花粉症がひどいことになって、夜もよく眠れない。(それほどでもないが)ほんとに花粉症だろな。毎年そう思うけれど、なんともうっとうしい限りである。
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呼ばれて税務署なんぞに出頭する。なんともうっとうしい限りである。
しかし税務署、行く度に取られる金額高くなるなあ。
その専門のことなどサッパリわからないが、なんだか気になる、という人物がいて、例えばこの人なんかそういう人のひとりなのだけれど。
今西進化論の御大にしてサル学や自然学の創始者、というかそれ以前に日本を代表する登山家、探検家。しかしてその実態は、というかその膝下に信じられないくらいの秀才俊才があまた集って、知の一大山脈を作り上げた人物、というわけで、本田靖春『評伝 今西錦司』(2012 岩波現代文庫)
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しかしてその実態は、ということになると、これが要するに「リーダー」であるということらしい。本人曰く、「ワシはリーダーにしかなれまへんのや」というわけだ。
西陣有数の織元の総領に生まれ、ありあまる金をジャブジャブ使い、山に登り、探検に出かけ、加茂川の石ころを裏返し続け、野生の猿の社会を探り、ともかく、教授になったのは58歳の定年まじかで、国家の権威にはいっさい擦り寄らずに国家の金を引き出すのがやたらうまくて、生まれてから死ぬまで結局「リーダー」以外であったことはない人。
なんか羨ましいような、そうでもないような。近くにいると恐ろしいような。でも怒鳴りつけられようが捨てられようが、(それも将棋の駒のように易々と、あるいは谷底に落とされる獅子の子のように容赦なく)それでも皆から慕われる、そういう人物が実際に存在するらしい。
解説が河合雅雄。豊かな財力に恵まれた家からは、悠揚迫らぬリーダーが出るのに対し、ハングリーであることが生むリーダーはしばしば独裁者となりやすい、と。
うむ、そうかもしれん。