
 実戦三子局 梶原武雄vs中村昌夫
 二子の布石…3型
 実戦二子局 梶原武雄vs森崎松次

「八子局の布石」「六子局の布石」はそれぞれ、
「九子、七子と梶原にも区別がつかない」(をいをい)ということでなし。

前にも書いたが、この「梶原の碁」シリーズを
理解できるようになるという目標が、
一つの碁に取り組むモチベーションでもあるので感慨深い。

本書はその中でも九子から二子局までの置碁ということで、
より広いレベルの人向けに
古くならない内容ということでセレクトされたと思われる。
しかし九子にしても七子にしても、
「梶原プロが黒をもったらどう打つか」という視点から書いている。
九子なら100目、七子なら70目以上を勝つのを目指すような感じ。
そのため内容が高度で、あまり現実に多子局の黒を持つ人に棋力に
構想や筋が対応しておらず実際的でないと思う。

ただその分、有段者にも参考になる所が多いので、
昨今の置碁の甘い内容に満足いかない人には、
新鮮な興奮を与えそうだ。
置碁というよりどちらかというと、構想や石の関連性を説いた本。

また伝説の梶原&テンコレコンビの本という意味でも貴重だと思う。