物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

60年以上前の宿題の解決

2020-11-30 11:54:47 | 数学
分数方程式を先週3題解いたと先週のブログに書いた。これは藤森良夫『解析の基礎』(考え方社)に解けなかったのかバツ印が2つも付いた問題とその他の問題であった。

64,5年も前に私が読んでいた学習参考書であるが、昨今まで解いてみようという気が起こらなかった問題であった。どうもはっきりしないが、この本の計算問題でこういう種類の印がついた問題は他にはなかったから、15,6歳の私には難しかったのであろう。

問題そのものは別に目新しいものでもないが、この機会にこの3つの分数方程式の私の解を書いておくのも悪くはないと思い始めた。

それと相反方程式を解く問題を結城さんの『数学ガール秘密のノート・丸い三角関数』(SBCreative)で見たので、これも昔風の解き方と比べておきたい。

なかなか片付けることはつぎつぎと出てくるものだ。



直交座標系から極座標系に2 (新版)

2020-11-30 11:27:24 | 本と雑誌
数学エッセイ「直交座標系から極座標系に2(新版)」の原稿の後ろの方を見る気が起きなくてそのままに2種間ほどたった。それで先週の土曜日にその原稿を印刷して帰って、昨日こたつに座って詳しく読んだ。

あちこちにミスがあって、原稿は完成に近いと思っていたが、そうでもなかった。それでもだいぶん赤線を入れて修正をしたので、これを今日は入力するつもりである。

2週間くらい時間をおいたのはよかった。この2週間の間は他の数学エッセイを修正していた。

それらはすでに発表済のものもあるが、書いてはおいたが、まだ未発表のものもある。

時間をおいて見るというのはだれでもできることではないだろうが、そういうふうにすると自分の書いた文章でもある程度客観的に見ることができるようになる。

だからいくつか複数のテーマをもって時間をかけて仕事をするのがいいと思う。


シリーズ『数学ガール』のファンが多いとみえて

2020-11-28 17:09:53 | 本と雑誌
シリーズ『数学ガール』のファンが多いとみえて、昨日の私のブログでの順位が2000番代を切っていた。

こういうことは極めて珍しい。およそ3000番代からよくても2500番代であり、2000番代を切ることは極めて珍しい。『数学ガール』さまさまである。

アマゾンコムでも大体は結城浩さんの書には好意的な書評が多いのだが、ときどき取り扱う少女の記述を嫌う感じの書評もないわけではない。が、それは少数派である。

最近ではどういう風に数学を学ぶかという点に力を入れておられるような気がする。60年以上前のときの高校生の私などが望んであろうことである。

分数方程式の残りの一つも解いた

2020-11-28 16:52:43 | 数学
高校生のときに使っていた学習参考書で解けなかった印の入った分数方程を3つ昨日見つけた。そのうちの2つを昨日解いてみた。

もう一つが残っていたが、それを解く前に昨日解いた解をまとめておいた。そのまとめが終わったので、残ったともう一つも解いてみた。

なんでもなく解けたが、これは60年以上前の私には解けなかったものである。要するに真正直に解こうとして解けなかったのだろうと思う。

現在なら、特徴のある部分を別の文字で置き換えて計算する術をもっているので、計算の見通しがよくなっている。

それと数の掛け算をしないで、因数の積のままにおいておくなどという方法を身につけている。昔はそういう術は身についていなかった。

要するにテクニカルなことが昔よりできるようになっただけである。でもそれが大切なことだったのかもしれない。

このほかに解けなかった問題があるかと思って探したのだが、見つけることはできなかったから大抵の問題は解けたのだろうか。今となっては知る由もない。

私の学習法はどうも受け身である。

2020-11-28 12:13:58 | 本と雑誌
私の学習法はどうも受け身である。どうも積極性に欠ける。

これは比較的懸命にしていると思えるドイツ語の学習でもそうだし、数学でもそうだ。

これではいけないのだが、どうも長年ついた習慣は急に変えることはできない。

別に最近よく読んでいて、関心をしている結城浩さんの本のようにどんどんとシリーズの本を書くなどという積極性はない。

だから、逆にそういう自分の持ち味を生かす方法を考えたほうがいいのではないかなと考え出している。逆転の発想である。だが、もうひとつ積極的に売り出せるようないい点を見いだせていない。

