Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

今後十年のインターネット

2010-05-11 23:59:59 | Thinkings

 インターネットが普及しだしてからすでに10年以上。世の中はインターネットを中心に様々な面で変わりました。特にここ数年においては、ネットの使われ方も劇的に変化してきています。

 今後十年のインターネットというタイトルにしたものの、今回の主題は実の所サービスではありません。この変化が激しいネットの世界において、十年後を想像するというのは現実世界の60年後を想像するようなことで、中途半端な予想ではまずかすりもしないでしょう。特に、使われているサービスについてはなおさら。10年前はここまでSNSが大きな影響力を持ったり、一検索関連ベンチャーであったGoogleが巨大企業に成長するなんて思ってもみませんでした。

 そんな中でも一つだけ、確実に言えることがあります。それは、蓄積されるデータ量が天文学的に増えていくと言うこと。例えばこのブログにしてもそうですし、Twitterのつぶやきもですけれど、ユーザーの発信した情報が、その価値にかかわらず絶えず保存され、蓄積されていくのです。そして、今なお、天文学的な数のユーザーの天文学的な数のつぶやきやメールがサーバーのストレージに降り積もっているのです。

 今後はクラウドサービスがコンピューティングの中心になる、と言うならば、サーバーのストレージにはこれまで以上に余裕が必要だと言うことになります。そして、それがユーザーから預かっているデータである以上、うかつに整理することも出来ない訳ですから、二度と参照されないような無価値なデータ、さらに言えば届いたスパムですら今後何十年も蓄積されつづけるためにサーバーの容量を圧迫することになるのです。

 確かに、一見ムダと思えるような情報も、蓄積することによって新たな価値が見つかるかも知れません。しかし、今後10年は、如何にデータを整理していくかという大きな課題と戦うことになるのではないでしょうか。トラフィック上にあるデータをどう捌くか、と言う事も重要ですが、どのタイミングで過去のサービスのデータを廃棄するのか、と言う事も今後は同じくらい重要になってくると思います。
 つまり、ユーザーにとってもデータを残すか消去するかという判断を、何らかのタイミングでしなければならない時が来るかもしれないということ。過去ログであったり作成したドキュメントをどうバックアップしていくかというのは、クラウドの時代でも変わらないテーマであり続けるのではないでしょうかね。