爺の社会科見学

年金生活12年目に突入。好きな地理と写真を生かした、一味違ったブログを目指して。

吉宗が植えた桜の飛鳥山~古河庭園を巡る散歩

2017-04-06 17:44:43 | 日記
昨日、東京の桜が満開宣言され楽しみな「退職者の会」日帰り散歩である。
東武スカイツリーライン、常磐線、京浜東北線と飛鳥山公園のある王子駅に到着、ホームから見える公園というのはなかなか無いと思う。

明治6年に日本で最初に指定された公園の一つ。公園内には飛鳥山博物館、紙の博物館、渋沢史料館の文化施設、子どもの遊戯施設もあり公園としては充実している。飛鳥山を桜の名所にしたのは徳川将軍吉宗で、享保の改革の一つの施策で、行楽の地とするため桜の名所とした。財政再建での倹約令、増税、また当時は、火事等が多く政情不安対策の面もあったのでしょ、江戸時代には飛鳥山の他に浅草、御殿山に設けた。吉宗の改革が今なお平成の時代にも生きているように思えます。



飛鳥山公園を出て「名主の滝公園」向かう、位置的には王子駅から東十条駅の中間あたりでしょうか、江戸時代の王子村名主・畑野孫八の邸宅後で公園の名前はこれから付けられた。王子周辺は滝が多かったようで、昔は「王子七滝」と呼ばれていて、残っているのは名主の滝のみとなっている。所有が何人かの手に渡り戦災で消失し東京都の公園から北区に移管され現在にいたっている。回遊式の庭園で現在は地下水をポンプにて汲み上げているが訪れた時は4つの滝の内2つのみ流れ落ちていた。当時の庭園とは変わっているだろうが、名主の財力と権限がいかに大きいか驚かされる。



王子稲荷神社付近で昼食を済ませて神社参道の坂道を上がる、相当勾配があり我々がダラダラと上がっていると後ろから中年女性が自転車でスイスイと上がってくる、思わず皆「エー」と顔を見合わせたが「電動自転車です!」と、納得、ここの住民は電動自転車が多いような感じがする。
王子稲荷神社は、関東稲荷社の総社という格式を持ち、かつては境内に狐が住んでいた。落語にもなっているが王子稲荷には、「狐伝説」があり大晦日に稲荷の使いである狐が身支度を整えて初詣に訪れるという言い伝えが残る。12月31日に「王子 狐の行列」として装束稲荷から王子稲荷神社まで「かかり火年越し」の行事が行われている。



王子稲荷神社から熊野信仰の拠点でもある「王子神社」に。境内には「関神社」があり、全国でも珍しい「髪」の神様で、理容・美容の上達に神徳があると言われる、「髪の祖神」の立て札があったので、薄毛に悩む高齢者は思わず参拝をしたが、従事者の技能の上達でした・・・


王子神社の脇の小道を下った所が、「音無親水公園」である。桜が見事で入学式の親子だろうか橋の上で記念写真を撮っていた。石神井川の旧流路(昭和30年代の河川改修で変更)に整備された公園で北区付近で音無川と呼ばれ古くから景勝地として知られていました。ミニ渓谷的で涼しげな純和風公園です。


音無親水公園を出て旧古河庭園方面に向かう。本郷通を歩いていると「一里塚」表示がみえ、道路の中央部分に土盛りをし木が植えられている塚があった。江戸時代に一里塚の建設指示があり、街道に建設されたが、明治時代以降は、都電、車などの交通事情から撤去され都内では初めて見た。
「一里塚」の近くに「七社神社」の石の鳥居があった、参道を行くとこじんまりした神社が見えてくる。七柱の神様を祀っているため七社神社と付けられた。神楽殿、神明宮など
綺麗な神社である、「歯固めの石」、願掛公孫樹、旧男爵古河家寄進の「孔子孟子像」など珍しいものもある。



旧古河庭園は、バラで有名な庭園であるが、邸宅と庭園の調和がどの季節に訪ねても素晴らしい。訪れたのは2度目であるが、台地にあるシックな建物、中ほどの洋風庭園、低地の池など回遊式庭園で上手く武蔵野の地形を利用し、大正初期の庭園では貴重な庭園である。


旧古河庭園からJR上中里駅に向かう途中、平塚神社に立ち寄る源義家、義綱、義光が祀られ神社である。入口に和菓子屋さんがあり、「浅見光彦シリーズ」「おかしな刑事」などに登場する有名な和菓子屋さんとの事である、全国の浅見光彦ファンが訪れるそうです、当日、残念ながらお休みの日でした。


良い天気に恵まれ、江戸から続くお花見スポットを満喫する今日の散歩でした。

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