それはともかくとして、重複を許してではあるが、私の書いた数学エッセイの数がほぼ200に達した。もっとも重複を許してであるし、私はよく改訂版や新版を書くのでそれを差し引けば、ぐっと通算の数は減ってくる。それでも150くらいは書いていることになるだろうか。


数学エッセイを読んでもらうと

2020-11-28 11:53:35 | 本と雑誌
最近はお隣の中学生君に数学エッセイを読んでもらっている。わからないといわれるところは私の書き足りないところである。

先日も「平方根をなぜ二つあるのか」という数学エッセイを読んでもらったら、「複素数の極形式は何って」と聞かれた。これはあからさまに説明をしないでそういう言葉を使ってしまったのだった。

あわててそのことを口頭で説明をしたのだが、本当はこのことをきちんと書くべきであった。そのときにcos関数とかsin関数とかが出てきて、この用語を知らないかと思ったら、実はすでに三角比で知っていた。

期せずして、その三角比の復習にもなったわけであった。

そう思って考えてみると、「対数の効用」という以前に書いた数学エッセイだって、2進数との関係も書いておきたいといま考えている。


高校時代の代数の参考書の問題

2020-11-27 17:20:04 | 本と雑誌
高校時代の代数の参考書の問題を解いてみた。単なる分数方程式の解を求めるだけである。

もう60年以上も前の参考書を大事に持っている。そこに高校生のときに解けなかった分数方程式の解を求めてみた。解けなかった印が入っていた。

それを2問ほど解いてみたのだ。一つはかなり計算が面倒でだいぶん間違ったがそれでも何とか解けた。

次の問題は文字記号が対称になっていたので、答えも対称でないといけないと思ってそれに注意しながら解いた。はじめちょっとまちがったが、すぐに修正できて昔と比べれば計算力は上がっていることがわかった。当然のことではあるのだが。

この参考書は考え方で有名な藤森良蔵先生の子息の良夫先生が書かれた書である。これは『解析の基礎』前編である。こうやって昔できなかった問題を解いてみようかという気が起きた。

なんでこういう気持ちが起きたか。それは今日読んでいた『数学ガール秘密のノート・複素数の広がり』にz^{5}=1の方程式を解く問題があり、その経過の中で私が高校生のときに学んだ相反方程式と思われるものを、そうとはいわないで解いたところがあった。

相反方程式として解くのならば、どうだったのかなと思って60年以上前の参考書を引っ張り出してきたのだった。実際には相反方程式のところはまだ解いてみていない。





cos関数の加法定理も導いて見たい

2020-11-27 13:03:57 | 本と雑誌
cos関数の加法定理も導いて見たい。結城浩さんの「数学ガール秘密ノート・丸い三角関数」(SBcreative)で見事にsin関数の加法定理を導いてあるが、同様にcos関数の加法定理の方は研究問題になっていて、解答は与えられていない。

これはもちろん同様な方法で導けるよとのことではあろうが、自分でもみちびいてみたいと思う。というかsin関数の加法定理を導いたところを読んだ後ですぐにそれが書かれてあるかと期待したのだが、残念ながらそれは書いてなかった。

それで自分に課した課題が残ったのだが、これがもちろん研究課題として巻末に載っていた。前にも言ったようにだから解答はない。

今日の午後の課題としようか。

(後記)上記の書の該当ページを午後に3枚ほどコンビニにコピーをとりに行ってそのページの図に記入して見たら、簡単にcos関数の加法定理は導出できることがわかった。いい図が描かれてあったということだ。
 

