路隘庵日剰

中年や暮れ方近くの後方凡走

百合おちて桔梗たおれぬ七月尽

2011年07月31日 | Weblog

 なんだか集中豪雨凄いな。このあたりもかんぜんに梅雨である。ずうっと雨。草取りやりかけのまま、またどんどん伸びるだろうな。
 暑かったり寒かったり、変な七月だった。

 盆棚の設えもだいたいできて、(ワシは見てるだけでしたけれど。)いよいよお盆がやってくる、という雰囲気になってきました。蝉はまだ鳴かないけれど。
 先日本屋で、田尻祐一郎『江戸の思想史 人物・方法・連環』(2011 中公新書)を買ってきたので、少しづつ読んでいる。江戸思想史については殆ど知識ないからな。闇斎とか仁斎とか徂徠とか、入門書としてはいい本だと思う。もっともすぐに眠くなるけれど。

 えーと、それから、最近はつい昨日のことも努力しないと思い出せない。まあどうせロクな事やってはいないのであるが。努力して思い出すというのもボケ防止にはいいかもしれない。笑い事ではなくて、ほんとに近頃のボケ状態はマジだからな。(という表現からも頭スカスカなのがよくわかる。)まだまだボケてはいられないからね。少しでも伊能先生に近づかねば。

 


障子洗う虹の根方の棲み家かな

2011年07月29日 | Weblog

 なんだか梅雨みたいになってきたな。雨降りを理由にサボってばかり。

 この前神保町で買ってきた本はだいたい読んだ。『スイスを愛した人びと』が案外面白かった。レーニンの封印列車は実際はたいして封印されてなかったらしい。

 障子の張替え、を眺めている。障子洗う、とか、障子替える、とかいうのは秋の季語らしい。冬を前に新しくする、ということか。
 障子外すと家が広くなるな。夏座敷。

 涼しいせいか、眠くて、思考能力が恐ろしく低下している。

 夜は盛大に蚊取り線香。

 


もう一度夏の五丁目細い路地

2011年07月27日 | Weblog

 蝉がぜんぜん鳴かないのは全国的らしい。
 蝉鳴かないと夏っぽくないけど、ワシは全くかまわない。

 草とって、火焚いて、ずうっと蚊に刺されっぱなしである。今日はついに夜中に一匹耳元で羽音を立てて寝られなかった。これだから夏は嫌いである。
 仕方がないので蚊取り線香探して、この夏初めての蚊遣りであるが、ワシは蚊取り線香の匂いは好きだ。寝ている周りぐるっと蚊取り線香焚いて、それで煙に巻かれてもかまわない。というか、それで死ねれば本望である。ま、よくわからん。ともかくキンチョーの夏、に加担するつもりはないけれど、夏は蚊取り線香である。

 盆灯篭を出してきた。ワシが出してきたわけではなくて、ワシはただ眺めていただけであるが。
 生涯に回り灯籠の句ひとつ 素十  であるのである。盆灯篭の並ぶ景色は悪くない。ワシは夏は嫌いだが、盆は好きである。盆が終われば秋が来るのである。
 早く、秋来ないかな。

 というわけで、もうずっと気分は晩夏っぽいのである。まあ一応流れで晩夏っぽいユーミンで、こんなの。晩夏、関係ないような気もする。たぶん、関係ないな。
 この曲、九州の離島の中学生だか高校生がユーミンに校歌の制作をラジオを通して依頼して、彼女がそれに応えて、みたいなことだったような。

 こんな校歌なら、歌ってもいいかも。

瞳を閉じて 

 

 


