本当に久しぶりの投稿です。
実は今回、私の40余年の指圧人生を凝縮した思いで取り組んでいたDVD、「指圧の教科書 ―基本指圧― 」がやっと完成しました。この制作はおよそ3年前から企画していたものです。直接撮影を始めたのは、ドキュメンタリー映画を撮っている常田高志監督にお会いしたのが始まりです。
2017年2月18日、山梨大学医学部キャンパス大講堂で開催された「第4回山梨ダウン症フォーラム」の講演に招かれて、「子供のお腹を圧す」ことを映像化し、当日、参加した皆さんに見せることになりました。
これを撮ってくださったのが常田高志監督でした。それが縁で今回のDVD作成という流れになったのです。
鈴木先生は浪越徳治郎先生の技術をみごとに継承された方で、指圧における私の師匠です。先生の賛同も得て、基本指圧の全てを映像化するために、私の治療院2階で常田監督にお願いして撮影しました。撮影は、皆さんの都合のいい日と決め、3月から8月まで5回行いました。
鈴木先生は、熱心に出演・指導をしてくださいました。
ところが2年前の8月13日、すでに先生の最後の撮影から9日経っていましたが、先生が急逝されてしまったのです。お会いするごとに痩せ方が異常に進む先生に、私をはじめ周囲の人が病院へ行くことを強く勧めたのですが、いっこうに聞き入れてくれません。
この朝、やっと私が付き添って病院へ行くことになっていたのです。先生のお弟子さんのSさんも同行することになって、3人で病院の最寄り駅で待ち合わせました。
だが案じた通り、待てども先生は現れません。電話もつながらない。やむなくSさんを駅に残し、先生がおられるはずの江戸川橋指圧センターに向かいました。
指圧センターはこの日お休みです。中へ入っても先生の姿がありません。控室を覗いた私は、心臓が止まるほど驚きました。先生はおられるのですが、すでに息がないのです。さっそく119番とSさんに電話しました。
私が第一発見者です。電話で救急車が到着するまで心臓マッサージをするように言われ、震える手で必死に行ったことを憶えています。その時は、今思っても経験したことがないほど動転していたのですが、気持ちと裏腹に「こんな時はしっかりしなければ」と、冷静な自分を不思議に感じながら対処しました。
この日は、経験のないほど長い長い一日になりました。
ブログも一周忌が終われば再開しようと思っていたのですが、喪失感が強く、書く気になれませんでした。
年号も令和になり「指圧の教科書 ―基本指圧―」のDVDもでき上がったので、これをきっかけに、またブログを書きたいと思います。よろしくお願いします。
先生が亡くなられてまた暑い夏、三周忌が巡ってきました。思えば早かったのか、遅いのか、時間の経過がわからない日々です。これから少しずつブログも投稿していきたいと思っています。よろしくお願いします。