『数学ガールの秘密ノート ・複素数の広がり』の第5章

2020-11-27 11:19:36 | 数学
『数学ガールの秘密ノート ・複素数の広がり』の第5章は「3次元の数、4次元の数」である。4次元数が四元数のつもりである。

この章は昨日興味深く読んだが、なかなかわかりやすく書けている。特に第三の単位 j を導入した後の検討の仕方がなかなか興味深かった。

歴史的な j の導入の仕方には全く触れないで、形式的に導入して矛盾を導く方法はなかなか見事である。

i との類似性が薄くはなっているが、それとは独立になかなか見事な説明を展開している。高校生で四元数に関心のある方の一読を勧めたい。

人がちがえば、説明の仕方が異なるのはここでよくわかった。この書の成功を祈っている。

『数学ガールの秘密のノート・丸い三角関数』

2020-11-26 12:37:40 | 数学
『数学ガールの秘密のノート・丸い三角関数』(ソフトバンククリエィティブ)をE大学の図書館から借りて来た。昨夜、この書の第3章まで読んで第4章は飛ばして第5章の一部だけ読んだ。

第5章は実は三角関数の加法定理を求めている。なかなか見事な記述であり、ポーヤの発見法的手法で加法定理を求めている(注)。

この第5章はまだ読んでいる途中だが、結城さんがポーヤの発見法的方法で加法定理を本当に導出したのかどうかはわからないが、すくなくとも導出の記述法としてポーヤの発見法を使って説明しているのは確かである。

これにはなかなか頭が下がる。たとえ記述法としてであってもポーヤの発見法的方法を用いるとは思い及ばなかった。

三角関数の本としては多分この本は書いてないことが多いということだろうが、それにしてもたぶん結城さんの新しい試みの始まりを示すことになるのだろうか。

それともこういう試みはすでに結城さんがはじめていたのだろうか。結城さんの他の高校程度の数学書を読んでみる必要が出てきた。

(注)ここでポーヤの発見法的手法と書いて結城さんの表現のポリヤの発見的方法とは書かなかったが、これは多分ハンガリー語の原語のポーヤの方が近いからと考えているからである。

私のブログの古い記事でポリヤかポーヤかについて議論した記事がどこかに残っているはずである。京都大学名誉教授の中西 襄先生も私の意見に賛成してくださった。


『数学ガール秘密のノート ・複素数の広がり』を手に入れた

2020-11-26 11:52:17 | 数学
昨日、E大学生協書籍部に雑誌を取りに行く機会があったので、ようやく『数学ガール秘密のノート・複素数の広がり』を手に入れた。

昨日の午後、第3章まで読んだ。今日は第4章は読むのを後にして第5章「3次元の数、4次元の数」を先に読みたいと思っている。

これは私の関心のある四元数と関係があるからである。私の小著『四元数の発見』(海鳴社)が参考文献に挙げられてあり、かつそこには結城さんが「ハミルトンの三元数」について参考にしましたと書いてあった。

ハミルトンの三元数なんてものがあるわけではないが、ハミルトンが四元数を発見する過程で「三元数」について考察をめぐらしたことはその通りであった。その辺はあまり詳しい考察があったわけではないが、それに決着をつけたつもりである。



ラジオのドイツ語講座を聞くこと

2020-11-25 11:45:37 | 本と雑誌
日曜はNHKのドイツ語がないので聞かないが、「毎日ドイツ語」という、この講座ほぼ毎日聞いている。

朝寝坊なのでお昼の再放送を聞いている。ほぼ45,6年くらい初級の講座をくりかえして聞いている。

高校生だったころに親友のS君の家に何度か行ったことがある。S君のお父さんは東大医学部を卒業された I 市では有名な外科医であった。

いつだったかS君宅の応接間に通されたときに、NHKのドイツ語のテクストがそこにあった。親父が毎朝聞いているのだと、そのときに聞いた。ドイツ語などという外国語を理解する貴重な人がおられるということをその時初めて知った。

