爺の社会科見学

年金生活12年目に突入。好きな地理と写真を生かした、一味違ったブログを目指して。

向島の寺社を巡る散歩

2022-05-02 13:06:58 | 日記

「退職者の会」の日帰り散歩も久しぶりの参加である。
向島については前にも訪れたことがあるので、そちらのブログも参考にしてほしい。「向島百花園・長命寺・三囲神社を散策 2017.10.18」「堀切菖蒲園から向島百花園を散策 2014.6.21」
東向島駅から向島百花園に向かうが今日も天気にはめぐまれない、晴れた日に訪れた事がない。知人は、「百花園はいつ行っても良い」と言っていたが、都内ではこんなに種類の花は見られない。江戸の町人文化が栄えた文化・文政期(1804~1830)に、骨董商の佐原鞠塢(さわらきくう)が文人たちの協力を得て開いた庭園だそうで、開園当初から名高い早春の梅、春・秋の七草などを中心とした草花がみられる。その他、文人たちの足跡を刻む石碑などもあり、さまざまな景色を楽しめる。

百花園の近くにある神社が「白鬚神社」である。近江の白鬚神社の分霊をまつる、主祭神は猿田彦大神。交通安全や方位除の神として信仰されている。社名から祭神はヒゲを生やした老人だろうと江戸時代に隅田川七福神の寿老神とされた。祭神が神様なので寿老「人」ではなく寿老「神」なそうです。なお、「隅田川七福神巡り」は、江戸時代の文化年間に始められ200年続く歴史があり、最古の七福神めぐりの場所の一つとのことです。

白鬚神社から墨堤通りを歩くと隅田公園内に「隅田公園少年野球場」があった、日本で最初の少年野球場で王貞治もこの野球場で育ったようです。

  
「墨堤通り」から「見番通り」に入った所のお寺が、「弘福寺」である。
山門から本堂まで立派なお寺である。本尊は釈迦如来、積田川七福神のうち布袋尊を祀る。江戸時代前期(1673)に開山。境内の祠には爺像と婆像からなる「咳の爺婆尊」が祀られており、風邪やインフルエンザ予防に御利益があるそうです。制作した江戸時代の禅僧の名が「風外(ふうがい)」で「風(邪)の外」に通じるとし、風邪除けに御利益があると信じられているようです。


弘福寺の隣のお寺が、「長命寺桜もち」で「長命寺」であるが、この辺は「桜もち」と「言問団子」で有名な和菓子店が2軒ある。(言問団子のお店は当日お休みでした)「長命寺の桜もち」(山本や)、桜餅の元祖でもある。


長命寺は、「山本や」の裏手にあります。境内に井戸がありましたが、将軍家光が鷹狩の際に腹痛に見舞われた時に、薬をこの井戸水で飲んだところ痛みが快癒。家光は、その水を長命水と名付けたが、これが寺名の由来である。境内の石碑のなかに女優。歌手である「木の実ナナ」の小さな碑がありました、彼女は、ここ向島の生まれで長命寺に縁があるのでしょう、碑には「風のように踊り 花のように恋し 水のように流れる」と刻まれていました、ミュージカル女優らしい碑でした。

昼食については、幹事Mさんが予約してくれた「向島七福 すずめの御宿」に。黒塀が囲む蕎麦屋さんへ、向島の江戸の佇まいを残した趣のあるお店です。そば粉、食材へのこだわり、アルコール類も充実しています。

昼食後は、見番道りに戻り三囲神社へ。何度か訪れたことがあるが三越百貨店と関係ある神社であり、三井家・三越百貨店に関連する物が境内にある。

※ライオン像は、三越の旧池袋店から移した。

※〇に越は、三越の商標。客に出す茶の湯を沸かす銅壷(どうこ)の台石に彫られ〇に三越の範形といわれる。

 三角石鳥居は、三井邸より移す。

次の神社は、隅田公園内にある牛嶋神社。貞観年間(859~879)に創建されたと言われてます。境内には「撫牛」と呼ばれる牛の像がり、自分の体の悪い所と同じ部分を撫でると病気が治ると言い伝えられている。本殿前の鳥居は三ッ鳥居と呼ばれる珍しい鳥居である。神社には、葛飾北斎の大絵馬があったが関東大震災で消失し現在は写真が掲げられている。

隅田公園は、徳川吉宗が民衆にも花見が出来るようにと開放した地。都内屈指の桜の名所、夏には隅田川花火大会が行われる。


最後は、スカイツリー駅に近い屏風博物館である。博物館と言っても片岡屏風店の店内が博物館である、入口には「小さな博物館」(すみだ3M運動)とあった。「すみだ3M運動」とは、昭和60年(1985)にスタートした墨田区産業PRとイメージアップ、地域活性化を図る事業。「小さな博物館」は、先細りの日本の伝統産業を、製造・販売・技術の育成などの運動の一環である。大中小、現代風、からくり屏風などが展示されています。我家も屏風を飾れる部屋があるといいのだが・・・。

一時、小雨が降る散歩であった。向島は花柳界のイメージが強いが。向島など東京東部地域は、古くから陸地化し、古代の頃から村が生まれた地域で、江戸より古い創建年代の寺社が多くある。また、百花園や隅田川堤の桜並木など江戸の行楽地となりました。江戸随一の信仰と行楽の地となりました。古き時代の人々も寺社を巡り祖先を偲び、隅田川の流れ、花(桜)を鑑賞するのが庶民の生活の一部であり、楽しみでもあるのでしょう。

【その他のPhoto】

(百花園)

(三囲神社)

(牛嶋神社)

※スカイツリーは、路地からよく見える。

コメント
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