かなりな雨音で目が覚める。
しばらくして外にでてみると吹雪。
おいおいマダ降るかよ。ということになって、さてどうすんだと思っていたら、やがて陽が差し始めて、おおやっぱり春ジャン、みたいなことに。
『日本の近現代史をどう見るか』を読みはじめたら、なんとなく、藤田省三『維新の精神』を引っ張り出してきて、「大正デモクラシー精神の一側面」なんぞを読み出してしまう。
おお、藤田省三相変わらずカッコいい、とか言うカンジになって、でもやっぱり本に指挟んだまま寝ちまったりしてしまう。
午後遅くになって、仕事で県境の町まで出かけねばならず、で、出かける。
なんだか春っぽい。
二月も終わりだからな。
行った先で、周囲の畑がきれいにならされて、もういつでも野良が始められますよ状態なのに感心する。
きれいになってますねえ。いやいや、これからで。でも楽しみですね。そうそう、楽しみだけで。
みたいな会話。春だなあ。
帰りに当然のごとく図書館へ。
もう暮れかかっているからアタフタと、でもけっこうテキパキと以下3冊。
関幸彦『ミカドの国の歴史学』(1994 新人物往来社)
小山文雄『大正文士颯爽』(1995 講談社)
長谷川元吉『父・長谷川四郎の謎』(2002 草思社)
カードが未登録だったので、カウンターのオネエサンに登録してもらいはじめたら「蛍の光」が流れ出す。
そばにいたオバサンが、オネエサンに、あら、今日は5時で終わり?と聞いておいて、やだ5時じゃなくて6時よね、今もう6時なんだから。と言ってひとりでケラケラ笑う。何がそんなにおかしいのか、ずっとケラケラ笑い続ける。
オネエサンは二十代前半くらいで、初々しいけどなんか肌が薄いカンジの眼鏡の人で、困ったような困らないような、笑ってるような笑ってないような。
ともかく鉛筆を握り締めるように持って(幼稚園児みたいに)一生懸命カードを作って、一生懸命に説明してくださいました。
一生懸命なひとには私は全幅の信頼を寄せておりますです。
閉館するのに押し出されるように出てきて、トイレに寄って、自販機で慌てて熱いブラックコーヒーを買ってしまって、片手に本、片手でコーヒー熱っ熱っと外へ出てきたら、暮れかかった山脈の肩に、びっくりするほどでっかくてまん丸の月が。
あんな月生まれて初めて見たなあ。ホントにまん丸。オレンジ色でデッカイの。兎が餅つきしてるのが地デジ対応みたいにくっきり見える。
あわてて本とコーヒー地べたに置いて、写メしてみたけど携帯ではゼンゼンうまく写りませんでした。
いいデジカメ欲しいなあ、とこれまた生まれて初めて思ったことでした。
ほんとにいいお月さんだったぜ。
あしたは晴れだな。