路隘庵日剰

中年や暮れ方近くの後方凡走

春近し声にはせずにあの歌を

2010年01月31日 | Weblog


 森嶋通夫『智にはたらけば角がたつ』結局再読しちまったぞ。
 再読しちまったら、『阿部謹也自伝』とはゼンゼン違う種類の自伝だった。学者の世界も大変だなあ、というオハナシではあるが、もっとコワーイお話でしたネ。
 それにしてもここで実名で登場させられている皆さん、みなさんオエライ方々でしょうに、ホント大変ですなあ。

 午後隣町まで所用。
 めったに会わないひとに会いに行ったわけだけど、ちょうどその老女が庭で洗濯物を干していて、その足もとに猫が3,4匹うずくまっていて、ワシが庭に入ったとたんにいっせいに四散した。ナンだったんだアレは。なんかコワーイぞ。
 
 そのあとついでに図書館へ。
 時間がなかったので、ザッと見て二冊だけ。
 池内紀『生きかた名人 たのしい読書術』(集英社 2004)
 高井有一『昭和の歌 私の昭和』(講談社 1996)
 マア軽めの本を。

 それにしても、画像がもう決定的に陳腐だぜ。
 もっと町中で動きのあるのを撮らなきゃいかんな。でも、なかなか、であるぞ。例えば交差点の真ん中で写メするような勇気がなかなかでてこない。
 ブロガーへの道遠し。

 あーあホントに一月終わっちまいやがった。(ここは大竹サン調で。)
 二月かよ。(当然三村サン調ですね。)
 ヤバイよヤバイよ。(出川かよ。)





窓からは蕾が見えて住み古りぬ

2010年01月30日 | Weblog


 昼間は澄み切ったいい日で、夕刻見事な寒満月となる。
 随分日脚が伸びたな。陽だまりの中にいる方が暖かい。

 一月もいつのまにか過ぎ行く。
 怠惰なままに過ぎて行ってしまう。(と少し殊勝を装ってみる。)

 『阿部謹也自伝』ついでに借りてきたわりには読んでみたら面白かった。
 学者の世界も大変である。ワシにはゼンゼン関係ないけど。
 ただ読んでいてなかなか視線がなじめない、というか、間歇的にノッキング状態になるのはやはり文体がワシと合わないのだろう。ウマイとかヘタとかではなくて、マア体質の違い、といったカンジか。学者の文章なんだろう。
 読んでいて、森嶋通夫『智にはたらけば角が立つ』を思い出してしまった。で、もういちど読み返そうかと思ったけど、やっぱり止めたほうがいいだろうな。もっと重いからな。
 
 一週間は思ったよりもずっと早い。
 二月はもっと早いだろう。
 こんなにドンドン歳月が過ぎて行ってしまっていいものだろうか。
 サリンジャーに慰めてもらいたい気分。



春兆す湯はたっぷりと滾らせよ

2010年01月29日 | Weblog


 満月。寒の月が明るい。

 町中で周知の老人に出会う。
 お元気そうで、と声をかけると、いや元気じゃないんだ、と言う。
 年末から入院していた、という。入院していてやることがなくて、病院の飯がまずくて、まずいのに量があるから、寝ているだけでは食べきれない。それで毎日病院のなかを歩き回っていた、という。だいたい一万歩くらいは歩いていた、というような話を寒い中で延々立ち話。
 いいかげん風邪ひきそうになるが、話はつきない。
 元気な人はいいなあ。

 サリンジャーが死んだらしい。91歳だという。
 ワシも昔はライ麦畑でつかまった口だから、感慨無きにしもあらず。
 それにしても50年くらいは隠遁生活を送ってたということか、というより実際に作家であったのはほんの2,3年だったということか。それもすごいな。
 一説によると、作品は書いていたけど発表しなかっただけという話もあるらしいから、これから新作が出るということもあるのかしらん。もっとも新作出てもワタクシはもう読まんだろうな。
 となると、やっぱり庄司薫だろうな。
 彼も沈黙してから30数年たつわけで、もう70代半ばということになるけど、もう新作にはお目にかかれんだろうな。これまた一説にはスゴ腕相場師でもあるらしいから・・・。ワシ一時期は庄司薫の新作だけを期待して中央公論立ち読みに行ってた時期があったけど、それも今や昔であります。
 そういえばもうすぐ赤頭巾ちゃんが気をつけないといけない日が来る。春になると白鳥の歌が聞きたくなるし。
 往時茫々。

 そんなこんなで今日もまた。
 あ、そうそうコメントども。
 コメントの最後の数字はナンなの?



