▽WBC世界スーパーフェザー級タイトルマッチ12回戦 ▽WBC世界フェザー級王座決定戦12回戦
○同級2位・粟生隆寛(判定 3―0)王者・ビタリ・タイベルト(ドイツ)●
挑戦者で同級2位の粟生隆寛(帝拳)がチャンピオンのビタリ・タイベルト(ドイツ)を3―0の判定で破り、WBCフェザー級に続く2階級制覇を達成した。
粟生は3回にタイベルトからプロ転向後初のダウンを奪い有利に試合を進めた。ダウンを奪った直後もKOのチャンスはあったが、敢えてラッシュせず逆に4回には王者の反撃にあった。それでも終始手数を出し、有効なパンチを繰り出していた粟生が3-0の判定で勝利し2階級制覇を達成した。タイベルトはダウン後は動きに精彩を欠き、パンチも上体だけで打つので粟生にダメージを与えることは出来ず、ドイツ初の中量級王者は2度目の防衛に失敗した。
粟生隆寛
「(ダウンを奪った3回のカウンターは)手応えはあった。9、10回くらいから大丈夫かなと思った。強いチャンピオンになりたい」
ビタリ・タイベルト
「粟生はすごく強かった。2回に右手を痛めて本来のパンチが打てなかった。粟生は前に出る圧力があり、勝ちたいという気持ちも強かった」
○同級2位・長谷川穂積(判定 3―0)同級1位・ファン・カルロス・ブルゴス(メキシコ)●
前WBC世界バンタム級王者の長谷川穂積(真正)が、日本人初の“飛び級”で、2階級制覇の偉業を成し遂げた。長身でリーチでも長谷川を上回る体格で不敗の同級1位ファン・カルロス・ブルゴス(メキシコ)と真っ向から打ち合いを挑み、左強打を再三打ち込み、3-0の判定で打撃戦を制した。
7回にはブルゴスのパンチを浴びて一瞬ぐらつくものの持ちこたえた。更に、8回には偶然のバッティングで右まぶたから出血した。しかし、序盤からブルゴスをスピードで圧倒しボディに効果的にパンチを繰り出したことでスタミナを失わせていく。終盤、ブルゴスも顔が腫れ視界が悪くなる。結局、サウスポー初対戦で力を発揮出来なかったブルゴスを3-0の判定で破り、飛び級で2階級制覇を果たした。
長谷川穂積
「とても褒められた内容ではないが、きょうは勝てばよかった。不利と言われていたからプレッシャーはあった。フェザー級はなかなか倒れない。分かったことを次に生かしたい」
ファン・カルロス・ブルゴス
「素晴らしい偉大なボクサーと闘えて誇りに思う。わたしはまだ若く未来があるので、もっとハードな練習をして、前に進みたい」
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