死者の家瓦の紋の蝉時雨

2011年07月25日 | Weblog

 日曜日は某家の法事に一日過ごす。
 このところ比較的涼しくてありがたい。

 死者は生者を相寄わす、というようなことを坊さんが言っていた。まあ誰にでも言えるようなことではあるけれど、真実であるな、と思いながら傾聴する。なかなか渋い声の坊さんで長々と法話をするがどれもみな個人との思い出に基くから、真実味が増す。ウチの檀那寺の坊主なんざ檀家のことなど何も知らんし、そもそも法話自体しねえしな。
 昼食を頂くが、なかなか本格的である。そもそも旅館だから当たり前である。そのあたりは元々が湯治場で、近隣の農家なんかが農閑期に温泉に入りに来たみたいなのが発祥で、今ある旅館もみんな家族経営の民宿的な宿だから、今となってはそれがいい。というような話を近くに座った知らないオジサンが話している。この近くに温泉街がもうひとつあって、それは旧幕時代からの○○の奥座敷と呼ばれるような観光地で、昔からの大きなホテルがいくつかあるのだけれど、それらが軒並み悲惨なことになっているらしい。いくつかは老人福祉施設みたいなのに商売替えして、それらはナントカいいのだけれど、金かけ過ぎて倒産したり、金かけられなくて客から見放されたり、そのうち都会の大資本が入ってきて、買い取られたと思うと採算が合わなくて投げ捨てられたり、とかそんなのばかりという話。まあどこでもそんなだけどねえ。昔みたいな大きな社員旅行なんて今ないし、大宴会場なんてあっても誰も使わんし、という話。
 ワシの隣に92歳というオバアサンが座っていて、これが大変矍鑠としていて、お元気ですねえ、という話なのだけれど、タイヘンに気を使ってくださる。揚げ物が出てくるとそれをワシの皿に取ってくださる。刺身が出てくると取ってくださる。一応反対側の人と話していても、これ果物うまいで食べましょ、あ、はいすみません、となる。話がそれなりに盛り上がっていても、寿司どんどん食べましょと皿に盛って押し付けてくる。あ、はい、すみませんねえ、お酒まだあるで、イエ車なんで、これ旨いに、あ、どうも、とエンエンに続く。ホントすみません。

 我が家のあたりでは今年まだ聞かない蝉が盛んに鳴いておった。

 その家の周囲、きれいに整備されていて感心する。
 帰って草取らねば、と思いながら帰ってくる。

 


老眼で年譜の紙魚や夕端居

2011年07月22日 | Weblog

 台風が去って、昼間晴れたけれどさして気温は上がらない。
 こういうのがいいな。でも、またすぐに暑くなるらしい。

 仕事していて左手首グギッとなる。もともと痛くてモノ持ちにくいところへナンダカ決定的ダメ押し。これも夏のせいだな。

 来客があって麦茶だしたら、反対に、途中で買ってきましたからとアイスコーヒーくれる。初めてのパターン。夏のせいだろうね。

 歯医者に行った。隣の椅子に女の子がいて、その両親らしい男女が両脇に。女の子が激しく泣いて両親がなだめる。それが中国語である。泣き声もなだめ声もやたらデカイ。それが中国語である。夏のせいだよ。

 夕方少しだけ草取ると、すぐさま足と手を蚊に刺される。スゲー痒い。腹が立って草取るのをすぐに止めてしまう。もちろん夏のせいである。

 今まで夜も下着のままだったけれど、今日はそれだとなんだか寒い。久しぶりにパジャマを着る。夏のせいかなあ。

 ともかく、もう夏はケッコウなのである。

 というわけで、一方的に晩夏にしてしまう。

『 晩夏 (ひとりの季節) 』

 


野分来てふるうつあんみつ人の声

2011年07月21日 | Weblog

 大型台風で雨けっこう降ったけど、涼しくなるのはありがたい。
 まあ相変わらずお仕事セッセなのだけれど、夏は疲れるな。早く秋が来るといいのに。
 夏だからブログに励む気力もないのだけれど、昨日はナゼカ閲覧数がいつもの数倍になってるから、じゃ、少し更新みたいな話で。

 最近は夜10時過ぎると眠くて仕方ないのだけれど、昨日はその眠い中深夜のドライブとあいなった。なんか夜の高速は久しぶりなのでケッコウ緊張したな。若者の中ウロウロして、帰りにお茶飲んできた。
 まあ普通ならいろいろ書くところだけど、これだけで終わってしまうのでした。

 夏のせいだな。

 

 


