対局日誌

ネット囲碁対局サイトでの、私の棋譜を記録していきます。
全くの初級者がどう成長していくか、見守ってください。

「アマの知らない布石」に重大誤植

2006-10-12 00:55:48 | 棋書
目を剥いた。
アマの知らない布石」(MYCOM:安倍吉輝著)中の、ある局面図が眼に入った時のことである。

「第3布石 変形中国流」の項の話。

P.27からP.32までの計10図では、左上の黒のシマリがこうなっている形で、解説が進む。

ところがP.33からP.36の計7図では、突如としてシマリが以下の方向になっているのだ!

最後のまとめ、55手までの全手順図もそう。
なんじゃあ、こりゃあ!
一瞬、配置を変えて考える解説が始まったのかと、読み返してしまった。

調べてみるとどうやら、最初の図のシマリが正しい模様。
石の方向からしてもそうだろう。

しかしネットで調べることの出来ない人は、絶対戸惑っているはず。
本だけではどちらが正しいか、判断のしようがない。

それに題材とされた対局を打った、メイエン先生とチクン先生対しても、とても失礼な行為だろう。
見方によってはメイエン先生と趙先生が、後者の図のような「変な(?)打ち方を、平気でしている」と公言しているともとれるから。
全然碁のストーリーが違う。

また同時に、こういういい加減な図を元にされた解説の質も、当然問われる。
どんなに良い本でも、これでは台無しだ。

もう既に修正がなされているかもしれないが、MYCOMは棋譜の誤植だけは、今後絶対ないようにしていただきたい。
今回のようなケースなら、まだ間違いだとすぐわかるけれど、本当に読者が分からないような微妙な誤植の場合、棋譜が後世に謝って伝えられてしまう危険もある。
それは少なくとも碁を芸術の一環と考えるならば、とても罪深い行為ではなかろうか?
大げさかも知れないが。

もっともこの話題が、既にネットに出回っているかと検索してみたが、ヒットしなかった。
やっぱり囲碁棋書は売れず、読まれていないんでしょうね…(涙)。