anonymousは「匿名の」という意味である。この言葉が示す概念がいろいろの影響を人々に及ぼしていると妻から聞いた。
もっとも妻もどこかのテレビでのある識者の受け売りであるらしい。AKB48が人気であるが、それもひょっとしたら、このanonymousと関係がないでもないと聞くとどうしてと思ってしまうのは私がオジンのせいであるだろうか。
どういうことかというと、最近ではTwitterというものが流行っているので、うっかり自分の本心を友だち(これが親友であっても)にしゃべってしまうとそれがTwitter等で流されてしまうのだという。それでうっかり本心をいうとそれに反対の人とかがいて、攻撃されたり、誹謗中傷されることも多いのだという。
そうすると、うっかり親友でも自分の本心を明かしたりしてはいけない。当たり障りのないAKB48の前田敦子さんのAKBからの卒業等についてよかったとか、話しておくのが無難なのだという。
ここでのキーワードはanonymous(匿名)ということである。誰から漏れ出た話なのかとかいうことの責任追及など、できない。その上に誹謗中傷とか悪口雑言は匿名であり、批判される者はその批判に対しての申し開きもなにもできはしない。
これでは亀のように自分の殻に籠もり、ひたすらに自分を守るしか方法はない。インターネットによって情報が公開されてなんでもわかる時代になったが、これがある意味ではよかったが、別のある意味では新たな大きな問題を引き起こしているということになる。
そしてその利点はまた大きな短所となって、人を自殺に追い込んだり、またはそこまでは行かなくても人を社会的に抹殺することも可能である。そしてそれがanonymousであることから生じている。
一人ひとりの悪意は大したことではなくても多くの人の一言ずつが大きな影響を与えるということが起こりうる時代となってしまった。お互いに心すべきことであろうか。