紫陽花の倒れる行方土の熱

2011年07月20日 | Weblog

 猛暑が台風の雨で急に涼しくなって、ちょっと一息つく。
 
 草刈に行って、小半時草刈機握っていたら両手が少しだけハクロー病っぽくなる。なんか満身創痍だな。いつものことであるが。夏暑いのがいけないのだ。暑いとなんにもやる気が出ないし。かといって雨でもダメだけど。

 うむ、ブログ書く気力も減退。
 いつものことだけれど、夏のせいだ。

 


遠雷や地は死者のみを孕みおり

2011年07月18日 | Weblog

 暑すぎる。暑いのは嫌いだって何度も言ってるのに。会う人ごとに、今年は去年より暑い、というような話をする。そう話しながらウンザリする。
 暑すぎてブログどころじゃない気分である。

 働いてると本当に体が発火するんじゃないかと思えてくる。
 草取ってると首筋を日差しが錐状に貫く思いがする。

 間歇的に、杉森久英『天才と狂人の間』を読み終わる。島田清次郎みたいなやつが周囲にいなくて良かったと思う。なんか真夏に読んだのはどうなのか、という気分。真冬に読んでいたら、また違った感想だったかもしれない。

 熱帯夜なんて、この辺では無縁だったはずが、夜も暑くて眠れない。窓開けて寝る。
 寝苦しいままに目覚めてテレビつけたら、なでしこの決勝戦だったのでそのまま見る。いい試合するなあ。アメリカ人デカイなあ。面白かったなあ。

 で、朝から、暑い。

 


這い寄って攀じ登っては消えゆけり

2011年07月14日 | Weblog

 まあ暑いんだけどね、相変わらず。

 相変わらずアメリカシロヒトリのやつは木から木へと渡って、さらに地上に降りては、なぜか我が家の玄関めがけて行軍してくる。そのたびに潰しているのだけれど、通るたびに数匹が匍匐前進しているからついに業を煮やして植木屋さんに電話して消毒してもらうことにする。
 夕方肉体労働終わってヘロヘロになって、さてシャワーでも浴びようかというところにいつもの植木屋のお兄さんがやってきてくれて、消毒するから家の窓を全部閉めてくれという。窓閉めた家の中にいては体焦げるので、汗だらけのまま戸外の日陰に座ってお兄さんの仕事を一時間ほど眺める。
 タンクタンクローみたいなお兄さんが、でかい消毒タンク背負ってゴーストバスターズみたいにブオーブオーと噴霧する。今年はアメシロ大発生で、お兄さんもあちこちから引っ張りだこらしい。確かにねえ、異常だもんねえ。さらに今年は5月に暑くて入梅梅雨明け早くて、木も草も例年より伸びるのが早いという。そうだと思ったんだよね、異常に伸びるもんね、草。
 というようなわけで、全面消毒してもらって8,000円取られた。
 お兄さん帰ってからあたりを眺めていると、だいぶたってから葉にたまった雫がポタリポタリと落ちる音がする、と思ってよく眺めると、葉の上からアメシロがポタリポタリと落ちてゆく音なのでありました。キモチワリーの。

 このごろは夜10時過ぎると眠くなる。それで4時前には目が覚める。そういうわけで明け方目覚めて、テレビをつけたら、ちょうど、なでしこジャパンのスウェーデン戦が始まったところでありました。

 強ぇーな、なでしこ。男子より強ぇーんじゃないか。

 


雲の峰空も大地も行き止まり

2011年07月13日 | Weblog

 暑い。ずうっと暑い。

 せっせと力仕事にいそしめば、我ながら信じられないぐらい汗が噴出す。

 朝草取ってると、動くたびに蚊が沸き立つ。刺されてスゲー痒い。全身ムヒ漬けにしたい。今年は虫たちが大発生しているような気がする。何よりもアメリカシロヒトリが凄い。どこから来るのか玄関前にウヨウヨ這ってくる。はじから潰してはいるものの、あとからあとから現れる。気持ち悪い。

 ずっと遠雷ばかりでお日さまギラギラだったのが、今日は一気にやってきて、来たと思ったら大瀑布エンエンと続く。まさに轟音のなか一寸先も見えないくらいに降り続く。たちまち全身濡れ鼠となる。

 夕立は凄まじかったけれど、少しは涼しくなった。