「基本指圧」に憧れて ― 村岡曜子のブログ

我が国固有の指圧を広く浸透させ、社会の保健と福祉の増進に寄与したい。

臨月の逆子の治療に挑戦、2回の不思議な動きを感じる

2020年02月21日 | 指圧の活動

 2月7日朝、妊娠6か月の患者さんから電話で相談がきました。同じく妊娠中のお友達のことでした。逆子(さかご)が治らなくて、この21日に帝王切開をすることが決まったが、何とかなりませんかというのです。
 「えー、もう時間がない」。私の予定はいっぱいで、気持ちは焦るのですがどうにもなりません。とりあえずキャンセルが出たら連絡しますと伝えしました。ところが驚くことに、以前から入っていた予約に午後になってキャンセルがでました。凄いタイミングです!
 「この親子との何かの縁かしら」
 すぐに連絡がつき、午後4時に来院が決まりました。時計の針の動きが気になります。凄くドラマチックだと思いました。

 ただ、この胎児はすでに妊娠36週に入っています。「臨月」なのです。今まで多くの逆子を治してきました。しかしこれまで経験したのは、8か月まででした。臨月と聞いて正直、戸惑いました。母体の腹部内は胎児でいっぱい! 物理的には動かす隙間があると思えないのです。
 私は胎児に、ちゃんとした位置に戻って元気に生まれてね、と声をかけながら治療を始めました。しばらくしてお母さんと話す途中、腹部内に「隙間」を感じました。同時に胎児の動きが変わりました。大きな不思議な動きを2回感じたことで、もしかしたらこのきつい隙間で姿勢を正してくれたのかと感じました。この動きで、もしかしたらやる価値があるかもしれないと思いました。

 圧し始めの妊婦の腹部の形は、決していいとは言えません。反対にそのぶん改善の余地があるはず! とそこに賭けたいと思いました。
 「ここまで圧してダメならしょうがない」
 治療を終えて、久しぶりの達成感です。圧した後、妊婦の腹部の形はたいへんきれいになりました。「何かとても楽」というのがお母さんの感想です。
 この治療の後、毎朝目が覚めると「あの赤ちゃんどうしてるかな」と気になっています。今、祈る気持ちで安産の報告を待っています。

 

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