雪寂し隣家のドアの閉まる音

2010年01月28日 | Weblog


 朝から降り出した雪が昼近く冷たい雨となり、午後に止む。
 止むと気温が上がりだし、四囲に雪解けの水音が迸る。

 決算資料を作らねばならぬ。
 1月中くらいにはダイジョウブですね。ええ、そのくらいには。という会話を税理士事務所のオネエサンとしたのが先月のはじめ。
 そのオネエサンから電話で、どうですか。ええ、ちょっとマダ。来週はじめにはダイジョウブですか。うーん、ちょっときびしいかな。というような会話をしていたら、電話の向こうでオネエサンの声があからさまに不機嫌になって。じゃあ最悪来週末がギリギリなんですけど。ああソーですか、がんばります。というような話になる。
 話にはなったけど、話しながら、そりゃあ一億パーセント無理だぜ。と思う。
 なんたって、まだナーんにもヤッテナイ。一行も、一文字も、1クリックも、ともかくなにひとつ、全く、完璧に、ぜんぜん手をつけてない。
 マアあとひと月あっても不可能だろうな。
 オネエサンこわい。
 だから慌ててはじめる、ということにはゼンゼンならない。ゼンゼンならなくても特にドキドキもしない。たぶん来週になっても始めないだろう。結果どうなるかはしらないけど。
 ゴメンねオネエサン。

 有竹修二『唐沢俊樹』読んだけど、期待していた新発見もなく、さして面白くもない。
 著者は朝日等の記者だったらしいが、よくある提灯評伝(?)で、つまらん。ところどころ肝心なところが都合よく抜けてるし。でもほんの少しだけ参考になったところ(昭和七年に唐沢が内務省土木局長だったとか。)もあるけど、総じて時間の無駄だった。

 そんなこんなで今日もオシマイ。
 あしたは少し忙しいかな。
 晴れるといいけど。



霜柱寒厳しくて崩れざる

2010年01月27日 | Weblog


 今年は雪が少なくてありがたい、という話を午前中の来客と話す。
 結局午前中をその応対でつぶす。
 まあいいけど。

 村上一郎の『岩波茂雄』は読了。
 けっこう面白かった。
 どうやら村上の遺作というようなものらしい。(没後に発見されたが、実際の執筆はその十数年前といったことらしい。)
 むずかしい人の書いたそれほど難しくない評伝、というか評論というところか。
 岩波と漱石の関係、とか岩波とその部下との関係など少しだけ目からウロコ的に面白かった。岩波は学者や評論家は育てたが、小説家は育てられなかった、というところなども、そうかも、と思ったことでした。

 一月ももう終わる勢い。
 ボンクラのままに、また時が過ぎていく。



雲白く彼方の雪崩注意報

2010年01月26日 | Weblog


 寝床にラー油持ち込むなよ。
 イエ、こちらの話。

 というわけで今日は晴れました。ほんといい天気。

 隣町(エーと、なんて名前だっけ)へ行ったついでに図書館へ。
 「伝記」のとこだけザッとみて、3冊借りてそのあと郷土資料と学習室のコーナーへ。
 平日の学習室(誰もいない机の並びナンゾ)を書架越しに写メなどひとつ、というサモシイ思惑でありましたが、アンに相違して学習室は学習する人でいっぱい。
 ウム、まさに受験期まっさかりでありました。
 で、そんなところで写メ撮る勇気は全くないので、スゴスゴ退出。
 でも三分の一くらいの方々は机で寝てらっしゃいましたけど。

 借りた3冊以下のとおり。
 村上一郎『岩波茂雄』(砂子屋書房 昭和57年)
 村上一郎が岩波茂雄を書いているとは知らなかったので。
 有竹修二『唐沢俊樹』(唐沢俊樹伝記刊行会 昭和50年)
 少しばかり新発見があるのではないか、という下心から。
 阿部謹也『阿部謹也自伝』(新潮社 2005)
 これはマアついでに。

 帰りがけに自販機でカップ・コーヒーをアイスで出して、全然違和感なく夏のような気分でいたことにわれながら驚く。
 館内それほど暖房していたわけでもないのに、充分暖かい。そんな日。
 ほんとに季節感のない季節だぜ。

