ON THE ROAD

適当に音楽や映画などの趣味についてだらだら

『英雄は嘘がお好き』

2019-10-13 23:34:25 | 洋画
予告に見事につられて観たが、内容的には三流少女マンガみたいなベタな展開。しかしこれがおフランスの手にかかると一気に上品になるから映画って怖いね。

物語の展開はけっこうスピーディー。予告は何度も観ていたが、手紙の件はもっと引っ張るかと思っていたが、かなりサクサク。
屋敷に居座り続ける大尉と何とかして追い出したい(殺したい)主人公を観ていた『殺したいほどアイ・ラブ・ユー』という映画があったのを思い出した。笑えるシーンは意外と多く、私的には妹夫婦の変態っぷりがツボ。

90分ちょいという長さもそうだが、「軽さ」がとてもいい。ヨーロッパ映画嫌いの私でも楽しめる良質コメラブ映画であった。


『ジョーカー』

2019-10-13 22:46:44 | 洋画
う~ん、内容的には想像通りなのだけど、求めていたのはこれじゃないといった感じ。

悪役のバックボーンというのは非常に興味深い。アメコミを代表する悪役であるジョーカーがどのようにして誕生したかというのは、ファンじゃなくても気になる。物語的には非常に丁寧に描かれていて、ジョーカーとしてでなく一人の人間としての痛みも伝わってくる。バットマンとの因縁もわかるしね。ただ、年齢差はちゃんと考慮されているのかな。結構違和感があるけど。
今までバットマン=正義、ジョーカー=悪という図式が自然と成り立っていたが、今作を観てしまうと、他の作品を観てもまた違った目線で観てしまうだろう。

しかし、いかんせん重すぎる。ポップコーンムービーではないと思いつつもDCだしという矛盾が頭の中で思考がショートしてしまう感じ。『ダークナイト』も暗かったが、さらにヘビーにしてアクションも無くしているから観るのがきつかった。つまらないということは決してないのだけどね。

やたらホアキンの演技が持ち上げられているようだけど、バイアスかかってないか。ニコルソン、ヒース・レジャーという名優が演じているからジョーカーを演じた俳優=名優という方程式が自然と出来上がってしまっているような気がするけど。たしかにいい演技ではあったが、もっとファンタジックな怪しさを私は求める。リアルに演じればいいというわけではない。

とりあえず私の中ではアメコミとタクシー・ドライバーは混ぜてはいけない。しっかり棲み分けをしてほしい。

私以外も思うだろうが、もしこれがジョーカーの名を冠しないオリジナル映画だったらどのような評価になったことだろう。