ON THE ROAD

適当に音楽や映画などの趣味についてだらだら

新春興行 魅惑のシネマクラシックス Vol. 29

2019-01-05 00:30:50 | 洋画
『恐怖の報酬』
よくリメイクはオリジナルを超えられないというけど、個人的には先に観た方に思い入れがある。世間的にはこの映画に関してはオリジナルとリメイクでは半々かな。フリードキン版は先日観たばかりだが、私はリメイクの方が断然好きだ。

前半のダラダラはリメイクもこちらも変わらない。が、車が動き出してからは違うね。リメイクはジャングルだが、こちらは荒野が舞台。これだけでもかなり作品への印象が違う。でも、一番違うのは「狂気」だと思う。もちろん今作もニトロで狂っているのだけど、フリードキンの方が狂っているね。ニトロだけでなくジャングルという空間が不気味さや狂気をかきたてる。カーツ大佐だってジャングルにいるから不気味さが一層出ているもんな。

また、オリジナルは人間ドラマにウェイトを置いている。フリ版は次から次へと出てくるトラブルが、まるでゲームのようでアクション映画的な面白さがある。やっぱ一度あの吊り橋のシーンを観てしまったら荒野では物足りなさを感じでしまう。

しかし、あの投げやりなラストだけは何とかならなかったかな。あまりに適当すぎると思う。フリの方は含みを持たせる渋い終わり方だったのに。

なんかうまくまとめられなかったが、フリードキンはぶっ飛んでいるな。


『悪魔のような女』
ミステリー小説のような展開だが、原作があって『めまい』の原作者でもあるんだ。

謎が謎を呼ぶ展開とそれを魅せる演出は見事であった。どのような結末になるのかハラハラしたが、途中でオチが読めてしまった。いや、それでも面白いのだけどね。

妻を殺したいのはわかるが、あまりにまわりくどすぎる手口だと思う。ジュラル星人も真っ青だよ。絶対他にやり方あっただろう。
あと、探偵の存在が中途半端でモヤモヤ。

ツボは押さえているけど、ツメは甘い映画かな。