を何にするか。ここ数日それを考えてきた。
前にも書いたかもしれないが、再度項目だけでも述べておこう。
負の数の導入はa*(-1)=-aであるから,実軸上の正の数が原点Oのまわりを180度回転して負の数となり、負の数はすべて逆に正の数となる。ところで-1の演算は-1=i^{2}であるから、* i * i である。* iという演算を2回繰り返して-1、すなわち180度の回転となる。したがって、i の演算は90度の反時計まわりの回転となる。(ここで、* はかけ算記号の代わりに使っている)
これは数 1 に i を演算したときだが、これは一般の複素数 a+bi に i をかけた、-b+ai について複素平面上にこの点をプロットして見れば、すぐにわかる。これは原点と、-b+ai および ai でつくる三角形が原点と、aとa+biでつくる三角形とからどのように回転して得られるかをみればよい。(もちろん、a+biを (a,b) とベクトルと考えて回転行列を使って証明してもいい)。
つぎに、複素数の極座標表示について触れる、三番目にe^{i\pi}=-1であるから、これが原点のまわりの180度の回転をすれば、1が-1になることを示した式であることを述べる。もちろん。ここでオイラーの公式が必要だが、それの直観的な意味がわかることとなる。
さらに、数学史の上では虚数 i の意義が認められるようになったのは3次方程式の解で、実数解だが、Cardanoの公式をそのまま使うと複素数の表示を経由して実数解が得られるという例があるということを述べる。
最後に、四元数の導入がされるきっかけとなったのは i 以外に複素平面に垂直な平面上に i と同じ役割をする j とHamiltonが名づけた虚数単位 j があることの発見であった。それで i と j との積とかが「3元数」の積から出て来て、それを考えているうちに、3つ目の虚数単位 k がどうしても必要になったということを述べる。
もっとも数学をあまり普段使わない人も出席者のなかにはいるので、ここらあたりは単なるお話となる。関心を抱いた方には、詳しいことはすべてすでに「数学・物理通信」に掲載されているので、それらのバックナンバーをインターネットで検索して読まれたらいい。