思いがけない春は、それでもやはり清らかに思える。
誰がこんな春を予想しただろうか。
ウイルス禍のおかげで研究会総会も流れてしまった。
五味先生にもお会いしたかったのだけれど。
皆様お元気だろうか。
知の営みは続いているが。
それにしても先生の知的力業には脱帽である。
『文学で読む日本の歴史』近世編まで読んで、何ともかんともよくこんなに書けるものだと驚嘆していたら、『伝統文化』が出て、『鎌倉時代論』と続けざまに、これはもう事件であろう。
仰ぎ見るにしても途方もない。
ワシもこうしてはいられない、とちょっとだけ踏ん張ってみようと思ったけれど・・・。
やっぱなぁ、地金が違いすぎる。
冬の鍛錬が違うのだろうか。
それにしても、春。
ウイルス禍はいつかは終息するのだろうが。
この国は、もうダメだろう。
その下からやがて春の立ちあがれと雪が降りつむ
無限のふかい空からしずかにしずかに
非情のやさしさをもって雪が降りつむ
かなしみの国に雪が降りつむ
永瀬清子「降りつむ」抄
非情のやさしさ、って何だろう。
誰か教えてくれないか。
非望のきはみ
非望のいのち
はげしく一つのものに向って
誰がこの階段をおりていったか
時空をこえて屹立する地平をのぞんで
そこに立てば
かきむしるやうに悲風はつんざき
季節はすでに終りであった
森川義信「勾配」抄
一体どういうことだろう。
非情も非望も、それだけが美しいのは。
季節も、終わるのか。
誰がこんな春を予想しただろうか。
ウイルス禍のおかげで研究会総会も流れてしまった。
五味先生にもお会いしたかったのだけれど。
皆様お元気だろうか。
知の営みは続いているが。
それにしても先生の知的力業には脱帽である。
『文学で読む日本の歴史』近世編まで読んで、何ともかんともよくこんなに書けるものだと驚嘆していたら、『伝統文化』が出て、『鎌倉時代論』と続けざまに、これはもう事件であろう。
仰ぎ見るにしても途方もない。
ワシもこうしてはいられない、とちょっとだけ踏ん張ってみようと思ったけれど・・・。
やっぱなぁ、地金が違いすぎる。
冬の鍛錬が違うのだろうか。
それにしても、春。
ウイルス禍はいつかは終息するのだろうが。
この国は、もうダメだろう。
その下からやがて春の立ちあがれと雪が降りつむ
無限のふかい空からしずかにしずかに
非情のやさしさをもって雪が降りつむ
かなしみの国に雪が降りつむ
永瀬清子「降りつむ」抄
非情のやさしさ、って何だろう。
誰か教えてくれないか。
非望のきはみ
非望のいのち
はげしく一つのものに向って
誰がこの階段をおりていったか
時空をこえて屹立する地平をのぞんで
そこに立てば
かきむしるやうに悲風はつんざき
季節はすでに終りであった
森川義信「勾配」抄
一体どういうことだろう。
非情も非望も、それだけが美しいのは。
季節も、終わるのか。