後で知ったところでは若いときに、これはもちろん世界大戦の前のことだが、ベルリンに留学をしたことのある方であった。

そのことを知ったときには、旧制の高校と大学でドイツ語を十分に学んだ方が初級のドイツ語を学ぶ必要はないのではないかとも思ったが、そうではないことを今では知っている。常に言葉は研鑽に努めねばならない。

書きたいと思っていたことは

2020-11-25 10:54:21 | 本と雑誌
書きたいと思っていたことはつい先日ラジオで聞いたフランス語のことわざである。

        Celui qui n'a pas gravi le Canigou n'est pas un vrai Catalan !
(スルイ キー ナパ グラヴィ ル カニグ ネパ アン ヴレ カタラン)

意味は「カニグによじ登ったことのない人は、本物のカタルーニャ人ではない」
だという。

ちょっと気に入ったフレーズなのでブログにぜひ書きたいと思っていたが、そのNHKの放送を聞いてから1週間ぐらい経った。

電話嫌い、腕時計嫌い

2020-11-24 10:21:39 | 本と雑誌
電話嫌いの人はいるかもしれない。しかし、もう長年の間にわたって腕時計をしていないと言ったらそれは真似ができないと後輩の優秀な物理学者である、K君に言われたことがある。

腕時計はしていないが、妻は時計が好きで居間にはすくなくとも3つの時計がある。一つは置時計であり、書棚のところにおいてある。

あとの二つはいわゆる柱時計である。いわゆる昔風の柱時計ではなく、むしろ壁時計といった方がいい。

一つは私たちが結婚したときに親戚にもらった壁時計であり、もう一つは最近妻がどこかから買って来た壁時計である。

腕時計をしなかったが、カバンの中には腕時計をもっていたが、その電池が切れてからその電池を入れに行ったことがないので、時計をほとんど持っていないのは事実である。

もっとも最近はガラ携をもたされているので、どうしても必要ならば、そのガラ携をみればよいのだが、それもあまり見たことがない。 

ベータ崩壊の謎

2020-11-24 09:50:49 | 物理学
ベータ崩壊の謎というか。ちょっとしたことが気になっている。

ベータ崩壊で原子核から出てくる電子のエネルギーが一定でないという謎は昔に大問題になったが、これは電子とともに反ニュートリノが放出されているとの考えでエネルギー保存則が成り立つことが予想された。

ニュートリノはなかなか検出できなかったが、たぶん第二次世界大戦後になってその存在が実験的に確かめられたと思う。

ここで謎といったのはそのことではない。電子と反ニュートリノは原子核から放出されるのはわかっているのだが、同時に陽子が原子核が放出されないのはなぜかという疑問がでてくるかもしれない。

それに対する正確な答えは知らないが、すぐに考えつくのは電子はその質量が小さいのに対し、陽子の質量は電子の質量と比べて約2000倍も大きいことである。

もともと中性子が原子核内で静止していたと仮定すると、それが陽子と電子と反ニュートリノに崩壊したのなら、そのときの運動量の保存則とエネルギー保存則が成り立つとすると電子と反ニュートリノが持ち去る運動量P_{1}と陽子の持つ運動量P_{2}とは向きが反対だが、その大きさは等しいにちがいない。

ところがそれから電子のもつ運動のエネルギーは電子の質量に反比例して大きいのに対して、陽子のほうはその質量が約2000倍大きいので陽子のもつであろう運動エネルギーは電子のもつ運動エネルギーの約2000分の1の大きさとなるので、ほとんど動かない。

その上に原子核内の陽子には核子(陽子と中性子)の間に働く力が約1000倍も大きい。その結果として陽子は原子核から放出される現象は起らないと考えられる。

この推量が正しいのかどうかはわからないが、こういう議論をした文献はまだ見たことがない。どこかで議論されているのかもしれないが、よく調べてみたいと思っている。