kintyre's Diary 新館

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映画『アンコール!!』を観て

2013-07-06 15:17:18 | 映画・ミュージカル、音楽題材

13-57.アンコール
■原題:Song For Marion
■製作年、国:2012年、イギリス・ドイツ
■上映時間:93分
■観賞日:7月6日、TOHOシネマズシャンテ
■料金:1,800円



□監督・脚本:ポール・アンドリュー・ウィリアムズ
□主題歌:セリーヌ・ディオン
◆テレンス・スタンプ
◆ヴァネッサ・レッドグレイヴ
◆ジェマ・アータートン
◆クリストファー・エクルストン
【ストーリー&感想】
ロンドン。無口で気難しいアーサーは隣近所でも有名なガンコ者で、息子との関係もギクシャクしていた。唯一、笑顔を見せるのは、最愛の妻マリオンに対してだけ。病弱だが陽気なマリオンの趣味は、ロックやポップに挑戦するちょっと変わった合唱団“年金ズ”(OAPZ)で歌うこと。
そんな“年金ズ”にある日、国際コンクールのオーディションに出場するチャンスが巡ってくる。喜ぶマリオンだったが、なんとガン再発の告知が……。
練習に行けないマリオンのたっての頼みで、妻の代わりに渋々合唱団の門を叩くアーサー。美人なのに恋愛ベタな音楽教師エリザベスや、個性派だらけの仲間との出会いは、アーサーの毎日を思いもよらない方向へ導いてゆく。間近に迫るコンクール。マリオンがアーサーに伝えたかったこととは……?そして、自分の殻に閉じこもっていた72歳のアーサーを待ち受ける新たな人生のステージとは……?

この映画、陽気だが癌の再発に注意しながらも人生を楽しんでいる妻マリオンと堅物の夫アーサー、そして意志の疎通が出来ていない一人息子との関係を、「音楽」を通して描いている。
アーサーは見かけも性格も妻以外には笑顔を見せず、近所に住む自動車修理工を営む息子が訪ねて来ても会話は殆ど無い。マリオンは夫とは正反対の社交的な性格で、車椅子生活ながら合唱団の練習に参加するのが何よりの楽しみ。合唱の曲もロックのヒット曲をアレンジしたもので、合唱団は学校の音楽教師でもあるエリザベスが老人たちの先生でもある。だが、この先生、美人なのに恋愛下手で若い男性との付き合いが下手なのがミソ。
この4人がはストーリーの中心で進み、途中でマリオンに癌の再発が宣告され余命も僅かとなる。そのマリオン、発表会で「True Colors」(シンディ・ローパーの名曲!!)を独唱し大喝采を浴びるのを、夫アーサーは遠くから眺めている。まるでマリオンが夫アーサーへの生前最後のメッセージ(素顔の貴方が大好き、そして何時も輝いていると訴えかける歌詞はこのシーンにピッタリ)をこの曲に託したようで、マリオンはやがて亡くなる。

残されたアーサーと一人息子の二人、だが、口下手のアーサーは息子との仲直りのきっかけが掴めずお互い意地の張り合いで気まずい空気だけが漂う。
合唱団のたっての願いでアーサーは亡き妻の代わりに参加し、最初は戸惑いを隠せないが、徐々に練習にも馴れて来ていよいよ大舞台での発表会のステージに立つ日がやってきた。ここのシーンは予告編でも観ることが出来るが、孫に励まされてビリー・ジョエルの「Lullabye」(Goodnight My Angel)を歌って終わる。
アレ程までに合唱団に加わるのを躊躇っていたアーサー、亡き妻が自分が先に夫よりあの世へ旅立つ事を心配して生前に仕掛けた?シナリオ通りになって、あの世から微笑みながらアーサーと一人息子を見守っていることでしょう。

いや~、この映画、音楽がストーリーの進行と重なり、そして重要なシーンでのテレンス・スタンプとヴァネッサ・レッドグレイヴの独唱が聴けて良かったです。しかも、主題歌がセリーヌ・ディオンとは憎いばかりの選曲でした。

今年のマイ・ベスト10候補かも。感動しました!!!



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