 今日わかったこと。
 車を運転しながらの写メは撮りにくい。

 そういうわけで、ともかく、寝床にラー油持ち込むなよ。
 ええ、こちらの話ですけど。



朝粥の湯気ぷくぷくと冴返る

2010年01月25日 | Weblog


 寒ッ。一日中。
 暗鬱、鬱然、暗澹、そんな一日。

 寒い中を駅前の銀行ATMまで。
 わが町からATMだけ残して撤退してしまった銀行の某支店へ振り込み。
 寒くて寂しい町中を歩いてわざわざ出かけたのに、硬貨は使えずお釣りも出ない、そんな機械で結局使えず。なんの役にも立たずにまた帰る。
 たいした金額でもないのだが隣町の支店まで行かねばならぬ。
 払い込みが滞ったら、ワシの責任ではなくて銀行が悪いんだからな。

 枯れ菊がそのままになって見栄えが悪いので、切り取って周囲の落ち葉とともに焼く。
 乾いているのですぐ火がついて燃える。5分ほどの焚火。それだけでもたちまち晩秋の匂いで満たされる。
 小さな火は優しい。
 これから時間があったら少しでも火を焚こう。焚火はダメとかいうから日本人が内省的ではなくなるのである。

 せっかく再開したブログなのに、世はツイッターばやりで一説にはブログは近々淘汰されるとも。
 なんだよさっそく流行遅れかよ。
 というわけだけどツイッターてのはよくわからんし、ブログがショウに合っているのでもうしばらく続けます。

 そんなこんなで明日も寒いか。
 もう、ヤダナ。

 春よこい。



甘党の父がかなしき霜夜かな

2010年01月24日 | Weblog


 そういうわけで、板チョコに板チョコをはさむ日も近いワタクシです。

 朝から冬眠鼠さんお出かけ。
 寝る子は育った子がまだ育つ気らしいのを、もうそのくらいでいいのではないかといい続けて午前中が過ぎる。

 今日もいい天気。
 清澄というか乾燥注意報みたいな天気。
 深く淡く青い空。

 昼食後、そのまままだ育つ態勢に入ってそのまま育ちだした寝る子をあきらめて、読書でもしようと思ったらこちらもなんだかとっても育つ態勢に。
 いい天気すぎるな、きっと。

 コメントありがとう。
 日本海側雪日本は美しいイメージあるけどね。あんまり雪っぽい日は寝ちまったらいいぜ。まだまだ育つからね。(相変わらず流れにまかせて書いてますけど。)
 そんなこんなで、(またかよ。)今日も過ぎ去りまた新しい週。元気にがんばりましょう。もちろん空元気で。

 空元気はワタシも大賛成。

 今日はパンをもらったので、チョコパンいっぱい食べました。
 チョコとかアンコとかみんなが買ってくれるからね。自分じゃ買わないんだけどね。
 でも元気のモトだから。

 しつこいようだけど空元気だよ。今までだって、これからも。

 早く春にならないかな。



食パンに板チョコはさみ春隣

2010年01月23日 | Weblog


 朝起きるとうっすらと雪。
 これから積もるのかと思っていたら日中にかけてどんどん陽気がよくなる。
 昼頃には晴天、見上げてどこにカメラを向けても青一色ということに。

 なんだか疲れて、もうフテ寝という感じの日。よくわからないけれど、ともかく気分としてそんな日。
 ソンナ日もあるさ、というかそんな日ばっかり、というか。体の底の方から気圧が抜けて行くカンジだな。
 夕方にでも図書館に行こうかと思っていたけれど体動かず。
 明日は日曜日だから元気だすか。

 モチロン空元気。



山眠る失くした夢をさがす夢

2010年01月22日 | Weblog

 
 まーた冬になっちまった。

 未明のシャッター凍結暗闇ドンドンガンガン騒動。
 白昼の年寄り因業ガタガタプンプン騒動。
 昼下がりの義理の社会のメンドウヤレヤレ騒動。
 というわけで今日も暮れゆく寒い冬。

 『中島敦』はあっさり読了。読み始めてすぐに、アこれ知ってるよ、ということになったけれどそのまま読み終わる。
 評伝を小説として書かれたものを小説として読むのはスラスラいける、ということがわかった。わかったからといってどうってことないけど。

 画像のストックがなくなってきた。
 というか写真というのはなかなか難しいな。
 ワシとしては理想として、なんだよこの写真ぜんぜん意味わかんネエ、という画像にしたいのだが、画像としてなんとなく意味が出来てきてしまうのナ。
 ヤッパ修行が足りないということか。で、「名人伝」というわけじゃないよ。それだったらダイナシだもんね。

 まあ、そういうわけで明日がいい日であればいい。